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2019年8月20日火曜日

久々に見たもの凄い施工品の手直し工事

午後から、エアコンの手直し?修理?取付け直し??にお伺いしてきました。

今回初めてご依頼いただくお客様で、写真と共にお問い合わせメールをいただきました。

いやぁ...久々に凄いの拝見させていただきました(^_^;)

室外機側もやってますねぇ...


以下、8月始めにいただいたお客様メール内容↓
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初めてメール差し上げます。
以前、引越時に自分でエアコンの取り付けを行ったのですが、壁の穴の位置がエアコンのと逆だったため、とりあえずこんな形で取り付けて、そのままになっております。
このままでは使えないので、そのままになっています。(無理に使うと、パイプからぽたぽた水が漏ってきます)
私にはパイプをいじる技術がないのですが、正常な状態にするにはいかほど料金がかかるでしょうか。
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以下、阿部返信↓
(大まかな金額提示後)
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ご自分で取付けされたとの事ですが、真空引きはどの様にされましたか?
真空引きされていない場合は、機器内のガスに空気が混じっている可能性があるため、手直ししても正常に動作する保証は一切できません。
室外機の外観から、この年式にこれ以上お金を掛けるメリットは薄いと思いますがいかがでしょうか。
もし当社へ工事をご依頼いただける場合、8月下旬となりますので、合わせてご検討ください。
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1997年製品です。


普通の方なら諦めるのですが、しばらくしてご依頼のメールをいただきまして...(^_^;)

本日お伺いさせていただき、再度デメリットをお伝えさせていただきましたが、「いいです、やってください。もし使えなくても料金はお支払いします。」との事で、作業に掛かります。

早速、これは・・・という箇所を発見。

ガス漏れした形跡ですね。
ガスが残っているのか調べてみましょう。

0です。ゼロです。全く無しと言う意味です...(´・ω・`)

ガスはR22と言う、旧式のフロンガスです。
嫌な予感がしていたので、事前に品番を教えてもらっていて正解でした。

フロンガスを規定量充填となると、追加費用が結構掛かります。
ここで作業を止めるか、進めるか、お客様にご説明...

「いいです。お願いします。」
そうですか...やりますか...(^_^;)

では全撤去に掛かります。

この配管が急激に曲がっているところが、非常に気になります。

やっぱり... かなり無理された様子ですね。

ここで儲けに走る業者さんなら配管全部取替えという流れになるんでしょうけど、阿部は使えるものは使う、できるだけ費用を抑えるという、ある意味貧乏性?な人間ですから、折れているところはカットして、既存配管流用です(u_u*)

室内機から配管を外す時、室内機が落下しそうになりました(+_+)
原因はこれ。

石膏ボードにビスだけ...

数カ所にプラグを使っていましたが、これはコンクリート用ですが...

引っ張ったらスッポリ抜けました(;・∀・)

全撤去完了。既に汗だくでクラクラします...


室内機の取付位置を少し変更して、背面板を設置。

下地がない壁なので、しっかりとボードアンカーで留めておきます。

室内機を掛けます。

室内機を穴に合わせず上に上げているのは、収納扉が当たらない様にするためです。

配管類を接続していきます。


配管がぐにゃぐにゃだったのでクセを取るのに苦労しましたが、なんとかこんな感じでテープ巻き仕上げ。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管と機器内部をしっかりと真空乾燥させます。


フロンガスを充填するため、少量ずつガスを入れながら冷房運転。


通常は名板に書いてある規定充填量を入れるところですが、配管距離が短いのと、寿命もそう長くはないので、運転ガス圧を見ながら充填します。


冷房運転に適正なガス圧になり、冷風が出始めて作業完了です。


室外機周りはこんな感じで完成です。

室外機のところは段差があって一段上がっているので、これも費用を抑えるため、プラロックを使用していません。

室内機周りはこんな感じで完成です。

室内機...とりあえず拭いてみたんですけど、キレイにはなりませんでした(^_^;)

「わぁ。動いてますね。ちゃんと冷えてるし。あまり冷房使わないんですけど、さすがに最近暑いんで...。よかった。ありがとうございました。」と、大変お喜びいただきました(^^)

