2021年5月31日月曜日

30年以上使われている隠蔽配管のエアコンを既存配管流用で取替工事

初めてのお客様のご依頼で、エアコン取替工事にお伺いしてきました。

エアコン機器はお客様支給品です。

既存機は、マニアの方が見たらヨダレが出そうな木目調の、松下電器産業製エアコン。
30年以上の選手ですが、まだ現役で動きます。
効きが悪くなってきた様で、暑くなる前に取替えておきたいとの事でご依頼いただきました。

こちら、隠蔽配管です。

ドレンの取り回しは、なかなか豪快ですね(^_^;)
塩ビ管は逆勾配になってるし、断熱もしてないし、これでよく露タレしなかったなぁと感心。

続きの部屋にも同じタイプのものがありますが、今回こちらは撤去のみとします。

先ほどの室内機2台は3階にあります。
室外機は4階屋上に、二段置きになっていました。

30年以上もすれば、断熱材もボロボロになっています。
これ、周囲はコーキングされていますけど、断熱材と銅管の隙間を伝って雨水が侵入して、建物を痛めてしまいますね。
ここは後ほど対策をします。

既存機は動くので、ポンプダウンをして撤去。
室外機の後ろはこんな事になっていました... 寿命ギリギリでしたね。

室外機を撤去後、配管を溶接して延長。

配管内に窒素ガスを流しながら、しっかりと溶接接続します。

配管には新しい断熱材を巻き付けて、配管穴のところはウォールカバーを取付けて雨水の侵入を防ぎます。

室内機も取外していきます。
配管内の残留オイルをしっかりと抜いておきます。
出てきたオイルは無色透明。
年式の割には、かなりいい状態ですね。

位置決めをして、新しい室内機の背面板を設置

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

真空引きをしている間に、続きの間の室内機も撤去しておきます。

いやぁ、こちらのドレンは危ういですねぇ...
こちらはエアコンを取付けるかどうかまだ未定なので、ここは備忘録として撮影。

配管は化粧テープ巻きにして、残置しておきます。

室外機周りはこんな感じで完成です。

これで終わりじゃないんですよねぇ。
この二段置台、ボルトが腐食して室外機が外れません...
仕方ないので、ディスクグラインダーでボルトを切り飛ばして取外しました。
今日の工事で、これが一番大変でした...(^_^;)

作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。

あ、ドレンの処理はこんな感じにしました。
45°のエルボを使って排水が逆流しないようにして、塩ビ管の部分はしっかりと断熱材を巻いておきました。

「これで今年の夏は快適に過ごせます。また何かありましたら、お願いしますね。」と、大変お喜びいただきました。

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2021年5月29日土曜日

ハシゴの傾斜角が取れない敷地で足場を組まずに2階エアコン取替工事

幼稚園生の頃からの幼馴染から、エアコン取替えと新設工事の依頼を受けて、一日掛かりの工事に行ってきました。

三菱電機 MSZ-GV2220-W 霧ヶ峰20年度モデル スタンダードタイプの2台をいただきました。

既存機は三菱重工製のビーバーエアコン。
2005年製で、リモコンを操作しても動いたり動かなかったりで、暑くなる前に取替えてほしいとの事です。

これ2階の寝室に設置されているんですけど、室外機の場所がこんな感じです...

いやぁ... マジかコレ... めっちゃ狭いやん...と、思わず声に(^_^;)
いつもならお隣の敷地にハシゴを立てさせていただくのですが、今回はびっちりと物置があるので敷地には入れません。

「お隣、仲良くさせてもらってるんで、物置整理してもらおうか?」と軽く幼馴染に言われましたけど、さすがにそこまでするのは...(^_^;)

という訳で、工事まで日にちがあったので、車で移動中とか、帰宅して入浴中にずっと考えていたのが、この工法です。

以前、このBlogで3階の窓から身を乗り出して配管工事をやった記事を書きましたけど、あれと同じ感じで、窓枠にL形アングルを当てます。
アングルはカーテンレールからぶら下げているだけです。
窓枠に傷を付けない様に、段ボールを当てて。

ハシゴは地上に立てるとまったく角度が取れないので、ブロック塀の上へ。
狭いので、ブロック塀の上に上げるだけでも、カラダが悲鳴を上げます...

ブロック塀天面は10cmしかないので、ちょっとずれると落ちてしまいます。
1階の窓の格子から、ロープで引っ張りを取って、外側へずれない様に。

先ほどのL形アングルにハシゴの先端を縛り付けて、安全対策万全に。

ゆらしてもビクともしませんよ(^^)v
ここまでの準備に1時間費やしています...

