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2025年8月27日水曜日

2年前に洗浄したエアコンの効きが悪くなったので...修理?

いつもお世話になっているお客様のご依頼で、エアコンの修理?にお伺いしてきました。

5年前にお買い上げいただいた霧ヶ峰の効きが悪いとの事で点検に。
このエアコン、2年前に一度分解洗浄を行っています。

お客様はガス不足を疑われていましたので、まずはガス圧測定から。

冷房運転で16℃設定。外気温30℃。ガス圧は0.95MPaなので、ガス圧正常。

ガス漏れの疑いはありません。
室内機吹き出し温度は13.8℃。吸い込み温度が28℃くらいですから良く冷えています。
ガス圧、吹き出し温度、共に異常なしです。

吹出口から出てくる風の量が、強風にしているにもかかわらず少なく感じるので覗いて見ると...
あぁ...またですね...
前回2年前に洗浄した際も、ファンにびっしりとホコリが付着していて風がほとんど出ていませんでしたから。

なんでこんなに短期間で汚れるか?
ちょっと言いにくいんではありますが、ホコリやカビの付着はエアコン自体のせいではなくて、そのお部屋の空気環境に大きく左右されます。
特にペットが居るお部屋は要注意です。

今回のお部屋は2階リビングでキッチンが同じ空間にあります。
20畳ほどある広い部屋な上に高天井という環境。
このエアコンを設置する際に「能力不足になりますよ」と念押しさせていただいたのですが、当時お客様のご希望で、20畳の部屋に10畳用のエアコンを設置しています。
設置当初は能力不足でもフル運転すれば何とか効いていますが、今回の様にファンが汚れて風量が落ちると、広い部屋の隅々まで冷風が行き渡らなくなってテキメンに影響が出ます。
常にフル運転していますから、ホコリの付着度合いも酷くなる悪循環になります。

はぃ。阿部としてはきちんとご説明しています。え?怒ってなんかいませんよ。
お客様が選択されていますから、仕方ありませんね。

さて、エアコン分解洗浄の受付はまだ再開していません。
これだけ毎日熱中症警戒アラートが発令されている状況で、エアコンを外して持ち帰るとか無理ですよね。

能力の大きなエアコンに取替えませんか?それなら半日で取替工事が完了します。とお奨めさせていただきましたが、「いや。今回はこのエアコンを洗ってください。」とのご希望でしたので、外してお預かりしました。
暑いですけど我慢されるそうです...
隣のお部屋にもエアコンがあるそうなので。

持ち帰った室内機をバラしていきます。
ホント、8年くらい使いました?っていう位のビッシリさです。

そう言えば先月、「水漏れがするんよ。」とのご相談もいただいていました。
その時は、お客様ご自身が「ドレンホースを掃除機で吸ったら、ヘドロみたいなのがゴボゴボ言うて出てきて治りました。」とご連絡いただいていました。
その原因がコレですね...
ドレンパンに大量のスライムが発生していました。
これが剥がれてドレンホースを詰まらせたんでしょう...

お預かりした室内機を丸洗いするため、電気系統を取り除いて完全分解。

エアコン専用に開発された洗浄剤と、高圧洗浄機でスミズミまで丁寧に洗います。

熱交換器↓

ボディ内部↓

ドレンパン↓

ファン↓

洗浄が完了すると取付けにお伺いします。
室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

取付けが終わると試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。

「おぉ、やっぱり風の量が違う。これでまた2年くらいは安心やね。また効かなくなったらお願いするけん。」と...
いや、ホント能力の大きいエアコンに取替えてください。
短期間で洗浄を繰り返すのは機器にとってもよろしくありません。
部屋に合った適正な能力のエアコンに取替えるのが一番ベストだと思いますね。

【ご注意】記事中にも書きましたが、夏場繁忙期の現在はエアコン分解洗浄の受付を行っていません。今回は洗浄という形の「修理」で緊急対応させていただきました。洗浄修理は当社販売品のみとさせていただいていますので、ご了承ください。

アベ冷熱技研は、空調機器に精通した「一級冷凍空気調和機器施工技能士」が分解洗浄を行うので、安心してお任せいただけます。

詳細及び、分解洗浄の動画をこちらでご覧いただけます。

2025年8月25日月曜日

エアコン使い過ぎて停電...メインブレーカー60Aなのに?

先々週は長いお盆休みをいただいていましたが、実は休み中もいろいろとエアコンの不具合などのご連絡をいただいていましたが、ほぼお電話やメールで済む案件でした。
その中で、通常なら緊急案件というご連絡が、古くからお世話になっているお客様からありました。

「阿部さん、お休みのところすみません。ブレーカーは切れてないのに、エアコンが全部使えなくなって、キッチン周辺のコンセントとか照明だけ使えるんですけど、これどういう事か解りませんか?」と。
以前にも他でこういうお問い合わせがありましたから、四国電力へ相談されてみてくださいと一旦電話を切りました。
ブレーカーが切れてないなら、電柱側のヒューズだろうという考えです。
しばらくしてお客様からご連絡があって、「スマートメーターで電圧確認したら電力側の異常ではないので、電気工事屋さんに確認してもらってください。と言われました。」と。

ああ...分電盤のメインブレーカーの故障かなぁ... 盆休みなのでブレーカーは手に入らないし...と考えていると、「阿部さん、これ自宅じゃなくて別宅の方なんで、とりあえず冷蔵庫は使えてるんで、盆休み明けでいいですよ。エアコンで忙しいでしょうから、9月でもいいし。」とのお言葉にベッタリと甘えさせていただいていました。

でもまぁすごく気になるので、盆明けに点検にお伺いしていました。
分電盤のメインブレーカーは60A。
十分な容量があって、ハンドルはONになっています。

単相3線式なので一次側の線は、R相(赤)・N相(白)・T相(黒)の3本線でメインブレーカーに接続されています。

まず、T相とN相の間の電圧を測ると100V以上出ていて異常なし。

次に、R相とN相の間の電圧を測るとほぼ0V... 
メインブレーカーの異常ではなく、R相側が欠相している(切れている)様です。

でも、電力さんはスマートメーターまでは異常なしと判断されていました。
スマートメーターのところへ行ってみると、古いボックスが...

