2024年8月17日土曜日

専用コンセントがないためエアコン取付を断られたお宅でエアコン取付と電気工事

初めてのお客様のご依頼で、エアコン取付工事と電気工事にお伺いしてきました。

今月始め頃に、「エアコン工事に来た業者さんが、専用コンセントがないから工事ができないと言われて帰ってしまったんですけど、そちらで電気工事とエアコンの取替えをお願いできませんか?」とお問い合わせいただきまして、合間を縫って現地調査にお伺いしていました。

既存機はサンヨー製。
足元のコンセントから電源を取っているため、この状態では基本ダメです。
何十年もこの状態で使ってきたので大丈夫と言われるお客様もいらっしゃいますが、事故が起こると責任を取らされるのは施工業者側ですから。
でも、電源が専用じゃないから取付けできないと帰ってしまう様な業者さんは考えものです。
電気工事士の資格を持っていないんでしょうね。
帰っていただいて良かったのかも知れません。

さて、専用コンセントを増設しなければなりませんが、分電盤の容量はどうでしょう?
いやぁ...なかなかの年代物ですね... これちゃんと動作するんでしょうか。

右側に見えるのは漏電遮断器です。
主幹ブレーカーかなと思いましたが、このブレーカーは浴室やキッチンなどの水周りと屋外コンセントのブレーカーでした。
という事は、主幹ブレーカーがありません。
主幹ブレーカーがないと電気の使い過ぎによる容量オーバー時に、電柱側が切れる可能性があります。
そうなると、電力会社が復旧してくれるまで停電状態になってしまいます。
よく今まで持ったなぁと思いますね。

左側に増設された分岐ブレーカーがあります。
ケーブルが2つに分かれていますが、調べてみるとナント!エアコンとキッチンのコンセントに繋がっていました...
「エアコン使いながら炊飯器入れたらブレーカーが落ちるんです」...まぁそうでしょう...

なんかいろいろ大変そうですが、とりあえず単相2線式ではないのが救いです。
黒白赤の3本線が確認できたので、単相3線式です。
これなら幹線ケーブルそのままで、大掛かりな容量UPの工事までは必要ありません。

将来的に大きな電気製品が増える様なら容量UPもお奨めしますが、この建物は借家のため、できるだけお客様の負担を抑えて、且つ安全な電気設備にしなければなりません。
今回、分電盤の部分は借家の大家さんが費用を負担していただけるという事でお話がまとまりました。

工事のご依頼をいただきましたが、予定がパンパンな上に、お客様が土曜日ご希望とのことで、まずは先週の土曜日午前中にエアコン取替えにお伺いしていました。

取替えるエアコンは2階で、室外機は緩勾配の屋根置きです。

既存機を撤去しました。

気密性確保と小動物侵入防止のため、貫通スリーブを挿入しておきます。

位置決めをして背面板を設置。
土壁なので、スライド金具を使用しています。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

室外機周りは、こんな感じで完成。

専用コンセントがないので、試運転はお預けです。

そして一週間後の本日、電気工事にお伺いです。

分電盤と両脇のブレーカーを撤去。
もちろん宅内全停電状態です。

ケーブルを整理して、新しい分電盤へ接続していきます。
キッチンのコンセントと一緒になっていたエアコン回路も分けました。

分電盤の取替えが完了すると、2階のエアコン専用コンセント増設に掛かります。
土壁なので隠蔽配線はできません。

2階まで延々と露出配線です...

先週取付けたエアコンのところまでケーブルを引いて、コンセントを設置。

電源を投入して、試運転。
異常がないことを確認して、増設完了。

で、2階の隣の部屋のエアコンも、足元のコンセントから電源を取っていたので、こちらも増設。

これで安心してお使いいただける様になりました。

「暑い中、ありがとうございました。これで安心して使えます。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。
この様な電気工事やエアコン工事も、お気軽にご相談ください。

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