2023年8月18日金曜日

引越業者あるあるのエアコン取付工事

本日は、県外からお引越しされてきたお客様のご依頼で、エアコン取付工事と専用コンセント増設工事にお伺いしてきました。

盆休み前にお問い合わせいただきまして、先週現地調査にお伺いしていました。
建物は借家で、エアコン取付け場所には配管穴はあるけど、専用コンセントがないという状況でした。

エアコンは引越業者が2台取外して1台取付けて、もぅ1台は専用コンセントがないから置いて帰ったもの。

おもむろに外に置かれていた室外機を見ると、配管接続口にはフレアナットが無く、樹脂製のキャップのみ。

品番を見ると40の文字。4.0kw(14畳用)なので専用コンセント必須ですね。

阿部「室内機はどちらにありますか?」
お客様「2階に保管してるので」
阿部「品番見たいんですけどいいですか?」
お客様「私が見てきます」

しばらくして…品番の写真を見せていただくと…「22」の文字が?
阿部「あれ?6畳用の品番みたいですけど、取付けた方の品番撮影しました?」
お客様「いえ?…え?どういう事?」
阿部「うわぁ…じゃぁ取付けてある方の品番の写真撮ってみてもらえます?」
お気の毒です。
引越業者は6畳用の室外機に、14畳用の室内機を取付けてしまってる様です。

阿部「まずは引越屋さんに14畳用の室内機を外してもらわないと、うちも工事ができませんね。」
お客様「はぁ…そぅですよねぇ…」
阿部「ところで、外した時に配管があったハズですけど、見当たりませんね。先っぽにナットが付いてると思うんですけど、配管はどうされました?」
お客様「そう言えばパイプ…どこに行ったんだろう?…」

お気の毒です。
引越業者あるあるです。
配管材はお客様の持ち物ですから、勝手に持って帰るのは窃盗と同じですね。
お客様、もの凄い落胆されていました…

専用コンセントの方は、いい所に点検口が設置されているので、なんとかなりそうです。

という訳で、あれからすぐに引越業者が工事に来て、正規の組み合わせ通りに取替えられた様です。

そして本日、晴れて工事にお伺いです。
まずは、配管穴にスリーブを入れようとしましたが、穴が小さすぎて入りません...

建物の構造上、どうしてもスリーブを入れておきたいので、配管穴を拡張します。

無事、貫通スリーブを挿入できました。
貫通スリーブは、気密性確保と小動物侵入防止のために必要です。

さて、間違えて取付けられてあった室内機はこの状態...
なんかやりっ放し感満載状態で、エアコンが可哀想に思えてきます。

配管もなぜこんなに曲げられているのか、不思議ですね。
修正するのにも時間というコストが掛ります。
次に工事する人に嫌な思いをさせない様な、思いやりとかポリシーの欠片もない方なのでしょうね。

取付けるしかないので、作業を進めていきます。
位置決めをして、背面板を設置。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

配管はあった様です。

長さが短いので古い配管は再利用できないのですが、両端にあるこのフレアナットが必要なんです。
移設のたびにこのナットを変える方もいらっしゃいますが、阿部は元々付いているこのメーカーのナットを再利用します。
素材の相性もありますし、もしナット割れを起こした際に、既製品以外のナットの場合は保証してくれないメーカーもありますので。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

真空引きをしている間に、専用コンセントの増設作業に掛ります。

木造なのに鉄骨の梁があったりしてかなり狭い天井裏ですが、なんとかケーブルを通していきます。

分電盤まで通りました。

室内機のところにもケーブルを通して、コンセントを取付けます。

ブレーカーに接続して、ON。

電圧測定を行い、コンセント増設工事完了。

作業が完了すると、試運転を行います。

ガス圧を測定して、異常がないことを確認してお引渡しです。

「暑い中、ありがとうございました。またお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2023年8月13日日曜日

配管リプレース(一部入替え)で5馬力同時ツインパッケージエアコン×2組取替工事

いつもお世話になっている企業様のご依頼で、事務所に設置されている業務用パッケージエアコンの取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 PLZX-ZRMP140HF3 5馬力同時ツインパッケージエアコン×2組を、お買い上げいただきました。

既存機は日立で、2001年製。22年目です。
2016年に一度、取替えのご提案をさせていただきましたが、まだ使えているということで、途中修理を経過しながら使われていました。

室外機2台、室内機4台の、同時ツインタイプのエアコンです。
長方形の事務所レイアウトで、4台の室内機が交互に設置されています。

既存機はインバーターではなく、一定速タイプです。
ドカン!と起動して、ビィ~~~ンというけたたましい音を立てながら運転していました。
この夏、どうも効きが悪い気がするということで、秋頃に取替えをしようかとお話していましたが、よくよく考えると事務所なので連休でないと難しいという事もあり、じゃぁ盆休みの前半にやりますかと、阿部の提案で急遽決まりました。

さて、単純な入替えなら簡単にいけそうですが、既存機が日立なのがネックです。

日立は室外機と室内機の連絡線が、電源用と伝送用と別れていて共に2芯。
伝送用の方は、VCTF0.75sqx2cです。
入替えが必要かと思いましたが、ここはオプションの電源リプレースキットで対応可能です。

他に問題があります。
室外機に接続されている配管サイズが、3分6分。
現在販売されている同クラスの配管サイズは、3分5分。
まぁこれは想定内です。

問題はこちらです。
ツインなので天井裏に分岐管がありまして、二手に分かれて各室内機へと繋がっています。
この配管が、2分5分...
2分(6.35φ)は、この頃のメーカーでは日立だけじゃなかったですかね?


