2021年7月23日金曜日

後のことを考えてない施工で取替えに5時間掛かったエアコン工事

今年5月にご実家のエアコン取替えをさせていただいたお客様から、「今度は自宅のエアコンの調子が悪いので、阿部さんのついでの時でかまいませんから見てもらえませんか?もう古いので、たぶん取替えになると思いますが...」と、ご依頼いただき、本日取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-ZXV4021S-W ムーブアイ mirA.I.+搭載霧ヶ峰をお買い上げいただきました。

既存機は日立製でした。
リモコンには反応して動き出しますが、しばらくして点滅します。

室外機はどこにあります?
え?...
なんでこんな置き方なんですか?
「わかりません。前お願いしてた工事屋さんにお任せだったもので...」

しかも、故障している方の室外機は、バルブが奥側にあって、点検するためには2階の室外機を外さないと無理です...
とりあえず、室外機が動きません。
恐らく、室外機側の基板異常と思われますが、2002年製ですので19年目。
部品はありませんから、取替えでご提案させていただきます。

しかしこれ、どうしましょう...
配管は、2階寝室から1系統、リビングの配管と合流して、SD77のスリムダクトに無理矢理押さえ込まれている様です。

しかもこのスペースでこの曲がり方...

よくこの配管曲げて入れたよなぁ...
かなり苦労した形跡があります。
ドレンは雨水管の間を通せないので、ここへ垂れ流し。
左側に見える木製階段の支柱は、湿気でボロボロになっています。

この曲がりのカバーなんかは、ドライバーが入らないのでビスも留められていません。

なぜこんな苦労をしてまで、ここに置きたかったんですかね?
仕方ありません。
やれる様にやるだけです。
苦労するのは目に見えてますが、信頼してご依頼いただきましたので頑張ります。。。

では作業に掛かります。
室外機を2台共、撤去。
2階のものも外さないと、リビングのが外れませんから。

ダクトカバー外すのも一苦労です。
中で配管がハチ切れんばかりにパンパンに押し込まれていましたから。

いやぁ、ここ抜いたら、また入れれる気がまったくしません...

既存機と既存配管をすべて撤去しました。

配管穴にはVU50の塩ビ管が差し込まれていましたが、壁との隙間があるため、気密性が確保されていませんでした。

ツバ付きの貫通スリーブに入れ替えておきます。

位置決めをして、背面板を設置。

室内機を掛けておきます。

さて、新しい配管を、あの隙間に通して行かなければなりません。
冷媒配管は、太い管と細い管のペアになっていますが、ペアのままではまったく通らないので、1本づつに分けて、じわじわと通していきます。

あっちで押して、こっちで引いて、、、
あまり力を入れすぎると雨水管を破損させてしまいそうなので、じわじわと曲げながら通していきます。

南側。直射日光。気温30℃超えてます...
まぁまぁ気が狂いそうな暑さですが、落ち着いて落ち着いて...

なんとか配管接続まで持って行けました。
ここまでで午前中終了です...
3時間も掛かっています。

1時間昼休憩をいただいて、午後からはパンパンの配管を既存ダクト内へ必死で納めて、まず2階の室外機を接続、真空引き。

リビングの室外機も接続して、真空引き。
もう、午後からは西日がガンガンで、気が遠くなります...

はぃ。室外機周りはこんな感じで完成です。
室外機の向きを変えました。
放熱が良くなるので省エネ性の向上と、機器の寿命が伸びますね。
あと、この様に置かないと、修理やメンテナンスの時が大変です。
後のことを考えて施工するのが、いい職人だと思いませんか?

それから、垂れ流しになっていたドレンは、塩ビ管を使って、、、

雨水桝のところまで延長しておきました。
これでこの辺りがビショビショにならなくて済みますね。

さて試運転と思ったら、コンセントの形状が...
なんか踏んだり蹴ったりですけど、サクッと取替えてイライラしない。

作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。
「室外機の向きが変わったら、なんかスッキリしましたね。わぁ、排水までちゃんとしていただいて、ありがとうございます!やっぱり阿部さんにお願いして良かったです。またお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(^^)

...ルームエアコン1台取替えるのに、5時間も掛かってますけど...(u_u*)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2021年7月20日火曜日

農業用倉庫の増築に伴う電気設備増設工事

3年前に農業用倉庫新築の際に電気工事をさせていただいたお客様から、「隣にもう一棟増築したので、また照明やコンセントの工事をお願いしたい。」とご依頼いただき、本日お伺いしてきました。

手前が3年前に施工させていただいた倉庫で、奥が新しく建てられた倉庫になります。

隣の倉庫よりは少し小さめで、照明×4台、コンセント×2箇所のご希望です。

今回は、増設する電気設備の負荷がそれほどないので、隣の分電盤から電源を取ることにしました。

では作業に掛かります。
まずは、照明器具の位置決めをして、ボディを留めていきます。

コンセント、スイッチも、塩ビ管を使って配置。
ケーブルを通していきます。

隣から電源を取るため、建物間も塩ビの電線管を使ってケーブルを保護します。

照明とコンセントの2系統のケーブルが通りました。

スイッチ、コンセントを取付けていきます。

倉庫内はこんな感じで完成。

使い勝手がいい様に、対面側にもコンセントを取付けました。

あとは分電盤に分岐ブレーカーを増設して、電源投入。

点灯試験を行って、異常がない事を確認してお引渡しです。

「おぉ、いつもキレイに仕上げてもらって。暑い中、ありがとうございました。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。
この様な電気工事も、お気軽にご相談ください。

