2021年4月1日木曜日

3階ロフト有りハシゴも使えず標準的な取替えができないエアコンの取替工事

いつもお世話になっているお客様のご依頼で、エアコン取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-AXV3620-W×1台・MSZ-GV2220-W×2台をお買い上げいただきました。


まずは1台目から。既存機はダイキン製。
3階です。ロフトがあるので、ある意味4階です(^_^;)

配管はどうなっているんだろう?と、外から見てみると...(・_・;)
左のカーポートは、お隣様の駐車場です。
もちろんハシゴなんて立てれません。立てれたとしても届かない。
高所作業車?道が狭いし角度的に無理です。
足場組む?たかがエアコン取替えで、そんな大掛かりなことします?

室外機は2階のベランダに置かれています。
ベランダというほど奥行きはありません。

これだけ奥行きがないと角度が付けれないので、ここにハシゴは立ちませんね。

そもそもですね、建物よりエアコンの方が寿命が短いんですから、取替えの時のことを何も考えずに取付けるからこんな事になるんです。
この取付けを行った業者は最悪ですね。最悪。

じゃぁどうしてたら良かったの?
あまりお奨めはしてませんが、「隠蔽配管」と言う手があります。
どうしても壁の中に配管を通したくなければ、「左後方出し」という配管の接続方法もあります。
左後方出しの場合は室内機の裏側で配管を接続できるので、部屋側で作業が可能です。(難しいですけど)
そうなんです、この既存機、「右後方出し」にしているので、外壁側のあのてっぺんのところで接続されているんです。
頭悪いですよね。
厳しい言葉ですが、こういう業者にエアコンを触ってほしくありません。
阿部が苦労するのはいいですが、お客様がお気の毒です。

はぃ。一通り怒ったところで、作業開始です。
え?やりますよ。
無理はしません。やれる様にやるだけです。

まずは室外機を撤去。
先週、腰を痛めてから、まだ腰痛が続いています。
ダイキンのこの室外機35kgあります。うるさらの42kgに比べたらもの凄い軽いですけど。
なかなか辛いですよ...

室内機を外していきます。
先ほども書いた様に、右配管なので簡単には外れません。
外で繋いでいますから、外せる訳がありません。

壁キワでカットしました。
これしか外す方法はありませんね。

配管穴に配管が残ってるから、エアコン付けれないじゃない?
付けるんですよ、ここに。同じ場所に室内機を付けます。

お部屋の床面近くに配管穴を開けていきます。
鉄骨造なので、穴を開ける位置は非常に気を使って決めます。

気密性確保と小動物侵入防止のため、配管穴には貫通スリーブを挿入しておきます。
先ほど配管をカットした穴ですが、スリーブが入っていないし、外壁側にパテ埋めがされていませんでした。
酷い施工ですね。

元の場所に背面板を取付けます。
既存の穴は、アルミテープで塞いで気密性を確保。
外壁側はどうすることもできません。

配管どうするの?という話ですが、こんな感じに。
マンションで使うMDダクトを使って、先ほど開けた配管穴のところまで導きます。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


2階ベランダから穴のところまでは、6尺の脚立をハシゴ状態に立てて作業します。
手すりのところに脚を立てれば、なんとか角度的には作業ができます。
お隣のカーポートに工具を落とさない様に慎重に。

腰が痛いので、思うように作業が進みません...

既存のダクトと配管は、手の届くところまで撤去。
あとは残置とします。
将来、外壁塗装の際に、足場を組んだ時に取り外せば済みますね。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認。


ちょっとダクトカバーが主張気味ですけど、なんとか大きな出費もなく完了しました。
はぃ。時計の針は夕方5時を回ってしまいました...
7時間掛かって、これ1台...

二日目スタートです。
こちらのお部屋もダイキン製。
しかも3階です。


ここのお部屋はベランダに室外機があるので、標準的な取替えができると思いました?


どうなんですか、これ?
なぜそんなに難しい工法を選んだ?

お隣の敷地に三段ハシゴを立てさせていただければ、作業は可能かも知れませんが、取替えの度に、エアコン分解洗浄の度に、修理の度にハシゴを他人の敷地に立てますか?
信じられませんね。

「阿部さんならどうします?」といただきましたので、反対側のベランダ側へ新設をご提案させていただきまして、「おぉ、絶対それがいいです」との事で、作業開始。


位置決めをして配管穴を開けていきます。


スリーブを入れておきます。


背面板を設置。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


外部配管はスリムダクトで化粧仕上げ。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


室外機周りはこんな感じで完成。
ドレン排水は、奥の排水口まで塩ビ管で導きました。
どうですか?
この方がメンテナンスもしやすいでしょ?

