2023年6月9日金曜日

ほぼ意味のない隠蔽配管をやめて露出配管でエアコン取替工事

初めてのお客様のご依頼で、エアコン取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-GV2522-W 霧ヶ峰スタンダードタイプをお買い上げいただきました。

既存機は三洋電機???

いや、NECでした。三洋のOEMっぽいですね。
まだ動いていますが、古いので取替えをご希望です。

こちらのエアコン、隠蔽配管だそうです。
室内機は1階。すぐ外側に室外機。

これ、隠蔽配管にする意味はあったんでしょうか。
配管が見えるのが嫌っていう美観対策だけの隠蔽配管は意味がありませんね。
隠蔽配管は、文字通り冷媒配管を壁内に隠蔽して屋外へ通している施工方法ですが、冷媒配管は壁内で結露してカビを誘発させます。
夏場は配管周辺が常に湿気ている状態になるため、建物を傷める可能性もあるので、基本的にアベ冷熱技研ではお奨めしていません。

今回のお客様は特に隠蔽配管にこだわりがないとの事で、既存配管は流用せず、配管化粧カバーを使った露出配管での施工でご依頼いただきました。

では作業に掛ります。まずは室外機を撤去。
既存の隠蔽配管は根元で切断して、配管穴キャップで塞いでおきます。

室内機を外していきます。

コンセントが無いなぁと思ったら、こんなところで直接ジョイントされていました...

室内機を撤去。配管も根元で切断。

コンセント電源はどうやって接続しているのか、テープを剥いでみると...
うわぁ...恐ろしいことしてますね...
単線にヨリ線を巻きつけてあるだけでした。
この様な悪質な施工で電気火災が起こります。

この電源ケーブル、壁内で柱に留められている様で、これ以上引っ張っても出てきません...

仕方ないので、圧着接続してケーブルを延長しました。

室内機を取付けていきます。
位置決めをして、背面板を設置。
土壁ですが、めりこむほど下地にしっかりとビスが効くので、スライド金具を使わず直留めにしました。

右側に配管穴を空けていきます。

気密性確保と小動物侵入防止のため、貫通スリーブを挿入しておきます。

コンセントは露出で柱に取付けようかとも思いましたが、今回は室内機の裏に収める様に。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

コンセントは、側面カバーのところで抜き差しできる様に納めました。
三菱ならではですね。

外部配管は外壁の色に合わせて、グレー色のスリムダクトで。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

室外機周りはこんな感じで完成です。
どうです?美観上悪く見えますか?隠蔽配管よりメンテナンス性が格段にいいですし、露出配管なので量販店でも取替えできますね。

あとは試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。
「お忙しいのに、ありがとうございました。他の部屋も古いのがあるんで、またお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

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