以前、エコキュートをお買い上げいただいたお客様から、「最近、南海地震とか気になるんで、前に阿部さんがチラシに書いとった感震ブレーカー言うのを付けてもらえんやろか。」とご依頼いただき、お伺いしてきました。
阪神淡路大震災の際に大きな被害をもたらしたのは、「火災」です。
ガスや灯油が原因と思われがちですが、その火災の「着火原因」の約60%が、みなさんが安全と思われていた「電気」なんです。
いわゆる「通電火災」と言われるものです。
通電火災について書き出すと長くなるので、ぜひ検索して調べてみてください。
今回ご依頼いただいた「感震ブレーカー」は、地震の際に主幹ブレーカーを強制的に遮断して、通電火災を防ぐものとなります。
ご依頼いただいた際に、現地調査にお伺いしていました。
既存の分電盤です。
感震ブレーカーには種類がありまして、分電盤内部に組み込むタイプと、分電盤の脇に専用ボックスを設けて、その中へ収めるタイプがあります。
既存の分電盤の様な場合は専用ボックスタイプを使いますが、この分電盤、1988年製で31年経過しています。
専用ボックスタイプと、分電盤丸ごと取替えと両方お見積りさせていただき、「もう古いしなぁ。30年以上経っとるけん、どうせなら全部やり換えてくださいや。」と言う事で、分電盤ごと取替える事でご依頼いただきました。
まずは既存分電盤を撤去します。
新しい分電盤を設置します。
既存のケーブル一次側は、以前記事にも書いた、ヨリ線押さえ付けタイプだったため、R型端子を圧着します。
ここで分岐回路の空きスペースへ、感震ブレーカーをセットします。
初めからセットされてる分電盤もありますが、主幹容量と分岐回路数が合うものが無いため、後付けにしました。
感震ブレーカーから出た疑似漏電出力線を、主幹ブレーカー一次側の中性線へ接続します。
電源を投入してテストを行います。
3分間、点滅とブザーが鳴って、主幹ブレーカーを遮断しました。
いわゆる「漏電」での遮断です。
擬似的に漏電を起こして、ブレーカーを遮断する仕組みです。
3分間は、深夜でも安全に避難できるために設けられています。
地震後停電になって、この機能が働かなくなった場合でも、復電後3分間経過して強制的に遮断されるので、避難して誰も家に居なくても通電火災が起きないというスグレモノです。
作業が完了すると、カバーを取付けて完成です。
感震ブレーカー搭載分電盤のステッカーを貼って、お客様へ使い方のご説明。
扉を閉じて、お引渡しです。
「おぉ、コンパクトできれいになりましたなぁ。これで地震がきても安心ですわぃ。年寄りだけやけんなぁ、安全なんが一番よ。まぁ地震が来んのが一番やけどな。」と、大変お喜びいただきました(*^^*)
アベ冷熱技研は登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。
また、防災に詳しい防災士がご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
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