いつもお世話になっている電気工事会社の、事務所に設置されているエアコンの取替工事をご依頼いただきました。
三菱電機 スリムER 10馬力 同時フォー天井カセット形パッケージエアコン、お客様支給品です。
既存機も三菱電機製の10馬力です。
17年前の本社新築時に、アベ冷熱技研で施工させていただいたものです。
室外機×1台、室内機×4台の、同時フォータイプの天カセエアコンです。
17年目で、まだまだ元気に動いていますが、かなり汚れているので、洗浄はせずに取替えをご希望でした。
社長さんから連絡いただいた当初は、もう一人でやってるんで無理ですとお断りしたんですけど、「阿部ちゃんの空いてる時でええし、うちの職人使ってもろてもええし、室外機運んだりするんはウチでやるけん、断らんとやってや。」とお願いされましたので、手伝っていただけるならとお引き受けしました。
基本一人作業で進めますので、とりあえず三日間で作業工程を組ませていただきました。
まず初日はフロンガスの回収作業から。
業務用パッケージエアコンですから、フロン排出抑制法に則り、機器内のフロンガスを回収します。
フロン回収業者に依頼せず、みだりに特定製品から大気中にフロンガスを放出すると、法に則り罰せられます。
さて、この室外機は198kgあります。
蹴ってもびくともしません。
ここからは、ここの職人さんたちにお任せです。
室外機は屋上に設置されていて、建物正面側まで運ばないとクレーンで吊ることができないため、コンパネを敷いて防水シートを傷めない様に養生し、ハンドパレットを使って移動させます。
いやぁ、慣れてる人たちがやるとスムーズですね。
クレーンを使って、難なく降ろされました。
ついでに新しい室外機もスルスルっと。
ハンドパレットで移動させて、配管のところへ置いていただきました。
いやぁホント、阿部はワクワクしながら見てるだけ状態でした。
ここからはまた、ぼっち作業開始です。
室外機の形が変わったので、配管経路も変えないといけません。
配管を保護していたラッキングを剥いで、配管を溶接して経路変更。
太い方の銅管サイズは1インチ(25.4Φ)あるので、曲げることはできません。
溶接エルボを使って、曲がり箇所はすべて溶接していきます。
と、初日は日が暮れ始めたところで終了。
久しぶりの雲ひとつない晴天で、日焼けしました。
二日目は朝から曇天...
雲行きが怪しいので、必死で残りの配管を溶接して室外機へ接続。
6箇所溶接したので、溶接箇所から漏れがないか確認のため、窒素ガスを使って配管内へ圧力を掛ける気密試験を開始。
4MPaまで圧力を上昇させて、しばらく放置します。
漏れていると針が下がっていく仕組みです。
この間に、電源ケーブルなどの接続を行っていきます。
漏れがないことを確認した後、しっかりと断熱を行って、
ラッキングを加工して元通りに。
室外機周りが完了しました。雨が降らなくて良かったです。
二日目は少し早めに作業終了です。
三日目の本日は、事務所内の室内機4台の取替えです。
今日は連休初日の土曜日なので、会社がお休みの間にやってしまいます。
さすがに一日で4台は一人でできませんから、いつも応援頼んでいるSくんにお願いしました。
今日は優秀な跡取り息子も連れて来てくれて、作業も一気にスピードアップです。
3人でやると早いですね。
既存の室内機と、新しい室内機の吊りピッチが少し違うので修正しながら、配管のフレア加工も行います。
下に机などがあるため、いつもの電動リフトは使えず、2人で人力で吊り込みます。
配管接続が完了すると、真空引き開始です。
配管距離が長いので、他の作業をしながら延々と配管内を真空乾燥させます。
真空引きが終わると、フロンガスを追加充填します。
この室外機には、配管長30mまでのフロンガスが工場で充填されていますが、今回の現場は総配管距離が30mを少し超えるため、その不足分を施工説明書に記載されている量を追加充填しました。
あとは、リモコンを取付けて試運転開始。
異常がないことを確認して、すべての作業が完了です。
室内機がきれいになったので天井も拭きたいところですが、以前同じ様な現場で拭いてみたところ、ムラムラになって逆に酷くなった経験があるので止めました...
これで連休明けから、快適にお仕事ができる様になりましたね(^^)
※記事中にも書きましたが、基本一人作業ですので、この様な大型空調の施工は基本的にお引き受けできません。
アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士(ものづくりマイスター)」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。