2025年8月7日木曜日

分譲マンションで30年目の三菱システムマルチエアコン取替工事

昨日と本日の二日間掛けて、分譲マンションに設置されているマルチエアコンの取替工事にお伺いしてきました。

【三菱電機製システムマルチエアコン】
MXZ-6821AS 室外機×1台・MLZ-GX4022AS-IN 天カセ室内機・MLZ-GX2822AS-IN 天カセ室内機・MSZ-2221GXAS-IN 壁掛け室内機・MAC-R11FW 化粧パネルホワイト×2個

昨年の夏に既存機が動かなくなったそうで、このマンションで同様の施工をさせていただいたお客様からの口コミでアベ冷熱技研へお声掛けいただきました。
以前のBlogに掲載していますが、10件ほどのお宅で取替工事をさせていただきました。
ただし、ここ数年は阿部も一人で作業しているため、ずっとお断りしていました。
毎回、とても大掛かりな工事になるので、一人ではどうにもならないのです...
今回のお客様も一度はお断りさせていただいていましたが、「やっぱりどうしても阿部さんにお願いしたいんです。阿部さんができる日まで待つので、なんとかお願いできませんか。」とご依頼いただきまして、そこまで言われるのであればという事で、日程は少し先になることをご了承いただいてお引き受けさせていただきました。

既存機は三菱重工(ビーバー)製。
奥に見える室外機は和室のもので単独です。
あれが動いているお陰で、この一年我慢して過ごせれたそうです。
室内機3台、室外機1台のマルチエアコンです。
マルチエアコンのメリットとしては、今回の様なマンションの場合、室外機が1台で済むのでベランダのスペースが有効に使えるという事です。
ただし今回の様に室外機側の電気系統が故障すると、すべての部屋のエアコンが使えなくなるという最悪なデメリットが待ち受けています。

室内機は、リビングに天カセ形。

洋室①にも天カセ形。

洋室②には壁掛形が設置されています。

製造年は1995年。30年目ですよ、昨年まで動いていたので29年は持ったという事ですね。

パッと見、簡単に取替えができる様に見えますが、毎回苦労するのがこのケーブル...

各室内機と室外機までの信号線が、屋内用警報用ケーブル0.9mm×2芯を使っています。
室外機とは別に、各室内機に電源が送られているため、室内機と室外機間は2芯の信号ケーブルだけで良かったんです。(写真下のケーブル)
これが取替え時には、とても厄介な事になります。
現在、各メーカーから発売されているエアコンは、VVF2.0mm×3芯でなければならないため、ケーブルはすべて入れ替えないといけません。

このマンション。他社さんも施工されていて、やっぱり苦労されている様です。
他社さんはいろんなところに点検口を作ってケーブルを通しているみたいですが、アベ冷熱技研ではできるだけ点検口を使わない施工を目指しています。
だって、見苦しいですもんね、点検口。

では作業に掛かります。まずは昨日初日。
既存機は動かないのでポンプダウンできません。
現地でのフロンガス回収作業になります。

フロン回収が終わると室外機を取外します。
見た目重視というより配管をできるだけ短くしたかったのか、このままでは既存管流用ができません。

冷媒配管を溶接(ろう付け)延長します。
簡単に書いていますけど、フロン回収も配管溶接も、かなり重厚な工具やボンベを使用するため、マンションの場合は何度もエレベーターで往復して搬入搬出の労力がもの凄いです...
一人作業ですから大変なんですよ。

配管延長完了です。
ここまでで5時間費やしています。

夕方まで少し時間があるので、翌日の作業のためにリビングの室内機を取外して天井裏の状況を確認しておきました。

とりあえず初日の作業はここまでです。
まったく前に向いて進んでいない感じですね...

一夜明けて本日二日目。
朝から雷雨のどしゃ降り状態で、道路はもの凄い大渋滞でどうなるかと思いましたが、少し遅れて作業開始です。

洋室の天カセを撤去。

こちらの壁掛けも撤去しました。

今日は一人ではありません。
他で引っ張りだこのSくんに応援を頼みました。
Sくんは、ずっと一緒にこのマンションの取替工事をやってきているので、作業手順や建物構造は熟知しているので、頼れるエースです。

そんなSくんも、息子くんが一緒に仕事をする様になって、二人で応援に駆けつけてくれました。
もう鬼に金棒ですよ。
ケーブルを通す作業は二人に任せて、阿部は室内機を取付ける準備に専念できます。

ちなみにケーブルは簡単には通りません。
ユニットバスの点検口を経由したり。

リビングの天井埋込形換気扇を外して点検口代わりに使ったり。
使えそうな開口スペースはすべて点検口として使って、新たに点検口を作ったりはしません。

天井裏の状態はこんな感じです。
高さは適度にありますが、所々梁があって先が見えなかったり、ケーブルや換気ダクトが邪魔してなかなか通らなかったりします。

3系統のケーブルを通していきます。
穴から出ている配管は、和室にある単独のエアコンのものです。

リビングに。

洋室①に。

洋室②にも通りました。

阿部は二人が作業をしている間に、室内機を吊るためのアンカー位置の墨出しや、冷媒配管の加工とドレンのルート変更などを行っていました。
ある程度の下準備をしておけば、二人が手分けして室内機を吊り込んで、配管類を接続していってくれます。

手慣れたもので、テキパキとやってくれます。

壁掛けも気がついたら取付けが終わっていました。

二人が室内側をやっている間、阿部は室外機接続に専念していました。
室外機への配管接続がすべて完了すると、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

このタイミングで、和室の室外機と外部配管を撤去しました。
もう古いので、この際に撤去処分をされました。
室内機は天カセなので残置です。

室外機周りは、こんな感じで完成です。

作業が完了すると1台づつ試運転を行なって、

異常がないことを確認して、

お引渡しです。

「阿部さん、ホントに無理言ってすみませんでした。暑い中やっていただいて、申し訳なかったです。スッキリきれいに取付けていただいて、ありがとうございました。」と、大変お喜びいただき、たくさんお土産をいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

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