エアコン専用コンセントは、既存の室内機脇からこんな感じで。


新しい室内機の脇まで延長しました。
天井隠蔽できれば良かったんですけど、こちらのお宅、点検口が無いのでモール仕上げとなりました。

作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認。


既存の室内機の撤去に掛かります。
これも右後方出し...


撤去完了。


配管穴はカバープレートで塞ぎました。
午前中いっぱい掛かって、2台目完了です。

午後からは1階和室。
1階なので簡単に終わるかなと思いきや...
これは建築の設定ミスですか?
コンセントのある壁は、エアコンが収まる幅ありません。カーテンレールもあるし。
柱に室内機が掛かっているのは、建物の設計ミスですね。

しかも急いでいたのか、やる気がないのか、右側の背面板に室内機が掛かっていなかったため、前に向いてお辞儀をしています。
もうちょっと傾くと水漏れの原因になりますね。

こちらの室外機も一筋縄ではいきませんね。


玄関脇なのと、目の前が駐車場なので、室外機はこんな位置に追いやられています。
エアコンの事をまったく考慮していない建築設計の悪い例です。

とは言ってもここしか置くところがないので、このまま作業開始。
配管カバーを外すとこの状態です。
パテ埋めされていません。
スリーブも入っていません。
3階の2箇所も同じ状態なのでしょうが、手が届かないのでどうすることもできませんね。

室内機も撤去しました。
珪藻土壁の様で、下地にコンパネが入っているのですが、これでもか!というくらいビスを打ちまくってしっかり取付けられていました。

配管穴に貫通スリーブを挿入しておきます。


柱との段差を解消するため、背面板の裏側にコンパネを当ててしっかりと取付けます。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


既存の配管ダクトは、既存のものを流用でご希望です。


ドレンはですね、立ち下げられていたんですけど、留めているサドルが劣化して割れてるし、この何とも言えない取り回しが気になってですね...


こんな感じで仕上げさせていただきました。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。
室外機の下には、プラロックとブロックを使って、少し上げておきました。

室外機周りはこんな感じで完成です。


作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。

工事の難易度プラス腰痛もありで、丸二日間も掛かってしまいましたが、なんとか完工できました。

お客様にはお礼のメールまでいただきました(^^)

この夏は快適にお過ごしいただけそうですね。

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2021年3月29日月曜日

すべての業務の受付を再開させていただきます

大変長らくお待たせいたしました。
年度末、とても忙しくさせていただいて、すべての業務の受付をお休みさせていただいていましたが、本日3月29日より受付を再開させていただきます。

受付再開はいたしますが、4月も既に一部予定が入っています。
ずっとお待ちいただいていたお客様のご予約を、先行して4月に入れさせていただいておりますのでご了承ください。

日中暖かくなってきましたので、これからエアコン分解洗浄のシーズンに入ります。
今年洗浄をご予定のみなさまは、お早めにご予約をお願いいたします。
毎年のことですが、一人で作業を行いますので、対応できるキャパシティが限られます。
ご希望に添えないことも多々あろうかと思います、何卒ご了承ください。

工事にお伺いする際の新型コロナ感染対策について。
阿部は体調万全で、マスクをしてお伺いさせていただきます。
室内での作業や、対面でお話する際はマスクを付けさせていただきますが、屋外での作業中は注意散漫になるのを防ぐため、マスクを外して作業を行わさせていただきます。
室内作業中は窓を全開にしていただいて、できるだけ阿部から離れいただければと思います。
阿部は日々、たくさんのお客様と接していますので、お互いの感染を防ぐためにも何卒ご了承ください。

いつもたくさんのご依頼をいただきまして、心より感謝申し上げます。
これから夏シーズンへ向けて、できるかぎりお断りすることのない様に頑張っていきたいと思っています。

今後とも、アベ冷熱技研をよろしくお願い申し上げます<(_ _)>

2021年3月27日土曜日

中古住宅を購入されたお客様宅でエアコン取付工事とCATV光ねっと新設工事

初めてご依頼いただいたお客様宅で、エアコン取付工事とネット新設工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-GV2220-W 霧ヶ峰スタンダードタイプを2台、お買い上げいただきました。


