手直しと言うより、本格的な作業になりましたけど...(´・ω・`)
以下、お客様からのメールそのままコピペです↓(店名はとりあえず伏せます)
「先月家を新築した際に、◯◯◯電機でエアコンを購入して、◯◯◯電機の下請業者が取付に来たのですが、ボロい業者で取付が雑だったので、アベ冷熱技研さんに付け直しをお願いしたいと思っております。
どこか信頼できる業者さんは無いかとネットで探していたら、アベ冷熱技研さんのホームページにたどり着きました。
12月からブログを毎日拝見していて、ここなら大丈夫と確信しメールした次第です。」
今年1月にメールをいただきまして、状況を確認にお伺いしてきました。
新築です。いいですね、パナソニック。
素人さんがこの二枚の写真を見ても、どこが悪いんだ?って感じだと思います。
そうです、パッと見わからないから恐ろしかったりするんですよね(^_^;)
お客様が気になって仕方がないこと↓
・スリーブが入ってない
・穴が室内側から室外側へ右斜め下に空いている。
・室内機の換気用ホースが、そとの化粧カバーてっぺんの格子に干渉しているせいか、格子が撤去されている。
・電池式のおもちゃみたいな真空ポンプを使っていた。
・防水性と気密性に疑問がある。化粧カバーのてっぺんは、何か透明のジェル状の物を塗ってましたが、
中はパテで穴を塞いでないかもしれません。
・室内機が若干右下がりに傾いて見える。気にしすぎかもしれません。
・室内機が 落ちてこないか心配。取付プレートに安い短いネジを使ってないか疑ってしまう。
・ドレンの通水試験をしていない
では、確認していきましょう。
配管化粧カバーの縁をコーキングしていませんね。
というか、これは外すと縁ではなく、カバーと壁の接合面にコーキングしてありました。
けど、これやられると、外す時大変なんですけど...
換気カバーの格子が撤去されている件。
これはこれで正解です。
パナソニックのフィルター自動掃除機能付きタイプは、屋外へホコリを排出する仕組みのものがあるため、ここに格子を付けたままにすると、ホコリで目詰まりしてしまうんですよね。
カバーを外すと、配管穴はしっかりとパテ埋めされているため、ホコリが壁内へ入り込むことはありませんね。
と、ここまでは基本に忠実に施工されている感じでした。
...でした。
パテを外して見ると...
え?穴の半分が柱ですけど...(p_-)
たぶん筋交いか何かがあって、斜めに避けたら今度は柱が...って感じっぽいですね。
ここまで柱が見えていると、貫通スリーブを入れることはできません。
とりあえず、調査を済ませご報告。
・スリーブの挿入はできませんので、内壁・外壁部分のパテ埋めとなります。
・室内機の傾きとビスの取付け具合は、取外した際にビスの確認、取付けの際に水平器でチェックします。
・換気ホース用ダクトカバーの格子はお話した通りです。
・「電池式真空ポンプを使っていた」との事ですが、ここは確認のしようがありません。
こちらができる事は、運転時のガス圧測定までです。
規定の真空度に達しておらず水分が残留していても、ガス圧測定では判断ができません。
一度ガス内に空気や水分が混じってしまうと分離は不可能ですので、そこはご了承ください。
という訳で、まだ1月で暖房を使われていたため、「暖かくなってからやりましょう」とか言いながら、延び延びになって本日施工となりました(^_^;)
まずはポンプダウンして、すべて取外してしまいます。
室内機取外す際に、泣きそうになりました。
配管が抜けないんです...
数回諦めかけました(T_T)
やっと外れて見えた光景は...(# ゚Д゚)
思った通り筋交いが出てきましたけど、これは酷い...
まぁ、切ってないだけマシですか(´・ω・`)
外から見るとこんな感じです。
急激に斜め向いてる上に、柱と筋交いの隙間を配管が通っているため、キツキツなんですよね。
これ、取付けもかなり苦労したと思いますが...
気にされていた取付けビス...
外して良かったですね。本数が少なすぎます。
室内機15kgありますからね。
で、右に傾いてる感じがする件。
傾いてますね。ドレン勾配を取ってるつもりなんでしょうけど、水平にするのが一番いいんですよ。
全部取っ払って、最初からすべてやり直しです。
位置決めをして、的確な位置と数で、しっかりとビス留め。
水平にしました。
貫通スリーブは入りません。
ここはどうしようもありませんね。
外壁と内壁を貼り替えていただけるなら穴開け直しますが、現実的ではありません。
また涙がこぼれ落ちそうになりながら、室内機を掛けました(T_T)
カバーを外しているのは理由があります。
貫通スリーブが挿入できないので、小動物侵入防止と気密性確保のため、内壁側の穴もパテ埋めしておきます。
三菱電機製だと、側面カバー外すだけでできるんですけどねぇ~(p_-)
配管もフレア加工し直して、トルクレンチでしっかりと締め付けます。
外壁側の穴もしっかりとパテ埋めしますが、その上からコーキングも。
パテは硬化すると縮んでしまうので、コーキングで気密性を確保します。
化粧カバーの縁も、雨水が侵入しない様にコーキング。
室外機もビシッと水平に(`・ω・´)ゞ
配管接続が完了すると、しっかりと真空引きを行い、配管内部を真空乾燥させます。
真空引きが終わると、試運転開始。
運転ガス圧もしっかりと点検しておきます。
異常がない事を確認して、お引渡しです。
これで気持ちよくエアコンをお使いいただける様になりましたね。
ところで、量販店でエアコン工事を頼むと、その量販店の従業員が工事に来ると思ってる方が多いですね。
実は「協力業者(下請け業者)」が取付けに来ます。
特に繁忙期になると工事業者が足りなくなり、県外からも下請け業者がやってきます。
取付け台数をこなさないとお金になりませんから、一台に掛ける情熱なんかある訳がありませんね。
阿部は、そんなレベルの業者さんたちと競い合うつもりは、まったくありません。
値段で選びますか?
技術で選びますか?
真夏に暑い思いをするのは、お客様ご自身です。
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