2022年12月17日土曜日

築47年3階建て店舗兼住宅の2階住居部のみリフォームに伴う電気設備工事

小中学校の同級生から、実家建物の一部リフォームを行うという事で、建築とは別で電気工事を依頼いただきました。

最初に相談をもらったのは、確か昨年の10月。
「年末に掛けてはバタバタするんで、年明け1月か2月やったら落ち着いとるけんええよ。」と引き受けていました。
現地調査にお伺いしたのが、昨年11月。

築47年。エアコンも当時のものが残っています。
リフォーム内容は、システムキッチンの入れ替え、それに伴いガスコンロからIHクッキングヒーターへ取替え、給湯器もエコキュートでオール電化に。
IHとエコキュートは建築屋さん持ちなので、今回阿部は触りませんが、それらの電源工事やら四国電力への申請などがあります。

3階建てで、1階部分はテナント店舗として貸しているので、2階、3階が居住部になります。
3階は当面使わないため、今回2階部分の改修となります。
部屋を見渡して見ると、当時からの古いハイ角スイッチやコンセントのままでしたので、これらも安全のために取替えを提案。

分電盤は過去に火が出た様で... 一度改修されています。
これもこの際に新しい分電盤に取替えます。

現在は1階テナントを貸し出しているため、店舗部分は別回路になっていますが、1階には大きな盤が残っていて、一部階段や物置などの電源に使われています。

主幹は100Aで、1階の一部、2階の住居、屋上の温水器へと分岐されています。
1階部分はほとんど使っていないので、主幹を100Aから75Aへ減設申請します。

当初の話からは結構やることが増えてきました...

浴室には換気扇がないため、新たに換気扇を取付けてほしいとか、、、

リビングの照明はシーリングライトでなく、ダウンライトにしてほしいとか。
天井貼り替えるのであれば、なんでもできますよ。
建築屋さんに確認すると、「どこを開口してもらってもいいですよ。どうせ全部ベニヤ板貼って閉じてしまうんで。」ということで、OKもらいました。

さて、見積もりを提出して、同級生からは「ぜひお願い」と依頼をもらいましたが、建築屋さんから音沙汰がありません...
年末が過ぎて年が明けて、、、音沙汰がありません。
いや、大丈夫か?春になると忙しくなるぞ。

ようやく着工できたのは2月中旬。
どこでも開口していいとの事だったので、作業のしやすいところを開口して、各部屋のケーブルを通していきます。

天井裏は結構スペースがありますが、吹き付けている綿がなんとも嫌な感じです...
47年前なので、微妙な綿ですね。

キッチンは解体されていました。
IHの電源や、浴室換気扇のスイッチ回路、エコキュートのリモコンケーブルを通すために、一部既存のタイルを削りました。
壁のほとんどがブロック壁なので、結構大変です。
1階が店舗なので、音が出る作業は限られた時間帯のみ。

既存のスイッチのところにケーブル一本通すだけでも、数時間掛かります。

エアコン専用回路も各部屋に取ったので、分電盤のところにケーブルがいっぱいです。

ここまでの作業が3月初旬でした。
この時、夏の繁忙期までには完了するだろうと思っていました。

いやぁ~甘かったですねぇ~。
夏の繁忙期に突入して、まったく音沙汰がなかったので、阿部も現場のことは頭から消えかけていました...

建築屋さんから連絡があったのは11月に入ってから。
そろそろクロス貼るので、ダウンライトの開口をして欲しいと。
いや、ベニヤ板貼るって聞いてたんで開口してなかったのに...
とりあえず、11月初旬に開口だけに現場へ。

それからしばらくして12月中旬...
内装終わったので電気の方を仕上げてほしいと連絡が。
何を言ってるんですか?年内は予約でいっぱいですよ。いきなり言われても無理です。年内無理!ってイライラしてたんですけど、予定していた他の工事のほとんどが順調に進みまして、なんとか数日時間が取れまして、今週中旬から仕上げに入りました。

まずは浴室の換気扇取付け。
もともとは通気口があったところに、ダクトを付けて換気扇を設置しました。
簡単ではありませんよぉ。結構手間取ってます。

スイッチは、換気扇のみタイムスイッチにして、設定した時間の間運転する様にしました。

今回トイレは触りませんが、スイッチのみコスモシリーズに取替え。
ONにすると照明と換気扇が点いて、OFFにすると換気扇だけ遅れて切れる、消し遅れスイッチを採用しました。
壁がブロックなので埋込にできず、モールボックスを使って露出仕様で対応しています。

コンセント類もすべて、Panasonicコスモシリーズの配線器具へ取替えます。

ご希望のダウンライトも設置。
点検口が残念で仕方ありませんねぇ...
ベニヤ板で塞いでくれる話はどこへ行ったのか、点検口が設置されてしまいました。
せっかくクロス貼り替えたのに、もったいない...

