2020年4月1日水曜日

和菓子屋さんの加工場で効きの悪くなったパッケージエアコン取替工事

いつもお世話になっている「洛彩SweetsFactory」さんのご依頼で、加工場のパッケージエアコンの取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 PKZ-ERMP80KV スリムER壁掛形パッケージエアコン 三相200V 3馬力タイプです。


既存機は東芝製の天吊形で、5馬力タイプです。

今から9年前にも効きが悪いという事で点検にお伺いしていましたが、その際には施工不良でガス漏れを起こしていました。
あ、他社施工品ですよ(^_^;)
その時は漏れ箇所を修理して、ガス充填でそれ以降は正常に冷える様になっていました。

今年の1月に「昨年の夏に効きが悪かったんで、そろそろ買い替えかなと思うんですけど、阿部さんの見解を聞きたい」とのことで、点検にお伺いしていました。

とりあえずガス圧を測定してみます。


1月でしたので、外気温が低いため適正な運転圧は出ませんが、ガスが不足しているという感じではありません。


室内機の吹出温度を測っても、問題ない吹出温度です。


ここで吹出口に手を当てて気が付きました。
風量が少ないんです。
MAXの風量にしているのに、出てくる風はそよ風程度...

フィルターはいつもキレイにお掃除されているので、機器内部の目詰まりの様です。

これ、洗浄すれば治ると思います。
ただし、10年以上経過しているので、かなりのリスクを負っての洗浄になりますね。
特に厨房で使われている様なエアコンは、分解中に樹脂部分にクラックが入る可能性が高いです。
痛めてしまうと、部品が無ければ修理はできません。
というリスクをお伝えしたところ...

「解りました。じゃぁ取替えの方向で見積もりください。」

決断早っ!(^_^;) お聞きすると、半々くらいで取替えるつもりだったそうです。
ただし、現在は加工場を半分に仕切っているので、5馬力も必要ないという事。

お部屋の広さから2.5馬力でもいいかなと思いましたけど、断熱材が入っていないのと、結構熱を使うので3馬力で検討。
3馬力なら壁掛タイプがあるので、今後のメンテナンス性も考慮して、壁掛形でご提案見積もりさせていただき、今回ご依頼いただきました。

1月からだと結構長かったんですけど、冷房しか使っていないので「シーズン前でいいです」との事でしたが、あまり先送りすると「阿部さんが忙しくなったらいけないので、手の空いてるる時でいつでもいいです」というありがたいお言葉をいただきまして、本日お伺いしてきました。

しかしこれが、今日に限って雨...(´;ω;`)

今日が定休日なのと、仕入先と搬入日時を決めていたのと、作業の応援を一人お願いしていたので延期することもできず、朝早めに現場入りしてずぶ濡れになりながらシートを張りました。

エアコン工事は水が大敵です。
できれば雨の日は避けたいところですが、やむを得ない場合はシートを張って作業を行います。

さてこの室外機、33kgあります。

いつもの事なら電動リフトで降ろすんですけど、下にはシンクがあるのでリフトが使えません。
手降ろししかありませんが、さすがに一人では無理なので、午前中だけ応援を頼みました。

撤去しました。
まぁ想定内ではありますが、大きく開口されていましたι(´Д`υ)

ここを塞ぐ方法を考えながら、他の作業を進めていきます。

配管穴の位置が変わるので、位置決めをして新たに開けていきます。


既存の穴は室内機の後ろに隠れてしまいますが、アルミテープでしっかりと塞いでおきます。


位置決めをして、背面板を取付けます。

配管穴にスリーブを入れるべきところですが、電源ケーブルが天井裏から壁内を通って配管穴から出ているのと、リモコンケーブルも壁内から取り出すため、今回はスリーブを入れません。

さて、この開口部へは軽天バーを通して下地を作り。


新しいボードで塞ぎました。


室内機を掛けます。
普通のルームエアコンの様に見えますが、幅も1mちょっとあるので一回り大きいです。


貫通スリーブを入れていないので、内側の配管穴にもしっかりとパテ埋めを行って、気密性確保と小動物侵入防止を行います。


配管サイズは3分・5分という太い銅管を使うため、ベンダを使って配管を曲げ加工します。


外部配管は化粧テープ巻き仕上げ。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


室外機周りはこんな感じで完成です。

高置台を使うことで泥ハネを防止して、室外機底面の腐食を遅らせ、機器の耐久性を延ばします。

あとは古いリモコンを。


新しいリモコンに取替えて、試運転開始。


異常がない事を確認して、お引渡しです。

「これでこの夏は快適に作業ができそうです。雨の中ありがとうございました!」と、大変お喜びいただきました(*^^*)

と、ここで終わりではありませんよ。
翌日、持ち帰ったエアコンはフロン排出抑制法に基づいて、機器内のフロンガスを回収します。

回収ボンベに回収したフロンガスは、破壊処理業者へ持ち込み適正に破壊処理されます。
この様に、業務用エアコンは家庭用エアコンの家電リサイクル法とは違い、フロン排出抑制法の扱いになります。

アベ冷熱技研は「第一種フロン類回収業者登録店(愛媛県)」、「一級冷凍空気調和機器施工技能士」の責任施工です。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

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