三菱電機のパッケージエアコンは既存配管でも流用できますが、配管サイズに制約があります。


室外機側の6分(19.05φ)はOK。室内機側の2分(6.35φ)がOUT。
2分を3分(9.52φ)に入替えないといけません。

できるのか?いや難しいかも。
という事で、何度か現地調査にお伺いしていました。
埋込照明器具を外すと、点検口代わりになります。

ちょうど目の前に分岐管がありました。

う~ん...この狭いスペースで溶接かぁ...
しかも配管はH鋼を貫通しています。あの隙間に3分の配管が通るかなぁ...
でもまぁ悩んでいるより、やってみろということで。

工事は8月11日の祝日からスタートですが、仕入先もお休みになるので、前日の夕方にエアコン機器は搬入しておきました。

ではいよいよスタートです。
台風がそれて行ってくれたので、天気予報は三日間雨の予報はありません。
まずはポンプダウン運転を行って、配管内のフロンガスを室外機側へ回収して撤去。

作業をしている間に、脇の方でフロンガスを回収します。
業務用のパッケージエアコンはフロン排出抑制法の適用ですから、機器内部にあるフロンガスを回収しなければなりません。

あ、そうそう。さすがにこの規模の工事を一人ではできないので、またSくんに応援を頼みました。
二人で室内機を撤去していきます。
事務所ですから足元には机や椅子、パソコンなどもあるので、いつもの電動アッパーは使えません。すべて人力。

室内機の開口部を利用して、3分の配管を新たに各室内機のところまで通していきます。

なんとか、分岐管~室内機まで4系統の配管が通りました。

さぁ、狭い天井裏で分岐管を溶接ですが、一枚天井材を剥いでなんとか溶接。

しっかりと断熱をしておきます。
結構時間が掛かって、ここまでで一日目が終了...

二日目は、Sくんが室内機周りをどんどん進めてくれて、配管加工と吊りボルトアンカー打ちを。

二人で4台の室内機を吊り込んだあと、「阿部さんは室外機の方やってください」と心強い言葉をもらったので、外周りへ。

いやぁ、外は絶賛灼熱地獄です...
10分おきに水分補給しないと、ぶっ倒れそうな日差しです。

外で溶接作業をしていると、Sくんが出てきてシートで日陰を作ってくれました。
もうホント、優秀なバディです。

夕方になってやっと1台目の室外機に配管を接続。

今回の作業で溶接した箇所は15箇所あるので、気密試験は必須。
窒素ガスを配管内に規定圧まで充填して、漏れがないかテストします。

あれ?...漏れてます...しかも盛大に...

音で漏れ箇所が分かるほど漏れてるので、場所特定には時間は掛りませんでした。
やっぱりここか...
狭いんです。配管の向こう側は見えないし、溶接機の火口も向こう側には当てにくいんです...
まぁ言い訳しても仕方ないんで、必死で体を入れて溶接し直しました。

あ、ちなみに漏れたのは環境負荷のない窒素ガスです。フロンは漏らしてはいけませんから。

ここで二日目終了。
二日で終わらせたかったんですが、阿部の注意不足で時間ロスです。

三日目の本日は一人ぼっちです。
昨日、室内側はすべてSくんが仕上げてくれたので、室外機周りさえできれば終わりますから。

昨日、圧を掛けたまま帰ったので、圧が下がっていないかチェック。
少し下がっている様に見えますが、昨日の夕方は34℃ほど、今朝は26℃ほどで気温差があるため圧が少し下がっているのでOK。

真空引きを開始します。
もう1台の室外機も接続して、気密試験開始。

2台目は漏れもなく、真空引き開始。

室外機上部に転倒防止金具を取付けて、室外機周りが完成。
アスファルトがボコボコだったので、水平取るのに苦労しました。

あとは電源投入して、試運転開始。

冷たい風が出て、異常がない事を確認して工事完了です。

人感ムーブアイ搭載スリムZRシリーズですから、既存機に比べると大幅な省エネ効果が期待できますね。

あと、オプションで、スマホで操作できるBluetoothキットも取付けましたので、広い事務所でいちいちリモコンのところまで足を運ばなくても操作ができる様になりました。

「新しいエアコンは音が静かですね。暑い中ありがとうございました。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2023年8月9日水曜日

