2021年11月16日火曜日

RC造の住宅で専用コンセント増設とエアコン新設工事

昨年から何度か工事のご依頼をいただいているお客様のお宅で、エアコン新設工事にお伺いしてきました。
エアコンは三菱霧ヶ峰。お客様支給品です。

今回、1階にある和室をリフォームされるとの事で、この部屋にもエアコンを取付けて欲しいというご依頼です。
右側に吹出グリルが見えますが、これは以前使われていたチラー式のもので、現在は使われていません。
まずはここに、エアコン専用のコンセントを増設しなければなりません。
ご連絡いただいたのが、繁忙期真っ只中の7月。
「和室の天井を解体しているので、今なら天井から配線ができると思うんですが、阿部さんの都合で先に配線だけお願いできませんか。」との事で、時間を作ってなんとか...

この建物、RC造(鉄筋コンクリート造)なんです。
天井裏覗いても、大きな梁が邪魔して、分電盤方向はまったく見えません。

所々に点検口はありますが、なんとも難しい経路しか覗くことができない状態です。
かなり現状を調査して悩んで悩んで、なんとかなりました。

以前は動力の契約もあった様で、動力用のケーブルが使われないまま天井裏に数本あったので、新たにケーブルが通せないところは、動力のケーブルを流用して分電盤から和室まで活かしました。
かなり悩んで作業に当たったので、写真がありません...(^_^;)

分電盤の中は、これでもか!というくらいいっぱいいっぱいで、ブレーカーを盤内に増設は不可能です。

横に分岐ブレーカーボックスを設置して、ここから送ります。
ここまでが7月の作業内容です。
「秋頃になって、阿部さんの時間のある時にエアコンの取付けをお願いします。」との事でした。

そして昨日、リフォームが完了したとの事で、エアコン工事にお伺いしました。
室内機はこの位置へ取付けます。
室外機は左側のベランダの方へ。

ベランダには既にリビングの室外機が設置されています。
このエアコンは、昨年アベ冷熱技研で施工させていただいたものです。

これを一度取外します。

コンクリート壁に配管穴を開けるため、センサー探知機で壁内を探って、鉄筋のないところを狙います。

湿式のコアドリルを使って、穴を開けていきます。

きれいに開きました。

室内側も2箇所、乾式のコアドリルで配管穴を開けていきます。

こんな感じで。

室内機の背面板を取付けます。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

収納の内部は微妙なドレン勾配を取って、テープ巻き仕上げ。

通路の見えるところは、アイボリー色のスリムダクトで化粧仕上げ。

外部配管はホワイト色のスリムダクトで、外壁にマッチする様に。

今回、室外機を二段置きにします。
予算の都合で、お客様が以前使われていた二段置台を、お客様が再塗装されて流用です。

まぁこの架台の調整で手間取り、日が暮れてしまいました...
なんとかリビングのエアコンだけは復旧させて、昨日は時間切れ撤退。

まぁ工期は1日半見ていたので、想定内ではあります。
本日も朝からお伺いして、作業開始。
配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

コンセントは室内側に取付けるとかなり目立つので、今回は収納の内部へ取付けました。
メンテナンス性がいい様に、引き戸の上で手が届くところに取付けました。

ベランダ周りはこんな感じで完成です。

作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。
「いやぁ、毎回キレイな仕事しますね。もううちの電気とエアコンは阿部さんじゃないとダメです。頼りにしてるんで、またお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2021年11月12日金曜日

吹出口から黒いものが飛んでくるのでエアコン分解洗浄で丸洗い

午前中は、分解洗浄が完了したので再取付けにお伺いしてきました。
三菱電機 MSZ-JXV361-W(2011年製) フィルター自動掃除機能付きタイプです。

10年前に、知り合いの家電店さんに取付けてもらったそうです。

今回のご依頼は、吹出口から黒いものが飛んでくるということで、洗浄をしてほしいとの事でした。
これは飛んできますね...(^_^;)
キッチンでお使いでしたので、油汚れも凄いです。
焼肉をよくされるそうで...

しかしこの工事された業者さん、いろいろと難点が出てきます。
左側の配管取出し口は、無残にも大きくカットされて、上手くはまらなかったのか、側面カバーをパテで留めています...

屋外の配管化粧カバーは、コーキングの代わりにパテで???
ステンレスのビスは無くしたのか、1箇所だけ鉄ビスで留めているため、サビが流れて残念なことに...

カバーを外して見ると、スリーブは入っているけどパテ埋めがされていませんでした。
まぁスリーブが入っていて、内側でパテ埋めされているので、室内の気密性は確保されていますが、見えないところで手を抜くとはこういう事です。

さて、室内機を外すために、室内機を持ち上げたらボコっ!・・・え?
取外しに苦労しました... 下で作業してたら落ちてくるんじゃないかと...