キッチンは戸棚を付けないという事で、直付形のダウンライトを提案しました。
清潔感があって明るいでしょ。
天井中心部の開口は天窓になっています。当時にしては斬新な造りですね。

次に分電盤を取替えていきます。

既存盤を撤去し、新しい分電盤を取付けて、ケーブルを接続していきます。

こんな感じで完成。

この壁もブロック壁なので、どうしても壁内にケーブルが通らず、泣く泣く天井面からケーブルダクトで降ろしました。

さぁ、1階の盤組み換えが残っています。

既存のブレーカーを撤去します。

一次側は活線(電気が流れている)なので、短絡や感電に気をつけながら新しいブレーカーを接続。

暗いし狭いし時間がないしで、不要なケーブルや分岐ブレーカーの撤去ができずに、この様な仕上がりで残念です。
ブレーカー、配線器具類はすべて新しいものに取替えましたので、これからも安心して電気を使える様になりましたね。

今回は建築屋さんのペースに合わせて、リフォームに1年も掛かるというとんでもない事になりましたが、なんとか年内に引き渡しができてホッとしております。
こんなの二度とやりたくありません...

「忙しいのにいろいろキレイにしてもらって、ありがとう。スイッチもタイマーとか付いて、使い勝手が良くなって嬉しい。阿部くんにお願いして良かった。」と、大変喜んでもらいました(^^)

アベ冷熱技研は登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。お気軽にご相談ください。

※ご注意:アベ冷熱技研では、過去にお取引きのない建築屋さんとの請負は行っておりません。今回の様な場合は、お客様との直接取引となりますので、ご了承ください。

2022年12月12日月曜日

ご使用10年でまだ動いているダイキンを三菱霧ヶ峰へエアコン取替工事

初めてのお客様のご依頼で、リビングとダイニングへ設置されているエアコンの取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-ZXV4022S-W 霧ヶ峰プレミアムモデル、三菱電機 MSZ-JXV4022S-W 霧ヶ峰ハイスペックモデルを、お買い上げいただきました。

既存機はダイキンです。
特殊なお家の構造で、リビングとキッチンダイニングにエアコンが設置されています。
ダイニングより数段上がったところにリビングがあります。

リビング側は少し高い位置に設置されています。

ダイニング側は、キッチンの上に設置されています。

ダイニング側は、水漏れをしていた様ですね。
そう言えば、コンセントが見当たりませんね。
もしかして、室外機電源なのかな?

配管はすべて隠蔽配管になっていて、室外機は建物裏に並べられています。

1台、カバーを外して見ると、あれ?内外の連絡線しかありませんね。
電源はどうなってるんだろうか...
調べてみると、室内機側で電源を取っている様ですが、どんな風に取っているのかは外してみたいと分からない状況でした。

今回の既存機は動作はしているものの、水漏れなどの不具合があることと、分解洗浄をやりたいけどもう10年目という事で、取替える方向でご相談いただきました。
とりあえずお見積りをさせていただき、「阿部さんの空いた時で、いつでもかまいませんから。」という事でご依頼いただきました。

では作業に掛かります。
既存の室外機を2台、ポンプダウンして撤去します。

隠蔽配管を流用します。今回は溶接延長しなくても長さは大丈夫です。
化粧テープが古くなっていたので、この際に巻き直しておきます。

作業の効率を上げるため、先に室外機を接続しておきます。

室内側へ掛かります。
ダイニング側の既存機を撤去していきます。

ありました!コンセント...
コンセントにプラグを差し込んで、抜けない様にビニールテープで巻いて、奥に押し込まれていました。

さて、どうしたものか。
左右にコンセントを取付ける隙間はなく、上下は補強が入っているのでどうにもなりません。
このまま同じ様に流用するしかありませんね。

位置決めをして、新しい背面板を設置。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

コンセントはそのまま押し込むと、ホコリを被ってトラッキング火災を起こしてはいけないので、ラップを巻いてホコリが付着しないように対策しました。

リビング側の室内機も同じ様に。

こちらのコンセントも同じ仕様ですね。
そういう見た目重視な建築屋さんなんですね...

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

2台目も同じく。

作業が完了すると試運転を行い、

異常がない事を確認してお引渡しです。

「一日掛かりで、ありがとうございました。お掃除がしやすそうなんでこのタイプを選びました。使うのが楽しみです。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。