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2020年2月8日土曜日

敷地目一杯に建てられた新築住宅で苦悩のエアコン新設工事

初めてのお客様のご依頼で、新築住宅へエアコン新設工事にお伺いしてきました。

三菱電機製と日立ジョンソンコントロールズ空調製、お客様支給品です。

乗っけから「え?」って言う写真ですよね(^_^;)
悩ましい案件でした...

まず2階寝室のエアコン取付けから。
配管穴は既に開いていて、この位置です。


ブロック塀と建物基礎の間は、400mm程度しかありません。

これ建築基準法的にどうなんだ?と思ったんですけど、建築基準法って隣家との離隔距離について明確な規定は無い様ですね。
替わりに民法の234条で「建物を築造するには、境界線から五十センチメートル以上の距離を保たなければならない。」という規定はある様です。
その観点からすると問題はありませんが・・・ 設計された方、エアコンの事は念頭に無いんですね...残念です(´・ω・`)

さて、工事に掛かる訳ですが、敷地内にハシゴが立たないのでお客様にお隣へ交渉いただいての作業開始です。

配管穴のところから、スリムダクトを取付けていきます。
狭いので、ハシゴに上がるまでが大変です。

室内機の取付けに掛かりますが、穴の位置はこの位置・・・

どういうつもりでこの位置に穴を開けたのかは謎です。
素人さんには解らないところですが、もの凄いやりにくい位置です。

仕方ないので、シーリングキャップを噛ませて落ち着かせます。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


外部配管はスリムダクトで化粧仕上げ。

朝8時半から昼まで掛かっています... それほどやりにくい場所でした。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


同業者さんには、「えっ?!阿部さん、そこに置くの?」って言われるのは重々承知しています。

この室外機を置く場所で、かなり悩みました。
効率を考えると、隣と同じ様に壁面置きにすればいいのでしょうが、総二階のサイディング壁に壁面置きにしようものなら、建物全体が振動してノイローゼになります(^_^;)
お客様もそれは避けたいとのご意向で、地上置きにせざるを得ませんでした。

ちなみに幅が狭すぎて、二段置台を使って上げるとかはできません。
アングルで組む方法もありますが、やはり建物へ留めないといけないので振動が伝わります。
手前まで配管を延長するとか、裏の方まで配管を伸ばすとか、設備屋さんなら考えると思いますが、このエアコン2.2kwですから能力的に無理です。
ご購入前にご相談いただいていればと言う思いです...

とりあえずこの状態で一年使っていただいて、不具合が出る様であればその時に考えましょうと言う苦肉の策です。
風通しのいい場所なのと、ずっと日陰なのが救いではありますが...

試運転で異常が無いことを確認して、2階は完了です。


さて、1階リビングのエアコン取付けに掛かります。
こちらも結構悩みます。

テレビの配置から、「エアコンの位置はできるだけ右へ寄せてください」とのご希望です。
できない事はないですけど、新築のリビングでマンションみたいな施工をするのは初めてです...

で、そのリビングの配管穴の外側の位置はここ...(´;ω;`)
何考えてるのか理解ができません、この設計した人...

近々ブロック塀ができると言われるところに、室外機を置けるスペースは一切ありません。
もう置けるところはエコキュートの横、玄関の真横です...

仕方ありません。自分を納得させて作業に掛かります。

室内機の取付けに掛かります。
ご希望の位置に、背面板を取付けます。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


外部配管はスリムダクトで化粧仕上げ。


もうこの写真恥ずかしくて恥ずかしくて...

ダクトを下まで下げてしまうと、近々ブロック塀が立ち上がるので、将来配管の取替え時に体はもちろん腕までもが届かなくなって、作業ができなくなってしまうため、こんな見苦しい事になっています。
ブロック塀が立ち上がると見えなくなりますが、阿部的には嫌でタマリマセン(´・ω・`)

ドレンは垂れ流しにせず、エコキュートの排水管まで導きました。


冷媒配管は、エコキュートのタンクユニットの僅かな隙間を無理矢理通してきました。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


外周りはこんな感じで完成です。
配管長9mあります...

この場所、駐車場になるので、近々コンクリート敷になります。
プラロックを埋められると大変なので、ブロックを敷いて嵩上げしました。
すべては苦肉の策です。

作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。


あと、液晶テレビの壁掛けを3台ご依頼いただいていたのですが、お客様支給品の部材が合わないため、1台のみ...

残り2台は後日再訪問させていただく様になりました。

朝8時半スタートした工事は、夕方日が暮れて7時前に完工できずに終了...
なんとも苦悩の一日でした...