ちなみに、基本的に繁忙期はこの様な修理は承っておりません。
今回のお客様は、2週間でも3週間先でもかまわないと言う事でしたので、お引き受けさせていただきました。
この猛暑を耐えれる方は、おチカラになれるかも知れません(^_^;)

2019年7月11日木曜日

三菱 エラーコード U8 表示でエアコン停止 部品手配で修理作業

晴れたかと思えば雨になったり。雨が上がったら蒸し蒸しと暑くなったり。
嫌な梅雨が続きますね。

今日は注文していた部品が入荷したので、午後から修理にお伺いしてきました。
以前、他のお部屋で分解洗浄をご依頼いただいたお客様から、お仕事で使われているスタジオのエアコンが動かないので見てほしいとのご連絡をいただき、先週お伺いしていました。

三菱電機製の天カセタイプです。

電源を入れるとしばらくは送風運転をしますが、冷たい風が出ません。
エラー表示が出るまで15分程度掛かるので、室外機の方を確認してみましょう。

数十秒ごとにリレー音や、コンプレッサーが起動し始める音が聞こえますが、すぐに停止してしまいます。
その際、ファンが回りません。
通常、コンプレッサー起動前にファンが回り始めるのですが、ファンモーター系の異常ですかね?

室内へ戻ってリモコンの表示を確認。
エラーコード「U8」。


やっぱりファンモーター系の異常ですね。


メーカーに確認したところ、ファンモーターの在庫は十分あるとの回答。
「モーター換えるなら、基板も一緒に換える方がいいですよ」とのメーカーサービスの助言。

確かによく見ると劣化している部分もあるので、同時に取替える事にします。

価格を調べるとモーターより基板の方がかなり高額でした...(´・ω・`)
お客様に修理費用をお伝えして、「買い換えるよりは安いですから、お願いします。」との事で、早速部品を手配。

思ったより早く入荷したので、本日修理にお伺いです。
外装をバラして、基板とモーターを取外していきます。


コントロール基板、新旧交代です。


基板は共通部品のため、ディップスイッチでこの機種に合った設定を行います。


新しい基板を取付けて、コネクタを元通りに差し込んでいきます。


ファンモーターも新旧交代。


動作部品なので、しっかりと取付けます。


さっきまで日が当たって蒸し暑かったんですけど、風が出てきて暗くなってきました...嫌な予感がします。
急いで外装を元通りに組み立てていきます。


ポツポツと雨が降り出します...


電源を投入して、試運転開始。


問題なく冷風が出る様になって修理完了、お引渡しです。

「わぁ、ありがとうございます。部品来るの早かったですね。本格的に暑くなる前に治してもらえて良かったです。またお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(*^^*)

お客様とお別れしたら、ドシャ降りになりました...(^_^;)

やっぱり阿部が神ってるんじゃなくて、お客様が神ってるんですね(u_u*)

アベ冷熱技研は、空調機器に精通した「 一級冷凍空気調和機器施工技能士」が修理・点検を行うので、安心してお任せいただけます。

2019年6月28日金曜日

分解洗浄させていただいたエアコンから水漏れ...漏れ箇所見つかるも...

昨年11月にエアコン分解洗浄をご依頼いただいたお客様から、「前みてもらったエアコンなんですが、水が出るようになったんです。理由や対策ありますか?」と、メッセンジャーで動画が送られてきました。

室内機左の下辺りから数秒に1回、小さな水滴が落ちています...


エアコンの水漏れの原因には、様々な要因があるため、一概にこれと断言できるものはありません。
ただし今回の水漏れは、当社が分解洗浄した後の、最初の冷房運転での症状ですから、点検にお伺いさせていただきました。

まず最初に、屋外のドレンホースに虫でも入ったかな?と思い、サクションクリーナーで吸い出して見ましたが、異常なし。

室内機のカバーを外して、水が漏れてくる所を入念にチェックしていきます。


どうにも取付けた状態では確認できない所もあるので、室内機を外しました。

室内機を目視点検するも、漏れてきそうな所を確認できず。

ひとつ気になったのが、もともと付いていた背面板の位置。
室内機下面より配管穴がかなり高い所に、前回阿部が貫通スリーブを挿入したため、余計にドレンホースが逆勾配気味になっていました...

