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2018年6月12日火曜日

それでもエアコンを量販店で買いますか?エアコンの取付け直しのご依頼

午後からも修理と言うか、手直しでした。
手直しと言うより、本格的な作業になりましたけど...(´・ω・`)

以下、お客様からのメールそのままコピペです↓(店名はとりあえず伏せます)

「先月家を新築した際に、◯◯◯電機でエアコンを購入して、◯◯◯電機の下請業者が取付に来たのですが、ボロい業者で取付が雑だったので、アベ冷熱技研さんに付け直しをお願いしたいと思っております。
どこか信頼できる業者さんは無いかとネットで探していたら、アベ冷熱技研さんのホームページにたどり着きました。
12月からブログを毎日拝見していて、ここなら大丈夫と確信しメールした次第です。」

今年1月にメールをいただきまして、状況を確認にお伺いしてきました。

新築です。いいですね、パナソニック。

素人さんがこの二枚の写真を見ても、どこが悪いんだ?って感じだと思います。
そうです、パッと見わからないから恐ろしかったりするんですよね(^_^;)

お客様が気になって仕方がないこと↓

・スリーブが入ってない
・穴が室内側から室外側へ右斜め下に空いている。
・室内機の換気用ホースが、そとの化粧カバーてっぺんの格子に干渉しているせいか、格子が撤去されている。
・電池式のおもちゃみたいな真空ポンプを使っていた。
・防水性と気密性に疑問がある。化粧カバーのてっぺんは、何か透明のジェル状の物を塗ってましたが、
中はパテで穴を塞いでないかもしれません。
・室内機が若干右下がりに傾いて見える。気にしすぎかもしれません。
・室内機が 落ちてこないか心配。取付プレートに安い短いネジを使ってないか疑ってしまう。
・ドレンの通水試験をしていない

では、確認していきましょう。
配管化粧カバーの縁をコーキングしていませんね。

というか、これは外すと縁ではなく、カバーと壁の接合面にコーキングしてありました。
けど、これやられると、外す時大変なんですけど...

換気カバーの格子が撤去されている件。

これはこれで正解です。
パナソニックのフィルター自動掃除機能付きタイプは、屋外へホコリを排出する仕組みのものがあるため、ここに格子を付けたままにすると、ホコリで目詰まりしてしまうんですよね。

カバーを外すと、配管穴はしっかりとパテ埋めされているため、ホコリが壁内へ入り込むことはありませんね。

と、ここまでは基本に忠実に施工されている感じでした。

...でした。

パテを外して見ると...

え?穴の半分が柱ですけど...(p_-)

たぶん筋交いか何かがあって、斜めに避けたら今度は柱が...って感じっぽいですね。
ここまで柱が見えていると、貫通スリーブを入れることはできません。

とりあえず、調査を済ませご報告。

・スリーブの挿入はできませんので、内壁・外壁部分のパテ埋めとなります。
・室内機の傾きとビスの取付け具合は、取外した際にビスの確認、取付けの際に水平器でチェックします。
・換気ホース用ダクトカバーの格子はお話した通りです。
・「電池式真空ポンプを使っていた」との事ですが、ここは確認のしようがありません。
こちらができる事は、運転時のガス圧測定までです。
規定の真空度に達しておらず水分が残留していても、ガス圧測定では判断ができません。
一度ガス内に空気や水分が混じってしまうと分離は不可能ですので、そこはご了承ください。

という訳で、まだ1月で暖房を使われていたため、「暖かくなってからやりましょう」とか言いながら、延び延びになって本日施工となりました(^_^;)

まずはポンプダウンして、すべて取外してしまいます。


室内機取外す際に、泣きそうになりました。
配管が抜けないんです...
数回諦めかけました(T_T)
やっと外れて見えた光景は...(# ゚Д゚)


思った通り筋交いが出てきましたけど、これは酷い...
まぁ、切ってないだけマシですか(´・ω・`)


外から見るとこんな感じです。

急激に斜め向いてる上に、柱と筋交いの隙間を配管が通っているため、キツキツなんですよね。
これ、取付けもかなり苦労したと思いますが...

気にされていた取付けビス...