「結構大変な工事でしたね、遅くまですみません。暖房が良く効いて温かいです。残りのテレビ設置もよろしくお願いします。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2020年2月2日日曜日

温度ムラの激しいデイケアエリアを快適な空間に変えるエアコン取替工事

いつもお世話になっているグループホーム様にて、デイケアエリアのエアコン取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 PLZ-ZRMP80SEFGV 天カセ4方向吹出しタイプ8.0kw(3馬力)
三菱電機 MSZ-FLV7120S-W 壁掛形ルームエアコン7.1kw


以前から「阿部さんの空いている時でいいので、デイルームのエアコンの相談に乗って欲しいんです」と言われていまして、年明けに調査にお伺いしていました。

広いエリアに、対面に設置された壁掛形パッケージエアコンが2台。

簡単に平面図を描くとこんな感じです↓



図面上が南側になります。
広いエリアの南側に設置されているエアコンは、暑いところと寒いところの気温差が激しい設置位置でした。

特に西日の当たるキッチンエリアは、地獄だそうで...

オーナー様は、「この前、阿部さんにうちの自宅に付けてもらった天井埋込みのエアコンを、ここの真ん中に付けて欲しい」とのご要望でしたが、真ん中だけだとキッチンの温度ムラは解消されないため、ルームエアコンの能力の大きなものを取付ける方法でご提案。



ちなみに動力(三相)電源は取れないので、天カセタイプは単相電源で動くもので一番能力の高い8.0kw(3馬力)タイプをチョイス。
壁掛けタイプは、3馬力に近い7.1kwタイプをチョイスしました。

既存機が5.6kwと6.3kwなので、十分な能力アップです。
ただし、新しく取付ける機種はムーブアイ搭載の省エネタイプなので、電気代はほぼ変わりません。

早速ご依頼いただきましたが、平日はデイケアで使用しているため工事はできません。
土曜日、日曜日はお休みとの事で、昨日と本日の二日間を使っての取替工事です。

では作業に掛かります。
変なところに点検口が付いているんですが、これがエアコンを新設するには抜群の位置に付いていまして、ここから天井裏へアクセスします。


このエリアは平屋のため、天井裏は歩き回れるほど開放的です。

外は寒いですけど、ここはほんのり温かいです。
ここ、真夏は地獄でしょうね...(^_^;) この時期にご依頼いただいて、ありがたいです。

まずは既存機を撤去するため、ポンプダウンして、機器内のフロンガスを一旦室外機へ回収します。


配管も撤去しますが、この建物、すべてのエアコン穴にパテが詰められていません...
ダイキン系の業者が施工したのは知っていますが、酷いですね...


他の作業をしている間に、室外機へ回収したフロンガスを回収ボンベへ抜き取ります。

業務用エアコンを廃棄する場合、フロン排出抑制法により、機器内のフロンガスを回収して破壊処理を行わなければなりません。
みだりに大気中へ放出すると、法に則り罰せられます。

では、天カセタイプを中心に取付けるために、墨出しを行います。

広いエリアですが、mm単位で決めます。

位置決めが終わると、引き回しノコで天井を開口していきます。


900mm角の大きな開口ができました。


梁と梁にC形チャンネルを乗せて、室内機を吊るための全ネジボルト設置。


配管を通すための穴を、外壁に開けます。


室内機から配管穴へ向けて、勾配を取りながらドレン管を設置。


冷媒配管も入れておきます。


ここからルームエアコンの方へ取り掛かります。
位置決めをして、背面板を取付けます。


慎重に配管穴を開けていきます。


配管穴を利用して、電源ケーブルを通していきます。


ルームエアコンと天カセの電源ケーブルを、分電盤のところまで通しました。


撤去した2台の壁掛形エアコンの専用回路があるので、天カセの方は30Aのブレーカーに取替えて接続しました。


ルームエアコンはコンセント式なのでOK。

天カセの方は室外機へ直繋ぎ式です。

室内機を取付けて、配管類を接続していきます。


もちろん、外部配管はスリムダクトで化粧仕上げ。


設置場所が傾斜しているので、平置台を使って室外機を設置。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

外周りはこんな感じで完成です。


試運転を行い、異常がない事を確認してルームエアコン側が完成。


天カセの方に戻って、電動アッパーを使って室内機を吊り込みます。


素人さんが見てもよく解らないと思いますが、左右ルーバーユニットを取付けています。

これによって、上下左右全方向へ向けて風を送る事ができるので、温度ムラ解消に最適です。

配管接続がまだですが、パネルを取付けておきます。


配管接続は、天井裏から楽々施工です(^^)


なぜか余った断熱材が天井裏に散らばっていたので、室内機の上にもみっちりと敷き詰めておきました。

かなりの断熱効果で、効率も上がると思います。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


外周りはこんな感じで完成です。

こちらも右下がりでかなりの傾斜が付いているので、平置台を使用しています。

作業が完了すると、電源を投入して初期設定。試運転を行ってお引渡しです。


この天カセ。三菱のフラッグシップモデルで、人感ムーブアイ360°搭載で、エリア内を見張って温度ムラがない様に自動運転を行ってくれるスグレモノです(*^^*)


すっきりキレイに納める事ができました。


全体を見ると、こんな感じです。

「わぁ、やっぱり天井埋込みの方がスッキリしますね。いつもキレイに工事していただいて、安心してお任せできます。土日のお休みにしていただいて、ありがとうございました。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
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