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2024年10月9日水曜日

主幹ブレーカーが上がらないので漏電調査と不良箇所切り離し作業

いつもお世話になっているお客様のご依頼で、漏電改修作業にお伺いしていました。
まず最初に、当社施工物件以外の漏電対応は行っていませんのでご了承ください。
今回は、以前エアコン工事をご依頼いただいた際に分電盤内部も阿部が少し触りましたので、もしかするとという事でお引き受けしました。

「阿部さん、講堂の電気が使えなくて、元のブレーカーが落ちたまま入りません。いつでもいいので阿部さんの空いた時間に見てもらえませんか。」と、ご連絡いただきました。
会合がある時以外は電気も使われていないそうで、まったく急がないというお話でしたので、本日時間ができたのでお伺いしました。

主幹の漏電遮断器が落ちていて、漏電表示が出ています。

見えている分岐ブレーカーをすべて落としても、主幹が上がりません...
主幹ブレーカーの不良かと思いましたが、内扉に外部コンセントの表示が?

こんなところに分岐ブレーカーが隠れていました。

ひとつひとつONにしていくと、このブレーカーをONにしたところで主幹が動作しました。
この回路が悪い様です。

絶縁抵抗計で測定すると、針が振り切れました...

よく見ると二次側に2系統繋がれています。

ブレーカーからケーブルを外して測定すると、片方の回路が漏電していました。

さて、この回路を探さなければなりません。
外周りにあるコンセントをすべてチェックしていくと、駐車場の植え込みにある照明ポールのコンセントに当たりました。

コンセントを外して、内部を目視するも異常なし。

ポール内を確認しても、漏電する様なところは見受けられません。

コンセントからケーブルを外して、ケーブルの絶縁状態を確認。
あぁ...ダメですね。嫌な予感がしてきました。

建物からポールまでの分岐点を見つけました。

このケーブルで間違いありません。

分電盤側とコンセント側を縁切りします。

どちらのケーブルが悪いかチェックします。

悪い予感は的中しました... 地中を通っているケーブルの不良が確定しました...
ケーブルの見えているところに損傷はないので、地中に埋まっているケーブルのどこかで異常が発生しているものと思われます。

ケーブルを抜き替えしてまでこのコンセントを活かす必要はないそうですので、漏電しているケーブルの縁切りをして作業終了です。

すべてのブレーカーが上がって、異常無しでお引渡しです。
これで安心してご利用いただける様になりました。

最後に、当社施工物件以外の漏電対応は行っていませんのでご了承ください。

2022年4月8日金曜日

エアコンが漏電???専用回路不良で改修電気工事

午後からは、漏電回路の改修工事にお伺いしてきました。

年明け1月に、「阿部さんに取付けてもらったエアコンが漏電してるみたいで、家中の電気が使えなくなったんですけど、見てもらえませんか?」とご連絡いただき、現場を終えて夕方点検にお伺いしていました。

阿部が到着した際には、エアコンのコンセントは抜かれ、電気は復旧していました。

お客様にお話を聞くと、復旧方法を四国電力に教えてもらったそうですが、エアコンのコンセントを抜いても主幹ブレーカーが切れていたそうで、仕方ないのでエアコン専用のブレーカーを切ったら復旧できたそうです。

え?それって、エアコンが悪いんじゃないじゃないですか...(^_^;)

エアコンのコンセントを抜いた状態で、絶縁抵抗を当たってみます。
うわっ!針が振り切れましたよ!漏電どころか短絡してますね...

湿気などでコンセントが不具合起こしているかも知れないので、一応コンセントを外してケーブルを開放してみます。
それでも絶縁抵抗計の針は振り切れたまま...
天井裏を通っているケーブルのどこかで、被覆が剥げているとかの不具合が起こっている様です。

とりあえずケーブルを抜き差しして動かしてみたところ、測定値が良好に(^_^;)
やっぱり天井裏で何かが起こっていますね。

点検口は浴室のみ。
天井裏を見てみると大きな鉄骨の梁があって、リビング側がまったく見えません。

恐らくこの隙間を通っているケーブルが、エアコンの回路だと思われます。
ネズミがかじったか、鉄骨の一部に触れて、長年して被覆がはげたか。。。
どちらにしろ、このケーブルは使えません。

という訳で、夏が来るまででいいので治してくださいとご依頼いただいていまして、本日お伺いしてきました。

新たに分電盤からリビングのエアコンのところまで、ケーブルを引きます。
鉄骨造で、天井裏や壁内は通らないので、すべて露出配線となります。
以前、増築された際に、他の業者さんが3回路増設されていたので、それと同じ経路で配線していきます。
屋内は化粧モールで。

以前施工された業者さんが、延々とPF管でやっているので、パイプが波打ってますね...

