2018年2月8日木曜日

分電盤の老朽化と容量不足・一部漏電の可能性があり電気容量増設と改修工事

前社長時代からお世話になっているお客様のご依頼で、電気容量増設と改修工事にお伺いしてきました。


先月末頃に、「阿部さん、久しぶりやね。電気のブレーカーが落ちていかんのやけど、そんなんも修理してもらえるん?」とお問い合わせいただき、点検にお伺いしてきました。

お伺いした時は普通に使えていました。
どんな電気製品を使ってるとブレーカーが落ちますか?とお聞きすると、よく落ちるのは朝方で、朝起きると電気が消えていたり、よく使っている時でも、あまり使ってない時でも突然落ちるとの事です。

とりあえず、漏電していないか絶縁抵抗計を使って、回路ごとに調べていきます。

まぁ、ブレーカーが落ちてない時に漏電調べても、反応が出る訳ありません。

お家の周りを調べていきます。
あらら?これはマズイですよ(^_^;)


あらぁ、ここも。。。


いけませんねぇ、落ち葉に埋もれると火災の原因にもなりかねません。


ここもいけませんねぇ、屋内用のビニールコードで延長されています。


プラグも腐食してるじゃないですか。。。

とりあえず、外周りの怪しいコード類はすべて撤去させていただきました。

これでちょっと様子を見てください。とお伝えして帰ろうとすると、「阿部さん、電気が漏れよんかなぁ?電気代が今月凄いんよぉ。」と拝見した明細...

え?電気代4万円超え??? 主幹ブレーカーが30Aで月4万超えてるの初めて見ました(;・∀・)

電気が漏れてて電気代が上がるとかはありません。
これは使い過ぎでしょ(^_^;)
ちょっと待って下さい?もしかして...

一次側の片相の電流値を測ってみました。 え???

30Aのブレーカーで、常時26A流れてます。
「どっかで電気盗まれよんかいな?」
お家の中の電気製品チェックさせていただくと、まぁヒーター系の電気暖房器がゴロゴロあります(^_^;)

居間にはオイルヒーターと、足元にはホットカーペット。
浴室には浴室暖房機と脱衣場には電気ヒーター。
トイレにも足元に電気ヒーター。
二階寝室にのみエアコンが。

これ30Aで持ちませんよ。
使い過ぎでブレーカーが落ちてる可能性も出てきました。
漏電か、使い過ぎか。

「阿部さん、もぅ40年経つけんな。ブレーカー換えてや。」とご主人。
まぁ換えるのはいいんですけど、30Aでは容量的に厳しいので、この際に50Aに容量アップしますか?
でも容量アップしても、電気代は使った分だけ請求がくるので、使い方も考えて使わないといけませんね。
しばらく奥様とご相談されてから、「ええ機会やけん、50Aにしてもらおうかね。安全に使える様にしてもろたらええけん。阿部さん頼むで。」との事でご依頼いただきました。

早速、図面を描いて四国電力へ容量増で電力申請を行います。

四国電力側が受理してOKが出るまでは、工事に掛かりません。
たまに変更依頼が掛かりますから。
でも今回、急ぐんですよねぇ... 原因がハッキリしてないので。

案の定、先週末の夜7時過ぎに、「阿部さん、真っ暗なんよ。どうにかならまいか。」...
あぁ...(´;ω;`) 準備して緊急出動です!

真っ暗なお家の中で、「すまんなぁ...」とお客様。
いえいえ、たぶん頻繁にON/OFFを繰り返してたんで、主幹ブレーカーが寿命を迎えたんだと思います。
漏電表示の黄色いボタンが飛び出ていますが、漏電している形跡はありません。


主幹ブレーカーを交換します。

1976年という表示が。42年ですか。。。

事務所にあった30Aのブレーカーを仮に取付けておきます。

欠相保護機能が付いてないので、あまりよろしくありませんが、この際しかたありません。
翌週には改修工事にお伺いできるので、できるだけヒーター類の同時使用を避けていただく様お願いしておきました。

と、ここまでが、先週末までの出来事です。
四国電力からOKがもらえたので、本日、工事にお伺いしてきました。
電気容量増に伴い、一次側ケーブルも太いものに取替えます。

右が既存のVVF2.6mmx3c。左が今回入れ替えるCV-T8sqケーブルです。
ケーブルのサイズによって、流せる電気の許容電流が違うんです。

既存の配管・ケーブルを撤去して、新しく配管とケーブルを設置していきます。

かなり足元が悪く、脚立がしっかり立たない上に狭いところの作業で、なかなか前に向いて進みません...

既存の電力量計をスマートメーターへ取替えて、新しいケーブルをトルクドライバーを使って接続します。


既存の分電盤を撤去。


新しい分電盤を取付けて、ケーブルを接続していきます。


外部の電柱からの引込みはこんな感じでした。


新築当初には無かったベランダやテラスが増築されていて、引込ケーブルが波板屋根の上に乗っていました。

これ、風で揺れて被覆が剥げると、漏電やショートの原因にもなります。

波板を割らない様に、道板を敷いて狭いところへ入り込んで、新しいケーブルを引いてきます。


引込みのところは長めのアングルに取替えて、ケーブルと接続点が軒先に当たらない様にしました。
ここ、もの凄い時間掛かってます...

電柱からの引込線は、後日引込班が新しいケーブルに張り替えてくれます。

外周りの電源が必要なところには、防雨コンセントを増設。
延長コードでは危ないですから。


洗面所のコンセントは、1200Wの電気ヒーターを使われていたため、コンセントが熱で溶けて抜けなくなっていました...


ここには、専用コンセントを増設させていただきました。


すべての配線工事が完了すると、漏電がないか点検を行い、電源を投入。

電気が点いた瞬間、「おぉ、電気が点いた!やっぱり電気がないといかんなぁ。阿部さんに頼んでよかった。見よったら丁寧にやってくれよったけん、安心して使えるわぃ。ホント嬉しい。ありがとう。」と、大変お喜びいただきました(*^^*)

アベ冷熱技研は「四国電力(株)請負計器工事認定店」です。
登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行いますので、この様な電気工事や修理・点検もお気軽にご相談ください。

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