2022年5月4日水曜日

梅雨に入る前に古いエアコンを省エネタイプへ取替工事

初めてのお客様のご依頼で、エアコン取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-BXV2222-W フィルター自動掃除機能付き霧ヶ峰を2台、お買い上げいただきました。

以前、エアコン工事をご依頼いただいた息子さんのご紹介で、ご実家のエアコンの取替えです。
高齢のご両親がお二人で住まわれているので、フィルター自動掃除機能搭載機への取替えをご希望です。

まずは1台目。
既存機は松下電器産業製。

室外機周りはこんな感じでした。

2003年製ですか。19年経っても元気に動いています。
この頃の松下製品は良かったですねぇ。今は...(^_^;)

配管化粧カバーも19年経過しているので、この際に取替えます。

既存機を撤去しました。
モルタル壁の上にベニヤ板を貼って、その上にクロスが貼られています。

スライド金具を新しいものに取替えたいんですけど、外してしまうと跡が残るし、ご丁寧にコーキングまでしてあるので、これはこのまま流用するしかありません。。。

スリーブは入っていませんね。

気密性確保と小動物侵入防止のため、貫通スリーブを挿入しておきます。

配管穴に合わせて、背面板を設置。
新しい室内機は重量があるので、壁面側にもビスで留めてあります。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

外部配管は、新しいスリムダクトで化粧仕上げ。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

既存のアース線があるんですが、ちょっと気になったので引っこ抜いてみましたら...
やっぱり...
アース棒ではなく、2分の銅管を使っていました。
量販店の施工品でよく見られる手法です。
埋まっているから、お客様にはわからないところです。
いわゆる材料をケチる、手抜き工事です。

新たにアース棒を打ち込んで、きちんと接続しておきました。

室外機周りは、こんな感じで完成です。

あ、そうそう。既存機を外す時にコンセントが抜けにくかったんです。
これも19年経っていて、ずっと挿しっぱなしだったので少し黒ずんでいました。

取り替えようと思ってカバーを外すと...
これは電気工事士の資格剥奪ものですね。
いや、無資格者の施工かも知れません。

新しいコンセントに取替えました。
安心してご使用いただけますよ。

試運転を行い、異常がないことを確認して1台目完了。

2台目に掛かります。
こちらはシャープ製。12年お使いですが、吹出口のフラップが開きっぱなしの状態です。

しかしこの配管、相当心が歪んでる方が施工したんですかね?
まぁ酷いです。笑うしかありませんね(^_^;)

室外機は、玄関への通路に置かれています。

ここしか置くところがないので仕方ないんですが、ドレン排水を垂れ流しにしているので、玄関前が水浸しになりますね。

既存機を撤去しました。

室外機のところの排水は、雨樋の管へ接続しました。
これでこの周辺が水浸しになることはありません。

取付けに掛かります。
位置決めをして、背面板を設置。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

こちらの配管化粧カバーは、比較的新しいので流用します。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

室外機周りは、こんな感じで完成。

作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認して、すべての工事が完了です。

「丁寧にしていただいて、ありがとうございました。梅雨までにやってもらえるか心配しとったんですけど、これで安心して今年から快適に使えますわ。またお願いしますからね。」と、お土産までいただきました(〃∇〃)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2022年4月30日土曜日

天井カセット形ハウジングマルチエアコンを取外して完全分解洗浄

10年前に設置させていただいたマルチエアコンで、天井カセット形室内機の分解洗浄をご依頼いただき、本日お伺いしてきました。

三菱電機 MLZ-GX362AS(2012年製) 天井カセット形1方向吹出しタイプです。

特に臭いが出るとか、機器が悪いとかの不具合はありませんが、どうにも吹出口のカビが気になるとの事で、今回ご依頼いただきました。
ちょうど10年ですし、洗浄するチャンスは今年しかないでしょうという事でお引き受けいたしました。
実は昨年末頃に一度ご相談いただいていましたが、まだ暖房で使われているという事で、暖かくなってからお伺いする事にしていました。

今回のエアコンは、室内機2台、室外機1台のマルチエアコンです。
まずは、配管内のフロンガスを室外機側へ回収するポンプダウン作業から。

室内機を撤去しました。

2、3日お預かりするので、とりあえず段ボールで塞いでおきます。

持ち帰った室内機を分解していきます。
このタイプの室内機は、熱交換器の裏側にファンがあるため、目視ではファンの状態を確認できませんし、取付けたままではファンや熱交換器の裏側を洗浄することはできません。

熱交換器を外すと、ファンが出てきます。

吹出口ほどのカビは生えていませんね。
なんか期待外れです(^_^;)

室内機を丸洗いするため、電気系統を取り除いて完全分解。

エアコン専用に開発された洗浄剤と、高圧洗浄機でスミズミまで丁寧に洗います。

熱交換器↓

ボディ内部↓

ドレンパン↓

吹出口裏側↓

ファン↓

洗浄が完了すると、再取付けにお伺いします。
さくっと書いてますけど、一人で降ろしたり吊り込むの結構大変なんですよ...