お隣の物置があるので上がるまでが大変ですが、上がってしまえばいつも通りの作業です。

既存機を撤去しました。

配管穴にスリーブが入っていないので、気密性確保と小動物侵入防止のため、貫通スリーブを挿入しておきます。

位置決めをして、背面板を取付けます。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

既存の配管化粧カバーは流用です。
サクッと書きましたけど、ここまでで午前中の作業が終了。
めちゃめちゃ時間が掛かりました。

午後からは、1階の和室へ新設。

位置決めをして、背面板を設置。

慎重に配管穴を開けていきます。

気密性確保と小動物侵入防止のため、貫通スリーブを挿入しておきます。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

外部配管はスリムダクトで化粧仕上げ。

2階と1階の室外機の設置場所は同じなので、少し距離を開けて設置。
配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。
狭いので、かなり作業効率は悪いです。
放熱が悪そうに見えますけど、北側なのと結構風通しがいいので、その点は心配なさそうです。

作業が完了すると試運転を行い、

異常がない事を確認してお引渡しです。


「一日掛かりでお疲れ様。これで快適に使えるわ。また何かあったらお願いするね。」と、この後も同級生の話題でしばらく話して帰りました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
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2021年5月28日金曜日

マンション室外機ベランダ置き標準工事かと思いきや...

すみません。まだしばらく受付再開は難しいです。
日々、淡々と予定をこなしていますが、ひとたび雨が降ると予定がガタガタになるため、先のご予約をお受けできる状態にありません。

そんな中、初めてのお客様のご依頼で、中古エアコンの取付工事にお伺いしてきました。

お電話で、マンションで室外機ベランダ置き、穴は開いている、専用コンセントも近くにあると言うことで、久々のマンション標準工事だと余裕でお伺いしたのですが...

え?その配管穴の位置って???

点検口がありますよ?嫌な予感がしますけど...

嫌な予感は的中です。
もともと、リビングと寝室の2室マルチエアコンが設置されていたそうで、リビングだけ量販店で取替工事をしてもらったそうです。
その際に今回の寝室の室内機も撤去したみたいですが、既存配管を抜くのが面倒臭かったのか、残置されています...
ここに配管残されても、使い物にならないのに...

それにこの配管穴...
奥に下地があります...
これ、マルチエアコンを取付けた業者さんが悪いんじゃなくて、このマンションを建てた設計士と建築業者がダメですね。
隠蔽にするなら押入れの天井を下げて、ドレン勾配とらないと...

で、配管はどういう経路なのか、頭が入らないのでスマホを押し込んで写真を撮って確認。
いやぁ...どうするんですかコレ...
この設計した人、頭悪すぎでしょ?

配管はここから隣の部屋のベランダ側へ。

いやぁ...抜けるんですかねコレ...

リビングの室外機の前には、避難用ハッチが。

この並びで置くしかありませんね。

う~ん、、、やる気がなくなりました...
日を変えて出直そうかと思いましたが、次はいつ来れるか...
お客様は「いつでもいいです、早い方がいいですけど...」と。
ですよね...やるしかありません。
かなり時間が掛かる事をご了承いただいて、作業スタート。

まずは残置されている古い配管を抜き取ります。
一行で書きましたけど、悪戦苦闘して30分のロスです...

新しい配管を入れていきます。
簡単に書きましたけど、そう簡単にはいきませんよ。
ベランダ側から押し込んで・・・

点検口から見えない壁内へ腕を突っ込んで、配管を微妙に曲げながら引いていきます。
ベランダと点検口を行ったり来たり、何回やったでしょうか...

一時間掛かって、何とか新しい配管が通りました。
もう既に腕はパンパンです...

室内機の取付けに掛かります。
位置決めをして、背面板を設置。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

作業的にはこんな感じです。
辛そうな顔は演技ではありません。逆にこれでも抑えています(u_u*)

配管は、下地を交わして上向きに。

ドレンは勾配が取れる様に。

左のカット部分は、もともとありました。
最初にマルチエアコンを取付けた業者さんが、苦肉の策でカットしたんでしょうけど、まともに頭も入らないスペースでこれをカットした業者さんに敬意を表します。
これ、このマンションの各戸すべてやったんでしょうねぇ...お気の毒な...

このスペースに、モンキーとトルクレンチを入れてナットを締めるのは、上半身すべての筋肉を使わないとできませんでした。
変なところが痛いんですけど...

屋内側が終わり、狭いベランダでの作業。
避難用ハッチを交わして、配管を転がします。
はぃ。転がすしか、やりようがありませんね。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

ベランダ周りはこんな感じで完成。
残念ですねぇ。残念です。
真夏にフル運転すると、熱風がサーキュレーション起こしてしまいそうです。
仕方ありません。スペースはここしかありませんから。

で、専用コンセントはなぜかこの位置。
ホント残念ですねぇ...

作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。
「こんなに大変だと思ってなかったんで... キレイに取付けてもらってありがとうございます。また何かあったら相談させてください。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。