もしかするとドレンホースに溜まったドレン水が、ドレンパンとの接続口のところから、じわじわと染み出しているのかも知れないと思い、背面板を適正な位置へ取付け治し。

室内機を元通りに取付けて...


確認のために、ドレンパンへ水を注いでみます。


ポタ...ポタ...また嫌な音が聞こえてきました...

なぜ止まらない??? どこからこの水はやってくるんだ???
少量の水漏れは、原因を見つけるのに毎回苦労します。

これは室内機をお預かりして徹底的に調べたいのですが、点検にお伺いした日は金曜日の夕方遅くでした。
「土日の週末はエアコン無しではちょっと厳しいんで、平日ならなんとか。」と言うことで、週明け月曜日の夕方に取外しにお伺いしてきました。

室内機側面から見た、ドレンホース接続口です。(室内機は天地逆に置いてます)


後方から見るとこんな感じです。


ここに付いていた白いホルダと発泡スチロールを剥いで見て、発見しました!!!

ドレンパンに「クラック(亀裂やひび割れのこと)」が入っています↓

間違いなく、ここからの漏れですね。
お客様にもご確認いただきました。

持ち帰って、分解してみます。


ドレンパンの内側から確認。


ダメですねこれは。
補修という安易な方法では修復できません。


まだ部品のある年式のエアコンですから、早急に部品手配。
2日ほどで入荷しました。

このタイプはドレンパンとボディが一体型のため、ごっそり取替えします。
部品代も結構な費用になりますが、仕方ありません。

新品なので当然ですが、クラックなどは見当たりません。


再度組み立てる前に、どうしても気になる事がありました。

「なぜドレンパンにクラックが入っていたのか?」
「自分が洗浄するまで水漏れしていなかったものが、なぜ水漏れする様になったのか?」

どうしても調べたくなりました。

過去に何度も同じ経験があるんです。ドレンパンにクラックが入る現象。
それは阿部の嫌いなダイキン製品でよく起こる現象でした。
ネットで検索すると、同じ様な修理を経験されている方が多いです。

原因の多くは「熱交換器からのガス漏れ」。

え?ガス漏れで、なんで水漏れが起こるの?って、普通は思いますよね。
結構多いんです。ガス漏れが原因での水漏れ。

熱交換器から漏れ出したガスは、配管内部で一緒に循環している冷凍機オイルと共に漏れ出してきます。
大量のオイル漏れはドレンパンに垂れ落ちて、樹脂製のドレンパンで化学反応を起こし、樹脂を硬化させクラックが入ってしまいます。
樹脂の素材にもよるんでしょうけど、ダイキンに多いです。
今回のエアコンは富士通ゼネラル製ですが、ドレンパンの素材感はダイキンとよく似ています。

なので、嫌な経験をたくさんしてきた阿部には、どうしても確認して納得しないと、再組立てはしたくなかったんです。

熱交換器の気密テストをしました。

大量の水を張って、その中へ窒素ガスで加圧した熱交換器を沈めます。
半日以上置きましたがガス圧が下がる事もなく、かなり目を凝らして気泡がでていないか確認しましたが、まったく異常箇所は見つからず。

良かったのか悪かったのか、クラックが入った原因の特定までは至りませんでした...

とりあえずボディ一体型のドレンパンは新品になりましたので、今後水漏れする事は無いハズです。

もともと小さなクラックがあった物を、阿部が分解した際に広がったのかも知れません。
何が原因か判らない以上、最後に触った阿部の責任です。

「忙しい時期に対応していただいて、ありがとうございました。また何かお願いする事があったら声掛けますからね。」と、労いのお言葉をいただいたお客様に、心から感謝いたしております。
また、蒸し暑い時期に大変ご迷惑をお掛けしました事を、心よりお詫び申し上げます。