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。

「いやぁ、簡単に考えてましたが、結構大変な作業ですな。キレイにしてもらってありがとうございます。また他の部屋のもお願いすると思うんで、よろしくお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は、空調機器に精通した「一級冷凍空気調和機器施工技能士」が分解洗浄を行うので、安心してお任せいただけます。

詳細及び、分解洗浄の動画をこちらでご覧いただけます。

2022年4月29日金曜日

排水ポンプしか使ってないのに電気基本料金が高いので電気設備改修工事

いつもお世話になっているお客様のご依頼で、電気設備改修工事にお伺いしてきました。

今年の正月明け頃に、「電気代が高いんで、ちょっと相談に乗ってもらえませんか」と、産婦人科病院を経営されていた奥様からご相談をいただきまして、現地調査にお伺いしていました。
現在は廃業されていて、建物内には誰も住んでいません。

当時は電灯契約だけでなく、動力契約もありましたが、現在は動力回路のメーターは外されています。
電灯回路は1階2階3階とCKSで分けられていて、1階のみ通電状態で使用されています。

誰も居ないのに何に使っているかと言うと、地下にそれがあります。

排水用の水中ポンプです。
地下のため、大雨が降ると水没してしまうんです...
それを避けるために、ある程度水が溜まると、自動的にポンプが作動して排水される様になっています。

そうなんです。
定格出力がたったの0.4kWのポンプ。
雨が降った時だけ動くんだったら、水がなければ電気代なんか掛からないじゃないと思いますよね。

違うんです。

ちょっと古いレシートですけど、現在も金額は変わっていません。
これ、使用量0kWhなのに、請求金額が2,563円掛かっています。
と言うか、これ0kWhなので、基本料金が半額になって2,563円です。
1kWhでも使うと、この倍の基本料金+使用量が請求される仕組みになっています。

なぜそんな事になっているかと言うと、建物内に電気設備機器がすべて残っているからです。
その機器の合計契約電力容量が「14kVA」ですから、契約種別が「従量電灯B」という契約になっています。

従量電灯Bとは、下記の様な内容です。

1kVA当たり374円の基本料金ですから、14kVA×374円=5,236円。
まったく電気を使わない月は、これの半額が請求される契約になっています。

ちなみに、一般的な住宅の契約は「従量電灯A」です。(オール電化などの場合は他にも契約方法があります)
従量電灯Aは、電気設備の合計が6kVA未満であれば契約可能です。


毎月の料金がかなり違いますよね。
ポンプの定格出力は400Wですから、建物内の電気設備を全部切り離して、ポンプだけにしてしまえば、従量電灯Aに切り替える事ができます。

はぃ。簡単に言いましたけど、結構手間が掛かります(^_^;)
まずは、現状設備をどの様にして切り離して、どうやってポンプだけの回路にするかを、図面を描いて四国電力へ申請を行わなければなりません。
今回はポンプと、ポンプ室までの通路にセンサー付き照明器具を設置する様に設計しました。
何度か電力さんと打ち合わせを行って、お互いの妥協点をすり合わせてOKをいただきました。

では工事に掛かります。

建物内にある電気設備をすべて切り離すには、これが一番です。

メーター以降のCKSをすべて撤去しました(^_^;)
これでこの建物の電気設備はすべて使えません。

ここからポンプと照明の電源回路を新たに敷設していきます。

塩ビ管とPF管を使って、ケーブルを保護します。

延々と地下室へ延ばしていきます。

配管・配線作業が終わると、先ほどCKSを撤去したところに20Aの漏電遮断器を設置。
一次側はIV38sqですが、これはこのまま流用します。

電圧をチェックしておきます。
100Vしか使いませんが、既存の単三メーターもそのまま流用です。

IV38sqのケーブル流用も、単三メーター流用も、電力さんとの打ち合わせの上で流用を決めています。
一次側ケーブル入替えとなると、かなり費用がかさみますから。

ポンプ側のコンセントで電圧測定を行って、コンセント回路完了。

コンセントは、もしポンプの不具合でコンセントが水没しない様に、高い位置へ設置させていただきました。

照明にセンサーが付いているし、ブレーカーもあるので、照明のスイッチは不要かと思いましたが、お客様のご希望で取付けました。

そのセンサー付き照明器具ですが、、、
半導体不足の影響をモロに受けているため、この時点で注文を入れても納期がまったく出ないと言う状況でした。

え?注文したのは1月下旬です(^_^;)
仕方ないので、事情を電力さんへ説明して、契約の切替えだけ先にお願いしておきました。
電力側の作業としては、引込みケーブルを電気容量に見合ったサイズのケーブルに張替えてくれます。

さて、まったく納期が出なかった照明は、今週始めに突然入荷してきました(^_^;)

予定がびっちりなので、いつ行こうかと思ってたんですけど、今日は朝から生憎の雨模様で工事が延期になりまして、夕方、雨が上がったのを見計らって取付けにお伺いしてきました。
いやぁ、何ヶ月掛かってるんですか...
センサー関係は半導体不足の影響をモロに受けていますから、注文はかなり前もって行わなければなりませんね。

「ありがとうございました。これで電気代も安くなるし、建物が古いけん漏電の心配もなくなったし、安心しました。またお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。
この様な電気工事も、お気軽にご相談ください。