外して良かったですね。本数が少なすぎます。
室内機15kgありますからね。

で、右に傾いてる感じがする件。

傾いてますね。ドレン勾配を取ってるつもりなんでしょうけど、水平にするのが一番いいんですよ。

全部取っ払って、最初からすべてやり直しです。


位置決めをして、的確な位置と数で、しっかりとビス留め。


水平にしました。


貫通スリーブは入りません。

ここはどうしようもありませんね。
外壁と内壁を貼り替えていただけるなら穴開け直しますが、現実的ではありません。

また涙がこぼれ落ちそうになりながら、室内機を掛けました(T_T)
カバーを外しているのは理由があります。


貫通スリーブが挿入できないので、小動物侵入防止と気密性確保のため、内壁側の穴もパテ埋めしておきます。

三菱電機製だと、側面カバー外すだけでできるんですけどねぇ~(p_-)

配管もフレア加工し直して、トルクレンチでしっかりと締め付けます。


外壁側の穴もしっかりとパテ埋めしますが、その上からコーキングも。

パテは硬化すると縮んでしまうので、コーキングで気密性を確保します。

化粧カバーの縁も、雨水が侵入しない様にコーキング。


室外機もビシッと水平に(`・ω・´)ゞ


配管接続が完了すると、しっかりと真空引きを行い、配管内部を真空乾燥させます。


真空引きが終わると、試運転開始。


運転ガス圧もしっかりと点検しておきます。

異常がない事を確認して、お引渡しです。
これで気持ちよくエアコンをお使いいただける様になりましたね。

ところで、量販店でエアコン工事を頼むと、その量販店の従業員が工事に来ると思ってる方が多いですね。
実は「協力業者(下請け業者)」が取付けに来ます。
特に繁忙期になると工事業者が足りなくなり、県外からも下請け業者がやってきます。
取付け台数をこなさないとお金になりませんから、一台に掛ける情熱なんかある訳がありませんね。
阿部は、そんなレベルの業者さんたちと競い合うつもりは、まったくありません。
値段で選びますか?
技術で選びますか?
真夏に暑い思いをするのは、お客様ご自身です。

電気屋さんにエアコン移設してもらったら冷えなくなったので修理のご依頼

今日は一日修理の案件が続きました。
ここでは午前中の現場の事を書きますね。

エアコンが効かない原因の一番多い案件が、「ガス漏れ」。

今回もそれでした。

このエアコン、現在のお住まいの前に住んでおられた場所で、アベ冷熱技研が取付工事させていただいたものです。

新築された際に、ついでに電気屋さんに移設してもらったそうです。
ところが、最初の頃から全然冷えず、夏は暑い思いをされていたそうです。

数ヶ月前に、偶然お客様にお会いして、「阿部さん、新築してエアコン移設してもらったんやけど、全然効かないんですよ。電気屋に電話しても全然繋がらないし...。阿部さん忙しいん分かっとるんやけど、修理お願いしてもいいですか?ホントいつでもいいんで。」と、ご依頼いただいていました。

で、本日やっと点検にお伺い∠(`・ω・´)遅
まずはガス圧測定から。


あら、運転する前からこの状況... 終了ですね。


念のためガス漏れ検査をしてみますが、既に漏れきってしまってるので反応なし。


室内機側の接続口も調べようと思ったら、この断熱... この業者さんって...(_ _;)


まぁ残ってないから反応しませんよね。しつこい(´ε` )

室外機側の接続口付近が、オイルっぽい感じがしたので、恐らく室外機側の2分の接続口だと思いますが、念のためすべての接続をやり直します。

しかしこのダクトカバーどうなんですか?

換気機能なんか付いてないエアコンなのに、換気用カバー付けてますが、持ち合わせがなかったんですかね?

カバーを外すと...!
パテ埋めしてません... これもしかして24時間換気の給気口じゃないんですか???

これはダメですね。ダメです。後でパテ埋めしますよ(p_-)

カットしたフレア部分です。

やっぱり室外機側の2分がキズだらけでした。
他のフレアも嫌な感じなので、すべて加工し直します。

フレアツールで、室内機側のフレア加工。


トルクレンチを使って、規定トルクで締め付けます。


隙間なく断熱を行います。

断熱材に隙間があると、配管やナットが結露してナット割れを起こす確率が高い環境を作ってしまいます。

配管穴はしっかりとパテ埋め。

パテ埋めを怠ると小動物が侵入しますし、ホコリや結露で機器が痛みやすくなってしまいます。

室外機側のフレアも再加工。


フレア部分はパッキンの役目を兼ねていますから、きれいな鏡面仕上げになっていないと、ガス漏れを起こします。


ここもトルクレンチを使って、規定トルクで締め上げ。


配管接続が完了すると、しっかりと真空引きを行い、配管内部を真空乾燥させます。


真空引きが完了すると、フロンガスを規定量充填していきます。


今回は0.7kg充填です。

はぃ。0.7kgのフロンガスが大気中に漏れていた訳です...

