2022年4月18日月曜日

エアコン分解洗浄で機器を取外すと施工不良がよく見つかります

いつもお世話になっているお客様のご依頼で、エアコン分解洗浄にお伺いしてきました。

日立JC空調 RAS-JT28FE4(W)(2016年製) フィルター自動掃除機能付きタイプです。

昨年末にご相談いただいていたんですが、今回のご依頼のメインは洗浄ではなくて、水漏れ対策です。
夏場、冷房運転をすると右側の方から水が垂れてくるそうで、「修理するついでに洗浄も」というご依頼です。

外部配管はスリムダクト仕上げで、きちんと横引き部分も勾配が取れているので、外観は問題なし。

室外機に目をやると、、、あらぁ...
このドレンホースはダメですね。
地上に転がしていると、排水が溜まってヘドロ状になって詰まりますし、カナブンなどの虫が入って詰まる事も多々あります。

水漏れの原因は、ドレンホースの詰まりの様ですね。

では、取外しに掛かります。
しかしこれ、ケーブルの被覆むぎ過ぎって、よく見掛けます。
室外機は微妙に振動してますから、最悪漏電しますね。
施工された方はポリシーの欠片もない様です。

このエアコン、6年ほど前に取替えた様で、某百貨店の外商で購入されたそうです。
酷い施工が次々と出てきますよ。

ダクトカバーを外した際にビスを無くしたのか、3本必要なところが1本しか留まっていません。

配管穴にはパテ埋めされてないし、スリーブなんかは入っていません。

配管接続部は断熱不良です。
この部分は隙間なくテープを巻いておかないと、冷房運転の際に配管が結露して、ダクト内は水浸しになる上、最悪はナットが腐食してガス漏れを引き起こす場合もあります。

ここにも水漏れの原因がありました。
横引きされたダクト内で、ドレンホースが波うっているので、ダクトに勾配が付いていても流れが悪くなっていました。

配管を外すと、フレア面はガタガタ...
素人工事も甚だしいですが、お客様、この工事にお金を払ったんですか?...

室内機を外して見ると、既存の穴の位置がシビアですね。
しかも60φなので、貫通スリーブも入りません。
苦労して取付けた形跡がありますが、こういう場合は高さ250mmのエアコンを提案すべきですね。
まぁ、設置後6年ですから、どうにもなりませんが。

お預かりした室内機を丸洗いするため、電気系統を取り除いて完全分解。

エアコン専用に開発された洗浄剤と、高圧洗浄機でスミズミまで丁寧に洗います。

熱交換器↓

ボディ内部↓

ドレンパン↓

ファン↓

洗浄が完了すると、取付けにお伺いします。
さて、この穴。
小さいので広げようかと思ったんですが...

外壁側の穴の位置を下げてしまうと塗装跡が見えてしまうので、今回はこのまま流用します。

めちゃめちゃ重い室内機を、天井ギリギリのところまで持ち上げて掛けます。

今回は穴が小さすぎてスリーブが入らなかったので、内側からしっかりとパテ埋めを行い、気密性を確保します。

外部配管を接続します。
断熱材は隙間なくテープを巻きつけて、ドレンホースはダクトに沿わせて勾配を確保。

外壁側もしっかりとパテ埋めを行い、気密性確保と小動物侵入防止。

室外機のケーブルも、きちんと作り直して接続しておきます。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

室外機は土の上にベタ置きにされていたので、ブロックで嵩上げしました。
転がしてあったドレンホースは、地上に触れない様にカット。
これで夏場の水漏れに悩まされることもなくなりましたね。

作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。

「あ~良かった。これで安心してこの夏エアコンが使えるわ。キレイにしてもらってありがとう。ホント助かったわ。」と、大変お喜びいただきました(*^^*)

アベ冷熱技研は、空調機器に精通した「一級冷凍空気調和機器施工技能士」が分解洗浄を行うので、安心してお任せいただけます。

詳細及び、分解洗浄の動画をこちらでご覧いただけます。

2022年4月16日土曜日

エアコン取替えと同時にボロボロになる配管テープ巻きからスリムダクト仕上げへ

昨日はしとしとの雨模様でしたが、今日はいい天気でしたね。
午後からは、エアコン取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-GV2521-W 霧ヶ峰スタンダードタイプをお買い上げいただきました。

