小中学校の同級生から、実家建物の一部リフォームを行うという事で、建築とは別で電気工事を依頼いただきました。
最初に相談をもらったのは、確か昨年の10月。
「年末に掛けてはバタバタするんで、年明け1月か2月やったら落ち着いとるけんええよ。」と引き受けていました。
現地調査にお伺いしたのが、昨年11月。
築47年。エアコンも当時のものが残っています。
リフォーム内容は、システムキッチンの入れ替え、それに伴いガスコンロからIHクッキングヒーターへ取替え、給湯器もエコキュートでオール電化に。
IHとエコキュートは建築屋さん持ちなので、今回阿部は触りませんが、それらの電源工事やら四国電力への申請などがあります。
3階建てで、1階部分はテナント店舗として貸しているので、2階、3階が居住部になります。
3階は当面使わないため、今回2階部分の改修となります。
部屋を見渡して見ると、当時からの古いハイ角スイッチやコンセントのままでしたので、これらも安全のために取替えを提案。
分電盤は過去に火が出た様で... 一度改修されています。
これもこの際に新しい分電盤に取替えます。
現在は1階テナントを貸し出しているため、店舗部分は別回路になっていますが、1階には大きな盤が残っていて、一部階段や物置などの電源に使われています。
主幹は100Aで、1階の一部、2階の住居、屋上の温水器へと分岐されています。
1階部分はほとんど使っていないので、主幹を100Aから75Aへ減設申請します。
当初の話からは結構やることが増えてきました...
浴室には換気扇がないため、新たに換気扇を取付けてほしいとか、、、
リビングの照明はシーリングライトでなく、ダウンライトにしてほしいとか。
天井貼り替えるのであれば、なんでもできますよ。
建築屋さんに確認すると、「どこを開口してもらってもいいですよ。どうせ全部ベニヤ板貼って閉じてしまうんで。」ということで、OKもらいました。
さて、見積もりを提出して、同級生からは「ぜひお願い」と依頼をもらいましたが、建築屋さんから音沙汰がありません...
年末が過ぎて年が明けて、、、音沙汰がありません。
いや、大丈夫か?春になると忙しくなるぞ。
ようやく着工できたのは2月中旬。
どこでも開口していいとの事だったので、作業のしやすいところを開口して、各部屋のケーブルを通していきます。
天井裏は結構スペースがありますが、吹き付けている綿がなんとも嫌な感じです...
47年前なので、微妙な綿ですね。
キッチンは解体されていました。
IHの電源や、浴室換気扇のスイッチ回路、エコキュートのリモコンケーブルを通すために、一部既存のタイルを削りました。
壁のほとんどがブロック壁なので、結構大変です。
1階が店舗なので、音が出る作業は限られた時間帯のみ。
既存のスイッチのところにケーブル一本通すだけでも、数時間掛かります。
エアコン専用回路も各部屋に取ったので、分電盤のところにケーブルがいっぱいです。
ここまでの作業が3月初旬でした。
この時、夏の繁忙期までには完了するだろうと思っていました。
いやぁ~甘かったですねぇ~。
夏の繁忙期に突入して、まったく音沙汰がなかったので、阿部も現場のことは頭から消えかけていました...
建築屋さんから連絡があったのは11月に入ってから。
そろそろクロス貼るので、ダウンライトの開口をして欲しいと。
いや、ベニヤ板貼るって聞いてたんで開口してなかったのに...
とりあえず、11月初旬に開口だけに現場へ。
それからしばらくして12月中旬...
内装終わったので電気の方を仕上げてほしいと連絡が。
何を言ってるんですか?年内は予約でいっぱいですよ。いきなり言われても無理です。年内無理!ってイライラしてたんですけど、予定していた他の工事のほとんどが順調に進みまして、なんとか数日時間が取れまして、今週中旬から仕上げに入りました。
まずは浴室の換気扇取付け。
もともとは通気口があったところに、ダクトを付けて換気扇を設置しました。
簡単ではありませんよぉ。結構手間取ってます。
スイッチは、換気扇のみタイムスイッチにして、設定した時間の間運転する様にしました。
今回トイレは触りませんが、スイッチのみコスモシリーズに取替え。
ONにすると照明と換気扇が点いて、OFFにすると換気扇だけ遅れて切れる、消し遅れスイッチを採用しました。
壁がブロックなので埋込にできず、モールボックスを使って露出仕様で対応しています。
コンセント類もすべて、Panasonicコスモシリーズの配線器具へ取替えます。
ご希望のダウンライトも設置。
点検口が残念で仕方ありませんねぇ...
ベニヤ板で塞いでくれる話はどこへ行ったのか、点検口が設置されてしまいました。
せっかくクロス貼り替えたのに、もったいない...
キッチンは戸棚を付けないという事で、直付形のダウンライトを提案しました。
清潔感があって明るいでしょ。
天井中心部の開口は天窓になっています。当時にしては斬新な造りですね。
次に分電盤を取替えていきます。
既存盤を撤去し、新しい分電盤を取付けて、ケーブルを接続していきます。
こんな感じで完成。
この壁もブロック壁なので、どうしても壁内にケーブルが通らず、泣く泣く天井面からケーブルダクトで降ろしました。
さぁ、1階の盤組み換えが残っています。
既存のブレーカーを撤去します。
一次側は活線(電気が流れている)なので、短絡や感電に気をつけながら新しいブレーカーを接続。
暗いし狭いし時間がないしで、不要なケーブルや分岐ブレーカーの撤去ができずに、この様な仕上がりで残念です。
ブレーカー、配線器具類はすべて新しいものに取替えましたので、これからも安心して電気を使える様になりましたね。
今回は建築屋さんのペースに合わせて、リフォームに1年も掛かるというとんでもない事になりましたが、なんとか年内に引き渡しができてホッとしております。
こんなの二度とやりたくありません...
「忙しいのにいろいろキレイにしてもらって、ありがとう。スイッチもタイマーとか付いて、使い勝手が良くなって嬉しい。阿部くんにお願いして良かった。」と、大変喜んでもらいました(^^)
アベ冷熱技研は登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。お気軽にご相談ください。
※ご注意:アベ冷熱技研では、過去にお取引きのない建築屋さんとの請負は行っておりません。今回の様な場合は、お客様との直接取引となりますので、ご了承ください。
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