充填が終わると試運転開始。


冷房運転。規定の運転ガス圧になり、異常なし。

「うわ、冷えよる!そうとう涼しい!全然違う!ありがとうございます!」と、大変お喜びいただきました(*^^*)

エアコン工事。誰に頼みますか?
エアコンは「人」が行う「工事」が伴います。
値段で選びます?技術で選びます?
最終的にどっちが安上がりか、ハッキリしますね。

アベ冷熱技研は、空調機器に精通した「 一級冷凍空気調和機器施工技能士」が修理・点検・分解洗浄を行うので、安心してお任せいただけます。
※ご注意:繁忙期には他社施工の修理はお引き受けできません

2018年5月31日木曜日

名古屋からエアコン配管折れの修理ご依頼で松山まで観光を兼ねてお引取りに

先月、エアコンの室内機が送られてきました。

室内機の冷媒管が根元で折れていて、修理してくれるところを検索していたところ、当Blogを見付けていただいたそうで、お電話でお問い合わせいただきました。

修理はできますけど、送っていただいても送料が掛かるし、当社が取付ける訳ではないため、修理後の保証は一切できません。
地元の業者さんで修理してくれそうなところの探し方をお伝えして、その時は電話を切ったんですが...
しばらくしてメールが届きました。

「半月ほど前に電話にて冷媒管の修理について問い合わせた者です。その際、愛知県名古屋市在住という事もあり、こちらで業者を探して下さいと、ご提案いただいたのですが、ご親切な対応と適切なアドバイスが気持ちよかったので、是非とも修理をお願いしたいと考えています。
もし良ければ、数日の間にエアコンを郵送します。修理が完了したタイミングで、旅行も兼ねて直に受取りに行きたいと思っています。」

え?え?旅行も兼ねてお引取りに???

お電話して確認したところ、本気の様です(^_^;)
「愛媛は行ったことないので、ぜひ家族で行ってみたいし、阿部さんにもお会いしてみたい。」との事で、保証はできませんよと念押しさせていただいて、お引き受けさせていただきました<(_ _)>

では梱包をバラして作業に掛かります。
うわぁ...傷だらけじゃないですか...


配管折れ注意とか書いてあります。
折った業者さんが修理しなさいよ(´・ω・`)

しかし背面板に付いてる水の跡...
嫌な感じがしますねぇ...

配管を確認。

あぁ、根元で行ってますね。
恐らく右側面出しにしていたものを、急激に左へ戻した感じでねじれてしまってます。
これ、全部分解しないと溶接できませんね。

フィルターが凄いことになってます(^_^;)


内部もそこそこ汚れていますね。

どうせ分解するので洗浄もしませんか?と、ご連絡すると「ぜひに!」と言うことで、先に洗浄作業に掛かります。

分解していく訳ですが、あぁ..背面板にも水の跡がついていましたけど、基板の中にも跡が付いていますね。

恐らく、取外しの際にドレン水が残っていたのを、外してそのまま梱包したっぽいですね。
基板が傷んでなければいいですけど、確認のしようがありません。

完全分解完了。


エアコン専用に開発された洗浄剤と、高圧ポンプでスミズミまで丁寧に洗います。


熱交換器↓


ボディ内部↓


ドレンパン↓


ファン↓


では、折れている配管の修理に掛かります。


折れている部分をカットします。


新しい配管を溶接接続。


溶接修理が終わると、窒素ガスで加圧して漏れがないか気密試験を行います。


3MPaほど圧を掛けて、一晩放置。


漏れがない事を確認できたら、室内機を元通りに組立てます。

傷だらけだった外装を、ひたすら磨いてピカピカに(*^^*)
(※深い傷は消えません)

後はしっかりと梱包して、いつでもお引渡しができる様にしておきます。


で、本日、名古屋からはるばるお引取りにいらっしゃいました(^^)
今晩名古屋へお帰りになるそうで、3日間ほど道後温泉街や松山周辺と、高知の四万十川へ行かれたそうです。

「いやぁ、愛媛いいですね!何食べても美味しいし、会う人みんないい人だし、街中も結構良さそうな小料理屋さんがあって、またぜひ来たいです!」と、かなり楽しまれた様子で、こちらも嬉しくなりました(*^^*)

帰り際に、「あのぉ、名古屋のおみやげじゃないんですけどぉ...」って言いながらいただいたのは、これ。

高知のおみやげですね(^_^;) え?松山で購入されたそうです(^_^;)
いや、嬉しいです!芋けんぴ大好きですもん(*^^*)

「ありがとうございます。ホント来てよかったです。いろいろお世話になりました。」と、大変お喜びいただき、名古屋へ向かわれました<(_ _)>

アベ冷熱技研は、空調機器に精通した「 一級冷凍空気調和機器施工技能士」が修理・分解洗浄を行うので、安心してお任せいただけます。

詳細及び、分解洗浄の動画をご覧いただけます。
エアコン洗浄工事 : アベ冷熱技研