既存機は富士通ゼネラル製です。
まだ動きますが、年式も古いので、故障する前に取替えておきたいとのご希望です。

1階で、室外機は地上置きです。
最近土間打ちされた様で、敷いてるブロックが埋められていました。

配管はテープ巻き仕上げでしたが、今回取替えるタイミングでスリムダクトで化粧仕上げにします。
外壁塗装をされていますが、配管を外さずに塗装しているため、壁側塗料がへばり付いて外すのが大変です。

撤去しました。
今回の様な、変な位置に穴が開いているのはよく見掛けますが、筋交いを避けるためにこんな事をするんですかね?ちょっと意味が解りません。

スリーブが入っていないので、小動物の出入り放題です。

気密性確保と小動物侵入防止のため、貫通スリーブを挿入しておきます。

位置決めをして、背面板を設置。
壁はモルタル壁なので、スライド金具で補強しています。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

外部配管は、アイボリー色のスリムダクトで化粧仕上げ。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

室外機周りは、こんな感じで完成。
ドレンは塩ビ管を使って、排水溝まで導きました。
ドレンホースだと踏んで潰れてしまうし、転がしておくと内部がヘドロで詰まってしまいますから。

作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。
これでこの夏からは、安心して快適にお過ごしいただける様になりましたね。

あと、別のお部屋のエアコン点検をご依頼いただきましたが、原因が特定できず、週明けにメーカーへ確認してご連絡させていただく様にしました。

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2022年4月14日木曜日

分譲マンションでダイキンから三菱霧ヶ峰ZXVタイプへ取替工事

今日は一日、台風1号の影響で、朝からずっと雨模様でしたね。
午後からは、いつもアベ冷熱技研のBlogをご覧いただいていると言う、初めてのお客様のご依頼で、リビングのエアコン取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-ZXV5621S-W ムーブアイmirA.I.+搭載プレミアム霧ヶ峰をお買い上げいただきました。

既存機は、ダイキン製の6.3kw200V 20畳用タイプでした。
まだ動きますが12年目という事もあり、洗浄して使い続けるよりは、故障する前に取替えてしまいたいとのご希望です。

室外機周りはこんな感じです。
排水レールがあるのに、このドレンホースは残念ですね。
こうしてしまうと、ホース内が詰まる原因になってしまいます。

では、既存機の取外しに掛かります。
いやぁ、ちょっとケーブルの触り心地が変だなと思ったら、6.3kwのエアコンに1.6mmのケーブルを使うとか、mあたり数十円のコスト削減に頑張っている業者さんですか?
アベ冷熱技研ではコストより安全面重視で、施工説明書通り2.0mmのケーブルを使用します。
(注:世の中の大半の業者さんは2,0mmが標準です)
タマに、「運転電流はケーブルの許容電流を超えないから大丈夫よ」とかネットの書き込みで見掛けますが、施工説明書通りの施工をしていない場合、メーカーの保証を受けることはできません。

そしてカバーを外すと、パテ埋めしていません...
やはりコスト重視なんでしょうね。残念です。

ダイキンのこの室内機は曲線が売りでしたが、それのせいでMDダクトをキレイに合わせる事ができません。
こういう場合に取付けるゴム製のパーツがありますが、数年すると変色して、外すときにはベトベトになります。
こちらの場合、数年で剥がれてきて、お客様が白いテープでベタベタに貼り付けていました。

今回、室内側の化粧カバーは変色しているのと、粘着剤でベトベトなので流用せず、新しく取替えます。

室内側の配管穴はパテ埋めされていましたが、水が溜まっていた形跡が...

配管接続部とドレンホースの断熱が甘かったのと、パテできちんと隙間を埋めていなかったため、外気の湿気が入り込み、冷たくなった配管に触れて結露したものと思われます。
これも施工不良のひとつです。

室内側は全撤去。

新しい室内機の背面板を取付けて、MDダクトを設置。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

外部のスリムダクトは流用します。
配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

室外機周りは、こんな感じで完成です。
ドレンは塩ビ管を使って、室内機と室外機のドレンをまとめて、排水レールを流れる様にしました。

作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。
「あ、いつもそうやって撮影してるんですね。いつもBlog見てます。またお願いしますね。」と、大変お喜びいただき、お土産までいただきました(*^^*)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。