2014年8月21日木曜日

え?プロの工事?施工不良のエアコン修理作業

「今シーズン初めて冷房運転をしましたが冷えが悪いので、ガスが抜けていると思い、取り付けした電気店に見てもらうとやはりガスが抜けているとのことでガスを充填してもらい、しばらくは問題なかったのですが最近全く冷えなくなったので再度見てもらったところ、ガスは抜けてなく本体の故障だろうとのこと。修理するより買うほうが安いとのことですが、それほど年式が古いわけでもなく買い替えはもったいないと思っています。」と、メールでお問い合わせをいただきました。

ご連絡いただいた年式が2011年製。
まだ3年しか経っていません。
プロの方が点検して、本体の故障と判断されたのであれば、冷媒系統の故障の場合、メーカー保証が5年付いていいます。
実はこの時、5年以内の故障なら、無償修理してもらえる可能性をお伝えしていました。
お客様も「それなら、」と、メーカーに修理依頼をされました。

数日して、お客様からご連絡いただきました。
メーカーサービスの点検結果。

「施工不良」。。。

予定がパンパンですぐにお伺いできない事情と、メーカーならすぐに行ってくれるという思いと、何と言っても「プロの施工」とお聞きしていたのが「仇」となった形になってしまいました。。。

早速点検にお伺いさせていただきました。


え?新築ですよ? 何ですかこの施工。。。

どうやったらこんなに壁を汚せるんですか?
クロスじゃなくて塗り壁ですから、拭き取りもできません。。。

メーカーサービスが指摘した漏れ箇所を、リークチェッカー(フロン検知器)を使用して探ります。

少量ですが漏れてますね。
これは機器内部じゃなくて、後ろ側の配管接続部分の様です。

メーカーサービスがフロンガスを補充して帰ったそうなので、とりあえずは冷えていました。
しかし漏れているので、そこを修理しない限り、また冷えなくなります。
基本的にこういう場合は、施工業者が責任を持って無償修理すべきところですが、お客様のご希望で当社にご依頼いただきました。

まずは、室内機を外さないといけない訳ですが。。。

カーテンレールの位置が高いために、天井面にキチキチに設置されていて、カバーや基板を外さないと配管が外せませんでした。

で、外して見ると、かなり無理して設置したのか、中央の引掛け部分が室内機に掛かっていない状態でした。

危ないですねぇ。。。

はい、漏れ箇所です。

フレアが傷だらけで、漏れて当然ですね。
しかしオカシイですね。
これを施工された「プロの業者」さんは、なぜ「本体の故障」と断言できたんですかね?
まぁ、これ以上は書きませんが。。。

フレアを再加工します。


傷のない、鏡面加工。

ここがパッキンの役目をするので、傷があるものはNGです。

トルクレンチを使って、適正トルクで締め付けます。

締め過ぎても、緩過ぎてもダメなんです。

気になるので、室外機側のフレアも点検。

あらぁ~、残念です。。。

こちらもフレア再加工。


配管接続が完了すると、真空ポンプを使って真空引きを行い、配管内部を真空乾燥させます。


真空引きが完了すると、試運転開始。


メーカーサービスが修理時にガス充填してくれていましたが、やはり少量漏れていた様で、様子を見ながら追加充填します。


規定圧まで充填し、異常がない事を確認して作業終了です。

危うく新品交換させられるところだったエアコン。
これからまだまだ元気に運転できる様になりましたね。

しかし、これが「プロの工事」。。。(_ _;)
こんな施工される方々と工事価格の勝負をしているのかと思うと、ホント馬鹿らしくなりますね。

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