アベ冷熱技研では、屋外はVE管でケーブルを保護。

複雑な曲がりがあるところのみ、PF管を使用します。

ブレーカーは既存のものを流用します。

既存コンセントは、H鋼の柱の中に取付けられていました。

H鋼に穴を開ける訳にはいきませんから、コンセントの位置を変えて完了。

あとはエアコンの試運転を行って、異常がない事を確認してお引渡しです。
はぃ。霧ヶ峰くんの疑いが晴れてよかったですね(^^)

「いつも丁寧にしていただいて、ありがとうございます。またエアコンの洗浄もお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(*^^*)

アベ冷熱技研は登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。
この様な電気工事も、お気軽にご相談ください。

2021年7月13日火曜日

[緊急対応] 落雷による被害の点検と復旧作業に急遽お伺い

工事受付再開はいつなのか?毎日このBlogをチェックされているみなさまには、大変申し訳ございません。まだしばらくは受付再開は難しいです...

そんな中、朝から一日掛けて、落雷による被害の点検と復旧作業にお伺いしてきました。

まず始めに、急遽、本日の工事のご予約を延期させていただいたお客様に心より感謝申し上げます。

先週末、メッセンジャーでFB友さんから数枚の写真を送っていただいて、「阿部さんの空いた時でいいですから、見てもらえませんか?」との事。

いや、ちょっと待ってください。
これ重症じゃないですか。
他の業者さんを紹介しますから、急いで点検しないと。
早い方がいいと思います。後悔したくないので...

「阿部さんが空くまで待ちたいのですが、そんな悠長なことは言ってられないですか?」

7月中予約でいっぱい。
心配なので夜も寝られない。

延期をお願いできるお客様は、「いつでもいいですよ」と言われていた火曜日のお客さましか...
ご連絡差し上げたところ、「困っている方を優先してあげてください。こちらはまた休みの届け出をすれば済みますから。」
...あぁ、しまった。有給休暇取られてたんだ...(;´д`)
すみません。申し訳ないです。ありがとうございます!
...
という訳で、本日一日掛けて点検と復旧作業に。

まず、2階のコンセントが使えないという事でブレーカーを確認。
少しススが付いている回路があります。

ブレーカーのレバーを上げても、すぐに下がって入になりません。
バーのところもススケているので、かなりの負荷が掛かった様子です。

カバーの裏側を見るとよく分かりますね。

一応、すべての回路の絶縁抵抗測定を行っておきます。
短絡・漏電している回路はありません。

配線器具類を点検していきます。
事前にお客様が見れるところをメッセンジャーで送っていただいていたので、大まかな被害はわかっています。

洗面所にある洗濯機のコンセント。
ススが付いていて、プラグが抜けません...
「電気はきてるんで、洗濯機は使えるんですよ。」とお客様。
いやいや、危ないから使わないでください...(^_^;)

コンセント裏はそうでもありませんが...

アース端子が真っ黒に...

コンセントをバラして見ると、プラグの先っぽが溶接された様に溶けて固着していました。

見えますかね?こんな感じに。

プラグを無理矢理外してみると、コブの様な塊になっていました。

宅内の機器の点検を進めていきます。
ドアホンは正常に映像と音声通話ができますが、来客時のピンポン音が鳴らなくなってしまいました。
これは急ぎでないので、修理ではなく取替える方向でお見積りさせていただきます。

2階のエアコンだけ不具合が出ています。

エラーコードを調べると、電気系統の不具合です。
恐らく基板が焼けたかな?という感じですが、年式が古いため部品があるかどうか。
後で書きますが、保険の絡みから、修理の場合はメーカーへ、取替えの場合はアベ冷熱技研でお見積りさせていただきます。

1階リビングのテレビやゲーム機にも損害が出ています。
コンセントのところにはススが...

開けて見ると、コンセントよりテレビユニットの方が黒焦げに...

「テレビ見てたら、時々ブロックノイズが出るんです。」との事でしたが、映ってるのが不思議ですけど(^_^;)

2階の方が激しいですね... ここが一番酷い感じです。

プレートを外して見ると、一段と...(´;ω;`)

凄まじいですね... よく火事になりませんでしたねぇ...

