2018年6月25日月曜日

既存隠蔽制御線が2芯しかないマルチエアコンから9.0kwのシングルエアコンへ取替工事

今日は一日掛かりで、エアコン取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-FVZ9018S-W ムーブアイmirA.I.搭載フラッグシップモデルをお買い上げいただきました。


既存機は日立製。
室内機×2台、室外機×1台のマルチエアコンです。


2階リビング・キッチンで、天井は吹抜け。
25畳ほどの広さがある上、高天井で2階なので、6.3kwは能力不足気味でした。


今回のご依頼は、新築時に取付けられたこのエアコンから異臭がするという事と、水漏れしているので、買い替えを検討されていたそうです。

以前、クリーニング業者さんに洗浄してもらったそうですが、また臭いが出始めたそうです。

洗浄できるなら、ぜひ阿部さんに取外して分解洗浄してもらいたいとのことでしたが、年式が...(^_^;)

18年経過していますので、触らない方がいいですね。
買い替えを検討されていらっしゃいましたので、故障リスクと電気代のことを考慮して、その方向でお見積りさせていただく事になりました。

という訳で、現地調査を行うのですが、室外機はどこ???

「あ、室外機はここです。」

うわっ!これは...(´;ω;`)

この室外機、降ろせるんだろうか...

隣の建物の軒先が出ているので、リフトが使えるかどうか...

お...重さは何kgだろう?

あぁぁぁぁぁ...これは結構キツイですよぉ(´・ω・`)

取付工事より、室外機の上げ下ろしの方が大変そうです。
とりあえず、写真撮りまくって、一度持ち帰りました。

で、室外機の上げ下ろしの事ばかり考えてて、帰って制御線の写真を見て...うわぁ...出た(´;ω;`)


やられました。
このBlogをよくご覧になっている方々にはご存知かと思いますが、エアコンの制御線は、現在どのメーカーも3芯のケーブルを使います。
古いマルチエアコンの場合、タマにあるんですけど、2芯ケーブルで制御してるんですよねぇ。

今回のお宅もそれでした。
しかも隠蔽配線...

「阿部さんならお手のモンやろ?」って言っていただける方が多いんですけど、今回は無理でした。

日を替えて、ケーブルの入れ替えができないか、もう一度現地調査にお伺いしてきました。
当時施工された大工さんも交えて、いろんな経路を確認しましたが、吹抜けで天井裏が無いため、室内機から室外機までの経路が、まったくありません。

はぃ、お手上げです。
隠蔽配管流用できないという事になり、現在の室内機の位置に、新しいマルチエアコンを取付けることはできなくなりました。

と言う流れで、ご提案させていただいたのは、高能力形のシングルエアコンです。
広いリビング向けに開発された霧ヶ峰FZシリーズなら、室内機が1台でも十分対応が可能だからです。

しかし取付位置に悩みました。
既存の室内機の位置に取付けるとなると、マンションの様に左側へ露出配管になってしまうため、お客様がNGでした。

一緒に見ていただいた大工さんが提案したのは、ここ。
確かに外壁側に面している壁はここしかありませんが、室内機の高さは既存より下がってしまいます。
それから結構悩みましたが、最終的にこの位置で様子を見て、必要ならサーキュレーターで循環させる方法で決まりました。

ということで、本日作業にお伺いです。
まずはこの室外機撤去から...


電動リフトを目一杯壁側へ寄せて、かなり危険な状態でじわじわと降ろしていきます。

ここまで降ろすのに、1時間半掛かっています(^_^;)

新しい室外機を架台に設置できたところで、昼になりました...

架台はしっかりしているので、既存のものを流用です。

午後からやっと室内側の作業に掛かります。
位置決めをして、背面板を取付けます。

外壁側の壁はここしかないので、ここにはたぶん筋交いが居るハズです。

慎重に穴開けを行っていきます。


ほら、やっぱり(^_^;)

あと1cm、上に行っても左に寄ってもダメでしたね。
ギリギリの場所に、バッチリ貫通しました。

200V電源は室外機側から室内機側へ。


配管穴には気密性確保と小動物侵入防止のため、貫通スリーブを挿入。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


外部配管はスリムダクトで化粧仕上げ。

まともにハシゴが立たない場所なので、ここもかなり苦労しています。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


真空引きしている間に、既存の室内機を撤去していきます。
水漏れの原因は、配管接続部の断熱不良でしたね。

冷媒配管は冷房時に結露するため、湿気が寄らない様にしっかりと断熱しておかないと、この様に水漏れを起こしてしまいます。

撤去後ケーブルを確認すると、やはり2芯しかありません。
電源ケーブルが別にあるのかと思っていましたが、それも無く、ホントに2芯のみでした。


既存配管はもう使わないので、カットしてカバープレートで穴を塞いでおきました。

とりあえず塞ぎましたが、現在壁クロスの貼り替えをご検討されているので、その際にはきれいにフラットになりますね。

キッチン側も撤去完了。


すべての作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。


お部屋が広いので、大きめのFZVでもコンパクトに見えますね(*^^*)

「キレイにしていただいて、ありがとうございます。阿部さんに相談して良かったです。また他のお部屋もあるし、洗浄も頼むと思いますので、これからもよろしくお願いします。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

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