【お知らせ】2023年 お盆休み(夏季休暇)のお知らせ

いつも当Blogをご覧いただきまして、ありがとうございます。
いつもバタバタと忙しくさせていただいている事に、心より感謝申し上げます。

さて今年は、8月14日(月)~16日(水)をお盆休みとさせていただきます。

しっかりと休養をさせていただきまして、盆明けにお待ちいただいている工事を全力で対応させていただきたいと思っています。

8月9日現在の工事の混み具合としましては、8月は予定で埋まっています。
今日現在では、9月の予定は空いています。(どんどん埋まっていきますので、ご依頼はお早めに)

できるかぎりお断りすることのない様に頑張ってはいますが、一人で動き回っておりますのでご希望に添えないことも多々あろうかと思います。
何卒ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。


【エアコン繁忙期の工事内容について】
毎年の事ですが、エアコン繁忙期のアベ冷熱技研の対応について掲載させていただきます。

・エアコン工事について
エアコン繁忙期は大変工事が混み合っており、ご依頼いただいてから長い期間お待ちいただいている状況です。
誠に申し訳ございませんが、猛暑の中エアコン故障などで命に関わるお客様や、古くから懇意にしていただいているお客様を最優先に工事日程を組んで参りますので、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

・エアコン分解洗浄について
エアコン繁忙期の分解洗浄は受付しておりません。
※受付再開時期は未定です。

・エアコン修理のご依頼について
当社販売品、当社施工物件の修理対応は、通常通りできるだけ迅速に対応させていただきます。
お渡しさせていただいている名刺に記載の携帯電話へご連絡ください。
ただし、阿部一人で動いていますので、即日対応は叶わない場合もあろうかと思いますが、何卒ご了承ください。
当社施工品以外の修理につきましては、繁忙期につきお受けできませんので、施工された業者さんへ依頼されるか、メーカーサービスの方をご利用ください。

・電気工事について
エアコン専用コンセント増設などの簡易的な電気工事については、エアコン工事と同時にお引き受けいたします。
電気容量を増やす分電盤改修やエアコン専用コンセント増設のみの電気工事は、繁忙期はお引き受けできません。
漏電調査・修理など緊急性のあるものについては、初めてのお客様は対応できません。
過去にアベ冷熱技研へご依頼いただいたお客様のみ対応させていただきますので、ご了承ください。

・CATVのお申込みと工事について
CATVの工事につきましては、アベ冷熱技研で契約お申込みをいただいたお客様のみ対応させていただきます。
現在、愛媛CATVの工事は、お申込みいただいてから宅内工事ができるまでに1~2ヶ月程度を要していますので、工事日程的には余裕がありますから大丈夫です。
※愛媛CATVへ直接申し込みされて、「アベ冷熱技研工事指定」をされた場合は、お引き受けできない場合がありますのでご了承ください。
ぜひ、アベ冷熱技研でお申込みくださいませ。

・工事にお伺いする際の新型コロナ感染対策について
体調万全で、マスクをしてお伺いさせていただきます。
対面でお話する際はマスクを付けさせていただきますが、作業中は熱中症対策のため、室内でもマスクを外して作業を行わさせていただきます。
作業中は窓を全開にしていただいて、できるだけ阿部から離れてください。
阿部は日々、たくさんのお客様と接していますので、お互いの感染を防ぐためにも何卒ご了承ください。

2023年8月7日月曜日

修理履歴2回6年しか使っていないパナソニックエアコンを三菱霧ヶ峰へ取替工事

お世話になっているお客様のご依頼で、リビングに設置されているエアコンの取替工事にお伺いしてきました。

取付けたエアコンは三菱電機製、お客様支給品です。

既存機は、6年前に同じくアベ冷熱技研で取替えさせていただいた、パナソニック製のエアコンです。

室外機は地上置き。
冷房の効きが悪くなったため、取替えをご希望です。
まだ6年なので修理が得策だとは思いますが、実はこれまでに2回も修理をされているそうで、当たりが悪く、修理してもいつまで持つかわからないので、きっぱりと決められた様です。

では、既存機の取外しから。
一度、室内機を取外して修理しているので、明らかに当社施工方法とは違う形跡があります。
外したパテを再利用している様ですが、隙間だらけで通気孔になっています。

フレア接続部分は、テープを2巻きしただけの断熱不良状態。
一流メーカーのサービスは、こんな施工を行うんですね。

既存機の撤去完了です。

位置決めをして、新しいエアコンの背面板を取付けます。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

既存の配管化粧カバーは流用します。
写真では分かりませんが、台風の影響でずっと小雨が降っています...
天気予報では曇りの予報だったので安心してたんですけど、もうずぶ濡れ状態です。
でも配管の中には一滴の水滴も入れない、細心の注意を行って作業しています。

室外機の梱包を外して気が付きました...へこんでいます。
ネット購入品はこういうのが多いです。
気になる方は商品到着時点で開梱して、確認されておいてください。
施工途中で見つけても、どうにもできません。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

完工して工具を仕舞い終わった頃に、雨が酷くなりました...
運がいいのでしょうか?既にずぶ濡れなんですけど...

作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。
「わぁ、涼しい!ちょうど子供たちが帰ってくるので、今日取替えてもらえて良かったです。またお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。