以前、アンテナ工事をご依頼いただいたお客様のご依頼で、電気設備の改修・増設工事にお伺いしてきました。
「阿部さん。保安協会さんが来て点検してくれたんやけど、なんかうちの分電盤には漏電遮断器が付いてないんで、付けた方がいいって言われたんやけど、阿部さんとこでお願いできるの?」とお客様。
早速下見にお伺いさせていただきました。
うぉ、主幹がCKSじゃないですか... 上に4回路も増設されています。
CKSの60Aですね。
これ、ブレーカーとは仕組みがまったく違います。
こんな感じで、中にバー状のヒューズが入っています。
ブレーカーだと、電気を使いすぎるとレバーが下がって遮断されますが、レバーを上げれば再度通電されますよね。
このCKSは、電気を使いすぎると、このヒューズが溶けて切れてしまいます(^_^;)
この盤の中に予備のヒューズは置いてありませんでした。
切れたらどうすんの?って感じです...
保安協会さんがこのCKSを漏電遮断器に奨めるのは当然ですが、電力量計のところを見て「あれ?」
幹線ケーブルがVVR8sq×3cです。
VVR8sqの許容電流は40A程度ですよ? さっきのCKS60Aでしたよね...
これちょっと、漏電遮断器だけ換えてもダメですね。
既存のケーブル容量に合わせて40Aの漏電遮断器に取替えるか?
ケーブルも張り替えて60Aの漏電遮断器にするか?
お客様とも結構話し合いさせていただいて、「もうね、家も古いし、この分電盤もブレーカーいっぱい増やしとるし、阿部さんに任せるけん安心して使える様にして。」という事で、30年以上使われている分電盤ごと取替えることになりました。
まずは電気図面を作成して、四国電力へ電力申請を行います。
電力さんに申し込みが受領されると工事に掛かります。
まずは既存分電盤を全撤去。
一次側ケーブルを張り替えますが、建物が古いので天井裏でもケーブルが傷つかない様に、PF管へ収めます。
左が既存のVVR8sq、右が新しいCV-T14sq。許容電流は80A程度あります。
電力量計はこのまま流用で、ケーブルを接続します。
なぜ今回スマートメーターに換えないのかは、電力さんが教えてくれませんでした。
検定年度が新しかったので、おそらく(^_^;)
メーター板は木板から、樹脂製へ取替えました。
引込点は仮接続します。
後日、引込認定店さんが、再度圧着に来ます。
メーター周りはこんな感じで完成。
分電盤を設置して、ケーブルを接続していきます。
あ、そうそう、キッチンのエアコンが専用回路じゃないので、ついでに増設します。
この長いローカの天井裏を通して、あの向こう側まで...
エアコンの横の部屋の押入れに点検口があるので、ここから。
こんな感じで...
延々と...
ひたすら引っ張って、エアコンの横まで来ました(^_^;)
コンセントを取付けて、増設工事完了。
ついでの工事の方が大変だった気がしなくも無いですが...
いやぁ、この延長コードにエアコンのコードが刺さってたんですよ。
危ないですねぇ。
分電盤周りもこんな感じで完成。
漏電遮断器搭載、主幹60A、分岐回路数11回路の分電盤になりました。
「もっと凄いことになるんかと思っとったけど、キレイにできたねぇ。これで安心して電気が使えるね。」と、大変お喜びいただきました。
アベ冷熱技研は「四国電力(株)請負計器工事認定店」です。
登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。
この様な電気工事や修理・点検もお気軽にご相談ください。
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