蓋を開けると、、、うわぁ...CKS(カバースイッチ)だ...

しかも、30Aって記載がありますよ...
分電盤のメインが60Aなのに、CKSが30Aって狂ってますよね...

カバーを開けてみると案の定...

R相側のヒューズが見事に溶断していました。
CKS内にはこの様なヒューズが入っていて、容量を超えるとヒューズが溶けて回路を遮断して、ケーブルが燃えない様に保護する仕組みです。
近年ではCKSは使われません。ブレーカーを設置するのが基本です。
今回の様に、ヒューズが切れてしまうと交換するまで電気が使えないからです。

そもそも分電盤が60Aメインなのに、なぜ30Aなのか。
お客様にお聞きすると増改築を繰り返していて、建築屋さんが連れてきた電気工事屋さんが分電盤を取付けた様です。
本当に電気工事屋さんだったんでしょうか?
有資格者ならこの様な工事は行いません。

引込点からメーター経由~分電盤までのケーブルサイズは8sqでした...

VVR8q×3cなので、ケーブルの許容電流は40A程度です。
60Aメインは恐ろしいですね。
30AのCKSが無かったらと思うと、ぞっとします...

さて、どうしたものかと言うことで、数日考えて本日この様にしました。
CKSを取外して、サーキットブレーカーに替えました。

電力申請してケーブルを張り替えて、分電盤の60Aメインを目一杯使える様にするのが最善策である事は百も承知ですが、そうなると結構な費用が掛かります。
増築を繰り返しているので正確な図面も無いため(本来であればないとオカシイ)、建物の図面から作らないといけないため、かなりの時間も掛かります。
最初に書きましたが、この建物、自宅ではなくて別宅です。
たまに来ては寝泊まりする程度の状況で、急いで費用を掛ける必要はありません。
今回はエアコンを使い過ぎてヒューズが切れたんですから、使い過ぎない様に使えばいい話ですね。

という事で、CKSをブレーカーに交換して、すべての電気が使える様になりました。
これで終わりではなくて、分電盤に行き先表示がなかったので、各回路を調べてみたら...
上段に100Vのエアコン回路が並んでいました...
上段がR相側ですから、エアコン3台を一斉に運転すると切れて当然ですね。

ちなみにリビングの200Vエアコンと寝室の100Vエアコンを運転している状態で、電流値を測ってみます。
まずはT相。 5.48A。

R相は... 19.4A...
流れる電流値が非常にバランスが悪い状態です。

R相とT相にバランスよく配分するために、エアコンの回路を振り替えました。

これで少しはマシになりました。
はぃ。マシです。完璧ではありません。
どちらかの相で30A以上電流が流れると、メーター脇の30Aブレーカーが切れる事になります。
この状態をしっかりとお客様にはご説明させていただいて、今回はこれで復旧完了とさせていただきました。

ちなみにこの様な修理作業は、基本的に施工した業者さんへ依頼をお願いしています。
懇意にさせていただいているお客様以外はお引き受けしませんのでご了承ください。

2025年1月31日金曜日

ドアホンのケーブル断線のため新たにケーブル引き換え工事

2年前にカメラ付きドアホンをご購入いただいたお客様から、「ドアホンが映らなくなったんですけど、見てもらえません?」と、昨年末にご連絡いただいていました。
点検にお伺いすると、「[U11]ドアホンが接続されていません」との表示が...

ドアホンを確認するとランプが消えています。
ドアホンの不良かなと思い、当社倉庫に眠っていた中古のドアホンに取替えてみるも動作せず...

ケーブルが何かの拍子に断線した様です。
抜き替えができないかケーブルを引いてみるも、びくともせず。
地中埋設管を通っているので、庭の木の根っこにやられたかも知れません。
どちらにしろケーブルも既存配管も使えません。

新たにケーブルを引き換えるしか方法はないのですが...
広いお家なので、かなりの距離を引かなくてはならない上に、そのルートはかなりシビアです。

点検にお伺いしたのが年末だった事と、お客様もしばらく留守にされるとの事で本日まで放置状態でした。

工期は一日です。順調に行けばの話ですが。
作業に掛かります。まずは体が入らないところはフェンスを外して。

この通気口を利用して宅内へ引き込みたいと思います。

お待たせしました。今日から使えるように頑張ります。

裏側へ貫通してケーブルを通したいと思います。

ケーブルを通すための穴を開けていきます。

こんな感じで塩ビ管を設置していきます。

こんな感じで...

延々と...

体が入らないところは、塩ビ管を転がして延長します。
もう一本見えている管は、庭園灯の電源の様です。

こんな感じで宅内へ。

キッチンの床下収納を点検口として利用します。

リビングの弱電コンセントのところから床下へ呼び線を通して、、、

床下でキャッチ。
呼び線にケーブルを繋いで通していきます。

宅内からドアホンまで、配管内にケーブルを入線していきます。

ドアホンに接続して取付けます。

フェンスを元通りに直して。

親機の電源を入れて、異常がないことを確認して作業終了です。

順調に進んだと思いましたが、やっぱり夕方まで掛かりました。
これで安心してお客さんをお迎えできますね。

この様な修理は当社施工案件のみとさせていただいていますので、何卒ご容赦ください。