13年前にエアコン分解洗浄をさせていただいたお客様から、エアコン工事と電気工事、LED照明器具の取替えなど諸々ご依頼いただき、この3日間掛けて工事にお伺いしてきました。
三菱電機 MSZ-GV2224-W 霧ケ峰スタンダードタイプ×3台、パナソニックLED照明×5台をお買い上げいただきました。
今月始めにお電話いただいて、現地踏査にお伺いしていました。
2011年に分解洗浄をさせていただいたエアコンが水漏れしていて、そろそろ取替えようとご相談いただきました。
このエアコン、実は足元のコンセントから延長コードで電源を取っています。
洗浄させていただいた当時に、「これ危ないですよ」とご提案はさせていただいていたんですけど...
「掃除機掛けるとブレーカーが落ちるんです」と。当然ですね...
今回検討されていたのはこのエアコンだけではなく、他の部屋にはエアコンが1台もないので、この際に合計6台エアコンを付けたいとのご希望でした。
ちょっと待ってください、6台もエアコンが取付できるかは電気容量次第です。
分電盤を見せてください。
いやぁ...年季が入ってますね。
主幹ブレーカー...30Aかぁ...
まぁ、単相3線式というのが救いではあります。
分岐ブレーカーを調べていくと、2つの専用回路を見つけました。
これは後から増設されている様です。
ひとつは、先程の古いエアコンがあった部屋の収納の後ろに隠れていました。
お聞きすると、昔ご主人が使われていた機器の専用回路との事で、現在は使われていませんでした。
という事は、このコンセントをそのままエアコンの脇まで移動すればエアコン専用コンセントとして流用できますね。
まずは1箇所解決。
もう一回路はどこへ行ってるのか探してみると、応接室のところにありました。
以前エアコンが付いていた様で、配管穴もあります。
2個所目解決じゃないですか。
とりあえずこれで2台は取付け可能ですよ。
主幹ブレーカーが30Aしかないので、あと1台くらいは大丈夫ですがどちらにします?
「2階に二部屋あるんですけど、どちらか一方にエアコンがつけられたら...」
2階には専用コンセントがありませんから、1階の分電盤から2階の部屋までケーブルを引いてくるしかありませんね。
そもそもご希望は6台ですが、一気にやるとなると電気容量を上げないと30Aでは使い物になりません。
電力申請して幹線ケーブル張替え~分電盤取替えなど諸々やるとなると夏が終わってしまうし、電気工事代だけでもかなりの出費になります。
とりあえず電気設備は現状維持で、どうしてもエアコンが必要な部屋3個所を決めていただいて、この夏を乗り切るために3台だけ取付ける方向でご提案して、ご依頼いただきました。
工事は9月になりそうでしたが、なんとか予定をやりくりしてこの3日間を確保しました。
ではまず、既存の分電盤内の整理から始めます。
太いグレー色のVVRケーブルが見えますが、これは現在使われていないのでカットします。
流用するブレーカーのみ残して、他は全撤去。
とりあえずこんな感じでまとめました。
停電を早く復帰させないといけないのと、電気容量を上げるまでの仮接続ということで、配線の見た目が悪いのはご容赦ください。
分電盤が終わると、2階へケーブルを通していく作業に掛かります。
お客様は「見た目なんか気にしないんで、露出配線でいいですよ。」と言われていましたが、阿部の性格上、隠せれるものは隠したいという事で。
2階の屋根裏から、1階へアクセスできないか探っていきます。
土壁だから無理だろうなぁと半心思ってたんですけど、土壁じゃなくボード壁だったので、これは行ける!
1階は点検口がないので、分電盤の近くの天井ボードを外して点検口代わりに。
2階からスルスルと呼び線を落として、1階天井の隙間から手繰り寄せます。
呼び線が通ればケーブルを通していくだけです。
2階まで立ち上がってきました。
2階の屋根裏は高さもあって広いので、スルスルと目当ての部屋まで。
通りました。
コンセントを取付けておきます。
先ほどの通線の写真でケーブルが2本写っていましたが、実は2階の隣の部屋のケーブルも通しておきました。
今回通す必要はなかったんですけど、また次回同じ作業をすることを考えると、今回通しておく方が絶対にいいと思って急遽2系統立ち上げておきました。
ではエアコン工事に掛かります。
まずは1階の取替えから。
室外機周りはこんな感じでした。
窓枠を使わず配管穴を開けることもできますが、電気容量を上げた際に容量の大きなエアコンに取替えるかも知れないという事で、とりあえず現状と同じ工法で進めていきます。
既存機を撤去して、足元にあった専用コンセントを室内機脇まで移動します。
位置決めをして、背面板を設置。
室内機を掛けて、配管類を接続していきます。
配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。
まぁ南側で隠れるところがないので、溶けてなくなりそうです...
室外機周りは、こんな感じで完成。
足元のブロックも既存流用です。
作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認して1台目完了。
2階の部屋に掛かります。
位置決めをして、背面板を設置。
石綿飛散防止対策を行って、配管穴を開けていきます。
配管穴には気密性確保と小動物侵入防止のため、貫通スリーブを挿入します。
室内機を掛けて、配管類を接続していきます。
配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。
室外機周りは、こんな感じで完成。
もうずっと南側で直射日光を浴びているので、意識朦朧としています...
作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認して2台目完了。
3台目は1階応接室。
コンセントを現在の規格のものに交換。
既存配管穴はかなり急勾配に開けられているので、貫通スリーブを加工して挿入。
位置決めをして、背面板を設置。
室内機を掛けて、配管類を接続していきます。
通路が狭くなるので、室外機は裏の南側へ。
また南側... 配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。
室外機周りは、こんな感じで完成。
作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。
さて、エアコン以外にもいろいろとご依頼いただきました。
防雨コンセントの増設。
屋外で延長コードを使用されていたので、水槽の近くにコンセントを増設。
古い玄関照明を...
防雨防湿形のLED照明へ取替え。
宅内の照明も...
LEDに取替えて、パッと明るく。
合計5台の照明をLED化しました。
スイッチも年季が入っているので、不具合が出ています。
プッシュ式コスモシリーズのスイッチに取替えました。
コンセントも数か所、熱を持って溶けています。
これで安心してご使用しただけます。
とりあえずエアコン3台あるので、この夏は乗り切れると思います。
来年の春頃に電気容量の増設を行って、来年の夏を迎える前にまた3台エアコンの取付けという流れになりました。
「一番暑いときにすみませんでした。もっと早くお願いすれば良かったですね。来年は早め早めに連絡しますので、またお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(^^)
アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
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