下地が無いところでボードアンカーを使うのは仕方ありませんが、使い方を誤るとこういう事になります。
規定以上に締めすぎて石膏ボードがボロボロになっていたのと、右側はこの一本しかアンカーが使われていなかったため、重量が集中してしまっていたんですね。
こういう場合は、間隔を空けて数本アンカーを打つのが通例です。

すべてのビスをやり替えて、背面板をしっかりと取付け直しました。
下地のあるところは少し長めのしっかりしたビスで留めてあります。

お預かりした室内機を丸洗いするため、電気系統を取り除いて完全分解。

エアコン専用に開発された洗浄剤と、高圧洗浄機でスミズミまで丁寧に洗います。

熱交換器↓

ボディ内部↓

ドレンパン↓

ファン↓

洗浄が完了すると、再取付けにお伺いします。

鉄ビスはステンレス製に取替えて、カバーの周辺はコーキングで防雨処理しておきました。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認して、お引渡しです。
「おぉ!どしたんで!新品やが!これでまた当分使えるなぁ。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は、空調機器に精通した「一級冷凍空気調和機器施工技能士」が分解洗浄を行うので、安心してお任せいただけます。

詳細及び、分解洗浄の動画をこちらでご覧いただけます。

2021年11月10日水曜日

和菓子屋さんの店舗で天カセエアコン現地分解洗浄作業

本日は、店舗に設置されている天井カセット形パッケージエアコンの、現地分解洗浄にお伺いしてきました。

こちらの店舗、いつもお世話になっている「洛彩SweetsFactory」さんです。
工場長さんにも言われたんですけど、ここに工事に入る時はいつも雨...(^_^;)
それも結構などしゃ降りに当たります...(^_^;)
言っておきますけど、阿部は雨男ではありません(u_u*)

三菱電機製 MPL-RP80AA2 天井カセット形パッケージエアコンです。
店舗新築時に他社施工品です。
今回、吹出口から見える黒いものがどうしても気になるとの事でご依頼いただきました。
4年ほど前までは、知り合いのお掃除屋さんへ依頼していたそうですが、いろいろあってそれ以降お付き合いがないそうです。

アベ冷熱技研では、10年以上経過したエアコンの洗浄はお奨めしていません。
どうしてもと言う場合は「一切の保証なし」でお引き受けしています。
今回のエアコンは新築時から約15年経過しているため、これもお奨めはしなかったんですが、「壊れたら買い替えるんで大丈夫です。」という事でお引き受けしました。

...これが...後ほど...

では作業に掛かります。
分解できるところまで徹底的に分解していきます。

あとファンとファンモーターを取外せば分解完了のところで...
外れない...(´・ω・`)
オイル吹いてみたりしましたけど、微動だにしません...
天カセタイプは、ファンの裏側にファンモーターがいます。
ファンが外れないと、ファンモーターも外す事ができません。

なぜ外れないか?
モーター軸とファンの受け側んところが、腐食していて固着していました。
原因は前回の洗浄ですね。
洗浄した際にしっかりと乾燥させて組み付けないと、軸が腐食して後々外れなくなってしまいます。

仕方ないので、ファンとファンモーターはこのままで洗う事にします。

電気系統は、外れないファンモーター以外全撤去。

取外した部品類は、事務所から近いので持ち帰って洗います。

周りに洗浄液が飛び散らない様に、しっかりと養生します。

ファンモーターに洗浄液が掛からない様に、慎重に熱交換器を洗っていきます。

いい色の廃液が出てきました(^_^;)

熱交換器↓
少し洗い残しの様に見えるところは、熱交換器に焼き付いている部分です。
これはブラシで擦っても取れません。

ドレンパン↓

フラップ↓

洗浄が終わると、しっかりと乾燥させて、元通りに組み付けていきます。

ここで断熱材が縮んで、フレアナットが露出しているのを発見。
放っておくと冷房運転中に結露して、露タレの原因になります。

しっかりと追加断熱しておきました。

パネルを取付けて試運転開始。
片付けをしながら、20分ほど暖房運転で、しっかりと内部を乾燥させます。

しばらくいい感じで異常なく動いていたので、工場長さんをお呼びしたところ...

室内機からゴォ~~~と言う異音が出始めました...(´;ω;`)
一瞬鳴り止んだりしますが、明らかにファンモーターのベアリングの異常音です。
やっぱり水滴が飛んだかなぁ...
いやぁ、弱りました。
工場長さんは、「壊れるかも知れんのは承知の上でお願いしてるんやけん、気にせんとってください。部品があれば修理で、なかったら取替えますかね。」と、なかなかサッパリとしたお答え。

三菱へ部品確認したところ、まだ対応可能とのこと。
とりあえず明日、店長さんとご相談されてどうするか決めるそうです。

なんともまぁ歯切れの悪い一日の締めくくりとなってしまいました。
どちらにしろ、後日正常に戻せるよう対応させていただきます。
もう古い機種の洗浄は、しばらくやりたくありませんねぇ...