先月ご相談いただいた際に、現地調査にお伺いしていました。
以前住まわれていた方は、CATVをご利用されていた様で、CATVの同軸ケーブルが残置されています。
今回、テレビはアンテナ受信で、ネット回線のみ、CATVの光ねっとサービスをお申し込みです。
光ケーブルの引込みも、既存の保安器の位置へ入れてもらうことにします。

「アンテナが付いてるんですけど、映るかどうかも調べてもらえませんか」との事で、こちらも調査。
UHFのコンパクトタイプのアンテナが設置されています。


テラス屋根の支柱に、BSアンテナが設置されていました。


宅内のTVユニットのところで、受信レベルを測定してみます。(測定器はお客様のご友人からの借り物です)
おっと。ギリギリのレベルのチャンネルがありますね...
ブロックノイズが出るか出ないか微妙なレベルです。

BSは、全然ダメですね...


原因は、宅内で4分配しているのに、ブースターが無く、UHFとBSをミキサーで混合しているからです。
前に住まわれていた方は、これで映っていたんですかね?
こちらはブースターに取り替える事にします。

エアコンのご購入もご相談いただきましたが、リビングの方は7年目の日立製のエアコンがありました。
7年目ですから、洗浄したらまだ使えそうでしたが、「新しい方がいい」との事で取替えます。

外周りはこんな感じでした。
すごい置き方ですね...(^_^;)
右側のお部屋は、当面エアコンは必要ないということで撤去のみです。

こちらのお部屋は、三洋製でかなり古いので取替えます。


こちらも変な取付け方していますね...


という事で、CATVへ申込書を提出。
お見積りをさせていただきましたが、既存のエアコンはリフォーム業者さんが撤去してくれるとの事で、リフォーム工事が終わる3月末頃にお伺いする事にしていました。

そして本日、朝一番から工事にお伺いしてきました。
エアコン工事までに、光ケーブルの引込みが入るか心配でしたが、きっちり入れてくれていました(^^)


先にネットの工事を進めていきます。
光ケーブルを引くお部屋は、リビングではなく、ご主人のお部屋に。
こちらのコンセントのところに引いてくるのですが、既存配管はないため、隠蔽配線になります。

外壁側は断熱材がびっちり入っているので、コンセントのところから天井裏まで立ち上げるのは結構難しいです。
エアコンの穴があるので、これを経由してなんとか呼び線が天井裏へ通りました。

キャビネットは建物のちょうど反対側なので、外壁に穴を開けて光ケーブルを天井裏へ。


天井裏へ潜り込んで、ケーブルと呼び線を手繰り寄せます。


宅内側へ光ケーブルが通りました。
新しくノズルプレートを設置して、壁から引き出しました。


屋外キャビネットのところで、引込側と宅内側の光ケーブルを接続。


キャビネット周りはこんな感じで完成。


宅内側へ移って、光ケーブルの末端に光コネクタを取付けて、レベルを確認。

異常がなければS-ONUへ接続します。

S-ONUの電源を投入して、センターへ設置報告。
持参したパソコンを繋いで、速度測定を行います。


100Mbpsのサービスで、上り下り共に90%以上の速度が出ていますね(^^)
ネットの工事はこれで完了。

テレビの方に掛かります。
ミキサーを撤去して、UHF/BSブースターに取替えます。


BSアンテナの方向が少し悪かったので微調整して、宅内で受信レベル測定。


あとはテレビを接続して、きちんと映ることをご確認いただいてテレビの工事が完了です。

ここまでが午前中の作業でした。

午後からはエアコン工事に掛かります。
エアコンの撤去はされていましたが、配管化粧カバーまですべて撤去されています...
化粧カバーは既存流用の予定でしたが、無くなっているので新しいものを取付けることにします。

まずはこの室外機を置くところの整地。
室外機を置いた後にDIYでセメントを流した様で、ここだけへこんでしまっていました。

隣のお庭から土を運んで、表面に少し砂利を敷きました。
急遽の対応だったので、これが精一杯です(^_^;)

エアコンの取付けに掛かります。


配管穴は既存のものを流用しますが、気密性確保と小動物侵入防止のため、貫通スリーブを挿入しておきます。


位置決めをして、背面板を設置。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


新しい化粧カバーはアイボリー色にしました。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


室外機周りはこんな感じで完成です。


作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認。


もう一台の方も。


こちらの配管穴は、筋交いに当たっていました。
穴の位置が高すぎるのと、左へ寄せすぎたために、筋交いへ当たってしまった悪い例ですね。

室外機周りはこんな感じで完成。


作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。

「きれいに取付けていただいて、ありがとうございました。また何かありましたら、お願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(*^^*)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。