
5年前にお買い上げいただいた霧ヶ峰の効きが悪いとの事で点検に。
このエアコン、2年前に一度分解洗浄を行っています。


お客様はガス不足を疑われていましたので、まずはガス圧測定から。

冷房運転で16℃設定。外気温30℃。ガス圧は0.95MPaなので、ガス圧正常。


ガス漏れの疑いはありません。
室内機吹き出し温度は13.8℃。吸い込み温度が28℃くらいですから良く冷えています。


ガス圧、吹き出し温度、共に異常なしです。
吹出口から出てくる風の量が、強風にしているにもかかわらず少なく感じるので覗いて見ると...

あぁ...またですね...
前回2年前に洗浄した際も、ファンにびっしりとホコリが付着していて風がほとんど出ていませんでしたから。
なんでこんなに短期間で汚れるか?
ちょっと言いにくいんではありますが、ホコリやカビの付着はエアコン自体のせいではなくて、そのお部屋の空気環境に大きく左右されます。
特にペットが居るお部屋は要注意です。
今回のお部屋は2階リビングでキッチンが同じ空間にあります。
20畳ほどある広い部屋な上に高天井という環境。
このエアコンを設置する際に「能力不足になりますよ」と念押しさせていただいたのですが、当時お客様のご希望で、20畳の部屋に10畳用のエアコンを設置しています。
設置当初は能力不足でもフル運転すれば何とか効いていますが、今回の様にファンが汚れて風量が落ちると、広い部屋の隅々まで冷風が行き渡らなくなってテキメンに影響が出ます。
常にフル運転していますから、ホコリの付着度合いも酷くなる悪循環になります。
はぃ。阿部としてはきちんとご説明しています。え?怒ってなんかいませんよ。
お客様が選択されていますから、仕方ありませんね。
さて、エアコン分解洗浄の受付はまだ再開していません。
これだけ毎日熱中症警戒アラートが発令されている状況で、エアコンを外して持ち帰るとか無理ですよね。
能力の大きなエアコンに取替えませんか?それなら半日で取替工事が完了します。とお奨めさせていただきましたが、「いや。今回はこのエアコンを洗ってください。」とのご希望でしたので、外してお預かりしました。

暑いですけど我慢されるそうです...
隣のお部屋にもエアコンがあるそうなので。
持ち帰った室内機をバラしていきます。
ホント、8年くらい使いました?っていう位のビッシリさです。

そう言えば先月、「水漏れがするんよ。」とのご相談もいただいていました。
その時は、お客様ご自身が「ドレンホースを掃除機で吸ったら、ヘドロみたいなのがゴボゴボ言うて出てきて治りました。」とご連絡いただいていました。
その原因がコレですね...


ドレンパンに大量のスライムが発生していました。
これが剥がれてドレンホースを詰まらせたんでしょう...
お預かりした室内機を丸洗いするため、電気系統を取り除いて完全分解。

エアコン専用に開発された洗浄剤と、高圧洗浄機でスミズミまで丁寧に洗います。


熱交換器↓


ボディ内部↓


ドレンパン↓


ファン↓


洗浄が完了すると取付けにお伺いします。
室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


「おぉ、やっぱり風の量が違う。これでまた2年くらいは安心やね。また効かなくなったらお願いするけん。」と...
いや、ホント能力の大きいエアコンに取替えてください。
短期間で洗浄を繰り返すのは機器にとってもよろしくありません。
部屋に合った適正な能力のエアコンに取替えるのが一番ベストだと思いますね。
【ご注意】記事中にも書きましたが、夏場繁忙期の現在はエアコン分解洗浄の受付を行っていません。今回は洗浄という形の「修理」で緊急対応させていただきました。洗浄修理は当社販売品のみとさせていただいていますので、ご了承ください。
アベ冷熱技研は、空調機器に精通した「一級冷凍空気調和機器施工技能士」が分解洗浄を行うので、安心してお任せいただけます。
詳細及び、分解洗浄の動画をこちらでご覧いただけます。