
今回のお客様は、自然派食品店のオーナーさんです。
古いマンションの1階部分をテナントとして借りて営業されています。
この店舗のエアコンの効きが悪くなってきたので、能力の大きなエアコンに取替えたいとご相談いただき、先月現地調査にお伺いしていました。
お店の広さは畳数で言うと20畳ちょっとあります。
天井を見ると天カセパッケージエアコンが付いていますが、これは故障して動かないそうです...


で、今までどうされていたのかと言うと、ここにルームエアコンが。


見ると、能力は10畳用?
設置した当初はこれで効いていたそうですが、段々と効きが悪く感じる様になって、昨年の夏は結構きつい状態だったそうです。
冷蔵庫の台数が増えたのも原因かと思いますが、そもそもの能力が足りませんね。
室内機内部が汚れていて、少し風量が減ったのも重なっている様です。
今回、20畳用のエアコンに取替えをご希望で、既存のエアコンは撤去後に洗浄して、オーナーさんのご自宅へ移設する事になりました。
既存の室外機は、壊れている室外機の隣に置かれていました。


今回取替えるに当たって、コンセントの電圧を切替えなければなりませんが、そもそも既存機は専用コンセントではなく、足元のコンセントからタコ足で繋がれていたため、専用コンセントの増設が必要です。
分電盤を確認すると...


え?これは... 主幹ブレーカーがありませんよ。
右のブレーカーは壊れているエアコン用で、これのみ漏電遮断器になっています。
マンションの引込計器盤内を確認すると、ここに主幹ブレーカーは付いていましたが...

ブレーカーは配線遮断機で、漏電遮断器ではありません。


しかも、2次側ケーブルがVVF2.6mmx3cなのに、ケーブルの許容電流を遥かに超えた遮断容量40Aのブレーカーが設置されています。
これではケーブルの保護ができず、高負荷状態が長時間続くと発火する可能性があって、とても危険な状態でした。
この機会に、分電盤も古いので取替えをお奨めしご依頼いただきました。
そして本日、お店のお休みの日に工事開始です。
既存のエアコンは先週のお休みの際に取外しておいたので、まずは電源工事から。


分電盤からエアコンのところまで専用ケーブルを通していく作業ですが、途中に点検口があるので比較的難易度は低い作業になります。


既存の分電盤を撤去。


先に専用ケーブルを通していきます。


エアコンのところに、200V専用コンセントを取付けました。


新しい分電盤を取付けて、ケーブルを接続していきます。


シンプルな横一列タイプの分電盤をチョイスしました。


主幹ブレーカーは漏電遮断器になり、30Aでしっかりとケーブルを保護できる様になりました。


コンセント電圧を確認して、電気工事は完了です。


では新しいエアコンの取付けに掛かります。
位置決めをして背面板を設置。


配管サイズが4分なので、ベンダを使って曲げ加工します。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


室外機周りは、こんな感じで完成。


今回、エアコン機器はお客様支給品です。
既存の倍の能力になったので、今年は快適に営業ができますね(^^)
取外した既存機は一旦お預かりして、時間ができた時に分解洗浄して移設工事にお伺いする予定です。
アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
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