刺さっているプラグが抜けないのでコンセントを分解してみると、みっちりと溶けて融着してしまっていました。

機器が繋がっていないコンセントは被害がなかったので、配線器具はこの位で済みましたね。

一応、天井裏の配線とかジョイント箇所が気になるので、天井裏も目視でチェック。

電源周りの異常は見当たりませんでしたが、2階天井裏で噴いている分配器を発見...
アンテナ側のグレーのケーブルは吹き飛んでいますね。
3分配器ですが、1箇所は元々繋がっていないので2分配です。
先ほどのコンセント2箇所へは、ここから送られています。

分配器がこの惨状でしたから、気になるのはアンテナ。
下から見ると、アナログ時代のVHFアンテナのエレメントが何本か折れてます。

庭に落ちてるものを探していると、ありました。
エレメントが溶けています。
間違いありませんね。雷は、アンテナ直撃だった模様です...

午後からハシゴを持ってきて、アンテナのところまで上がってみます。
VHFアンテナの給電部は真っ黒で吹き飛んでいます。

VHFとUHFのミキサーも、カバーが飛んで内部は真っ黒に...

ここまで酷かったら、ケーブルも使い物にならないかなぁと思ったら、途中でカットすると、芯線はきれいなものです。
絶縁体も溶けることなくキレイです。
どういう仕組みでこのケーブルに大電流が流れたんですかね?不思議です。

受信レベルを測定してみると、UHFアンテナは何とか生きている様です。

さて、一通り調査と点検が終わりました。
とりいそぎ生活してく上で、安全に使っていただけるところまで復旧していきます。

アンテナは地デジ受信に必要なUHFは生きているので、ミキサーを撤去して宅内配線と直接繋ぎます。
アンテナ自体は、また落雷の危険性があるため、後日壁面アンテナへ取替え予定です。

天井裏の分配器は使えません。

新しい2分配器へ取替えました。

真っ黒になっていたテレビユニットも、デジタル対応のユニットへ交換。

コンセント、プレートと一緒に取替えて、受信レベル回復。

固着していたコンセントプラグは、延長コードは新しいものに取替えていただく様にして、机に付いていたプラグは、先端を取替えさせていただきました。

1階リビングの方も、同じ様に新しいものに取替えます。

電圧測定して、安全に使えることを確認。

洗濯機用コンセントも新しいものに。

洗濯機は高機能乾燥機搭載タイプのため、とりあえずプラグを磨いて洗濯はできるようにしましたが、乾燥運転は高負荷になるため、メーカー点検が終わるまで使用されない事をお奨めしました。

さて、分電盤です。
動作確認と目視の結果、当面は大丈夫です。

生活に支障のない様に、ONにならないブレーカーのみ取替えておきます。

判りやすい様に、テンパール製の白ハンドルを入れておきます。

主幹一次側のR相のところも黒くなっていますね。
増し締めしてみましたが、緩んでいる様でもなく。

1996年製造という事と、横に分岐ブレーカーが増設されていますので、これは取替える方向でお見積りをさせていただきます。

いやぁ,,,今日来て良かったです。
調べていくほどに、お客様が気づいていないところから凄いのが出てくるし。

恐らく雷は、アナログVHFアンテナから突入した模様。
アンテナのエレメントと端子のところは吹き飛び、ミキサーが黒焦げ。
そこからアンテナ線を伝って、天井裏の分配器のコネクター部が吹き飛ぶ。
分配器から各部屋のテレビユニットへ向けて流れていき、ユニットからコンセントへ飛び火。
コンセントを破壊して、分電盤へ向けて流れていく。
分岐ブレーカー1個を短絡させて破壊。
分電盤から各コンセントへ流れて行くが、アースを取っているコンセントのみ破壊されているので、ここを経由して地中へ逃げて行った感じですね。

とてもお気の毒な状況ですが、お客様が明るいのが救いです。
これらの復旧修理費用は、火災保険で対応されるそうです。

保険会社側は、修理できるものは修理で、部品などがなく修理不可と判断されたものは新しいものに取替え対応してくれるそうです。
そのため、エアコンなどは一度メーカーに点検してもらって、正式な判断をしてもらう必要があります。
面倒ではありますが、保険で対応してもらう方が、負担が少なく済みますからね。
ホント、保険、大切ですね。
今後、保険の結果を見て、応急処置を行ったところの改修工事を行う予定です。

「阿部さんと、代わっていただいたお客さんに我が家は助けられました。開けてみないと、登ってみないと分からない大惨事を見つけてもらって、その日のうちに対処して貰えたのは、本当にありがたくて、ほっとしています。」と、大変お喜びいただき、お礼にお菓子をたくさんいただきました (^^)

ふぅ...これでしばらくゆっくり眠れる…f(^_^;)

最後に。
現在、エアコン繁忙期です。
この様な緊急対応は、初めてのお客様には対応できませんので、ご了承ください。

※この記事の続編はこちら↓