2021年7月17日土曜日

鉄骨造ALC壁5階 システムマルチエアコン故障の一室へルームエアコン新設工事

以前、リビングへエアコン新設工事をさせていただいたお客様から、子供部屋へもエアコン取付工事をご依頼いただきました。

三菱電機 MSZ-JXV7121S-W 霧ヶ峰ハイスペックモデルをお買い上げいただきました。

こちらのお宅、リビング設置の際はかなり苦労して施工させていただきました(^_^;)
今回は、5階にある広間をお孫さんのために使いたいと言うことで、エアコン設置のご相談をいただきました。

かなり広いお部屋の上、最上階なので天井も高いです。
室内機が2台あります。
1台が4.0kw(14畳用)で2台ありますから、8.0kw(26畳用・3馬力)。

こちらのお宅、一部テナントで、4階と5階が住居になっています。
ベランダと呼べるスペースはほぼなく、室外機はすべて屋上に。
大きなシステムマルチの室外機が並んでいますが、故障していて修理不能の引導を渡されたものが座っています。
この屋上へアクセスするには、エレベーター機械室を通って、人が一人通れるハッチからしか出られません。
屋根が入り組んでいて、通りからは全くの反対側なので、かなり巨大なクレーンでないと入れ替えは不可能です。
これ設計した方は、何を考えてたんですかね?

大きなリビングの吹き抜けにある天カセも同じ系統なので、もう動く事はありません。
お気の毒です。

さて、今回は既存のエアコンは触らず、完全に新設です。
この部屋にはベランダがありません。
ベランダと呼べるかどうかわからないスペースが建物の反対側にあるので、そちらへ室外機を置くことにします。
そのため、室内機の位置はここへ。

室内機設置予定の裏側は、作り付けの本棚。
ここへ配管穴を開けて、、、

こんな感じでリビングの吹き抜け部分を通して行くしかルートがありません。

室外機は、ベランダと言うか、採光スペースに設置します。

では作業に掛かります。
エレベーターでここまで、工具と材料を上げるだけで小一時間掛かっています...
はぃ。今日も一人ぼっちでの作業ですが。
配管作業は4階のリビングで、2400mmの脚立を使っての作業になります。

まずは配管穴を開けていきますが、ALC壁なのと、鉄骨が居るかも知れないので、鉄筋センサーで壁内部を探って位置決めをします。

位置が決まると、慎重に配管穴を開けていきます。

キレイに開きました。

次に、本棚のところへも。

キレイにサクッと開きました。

室内機側はこんな感じです。
専用コンセントも増設なので、コンセント用にも開口しています。

配管ルートにスリムダクトを留めていきます。

ベランダ側へ向けて壁が絞られている構造のため、エルボでなくフリーダクトを使って曲げるところが多くなります。

ダクト設置が終わると、先に電源を引っ張ります。
4階洗面所前にある分電盤からリビングの方へ向けて、天井裏を通していきます。

一箇所点検口がありますが、それ以外はダウンライトを外して点検口代わりにして、ケーブルを通していきます。
え?一人でやってますよ。
めちゃめちゃ大変な作業ですけど...

4階から5階への立ち上げは、スリムダクトの中を通して、配管と一緒に立ち上げます。
このプレートのところまでしか隠蔽できないので、化粧モールで苦肉の策です。

分電盤に専用ブレーカーを増設しました。

はぃ。ここまでて丸一日掛かりました。ここまでが昨日の作業です。
それほど大変な作業だと思ってください(u_u*)

そうです。二日間掛けての作業ですよ。
昨日は小雨がずっと降り続いていたみたいですが、ずっと部屋の中で作業していたので、まったく気付きませんでした...(^_^;)

本日の予報は晴れ。
朝イチから、エアコン取付けに掛かります。

2分4分の冷媒配管とケーブル、断熱ドレンホースを4階から5階へ立ち上げ。

まぁまぁな重量ですよ。
こんなもの、一人でやる作業じゃない...
配管通すだけで午前中が終わりました...(´;ω;`)

昼食を取っている間に、なぜかどしゃ降りの雨に...
仕方ないので、室内機を取付けていきます。

室内配管はスリムダクトで。

いつも使っているマンション用のMDダクトだと、配管の重さでカバーが外れたり歪んだりするので、屋外用のSD77でしっかりと保持しました。
クロスの色も近しいので、これで良かったのかも知れません。
お客様は見た目より、きちんと取付けて欲しいとのご希望です。

室外機を繋ぐころには雲が晴れて、雨は止みました。
ただし、直射日光が暑いです...(;´Д`)

配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

真空引きをしている間に片付けをしていたら、また雲行きが怪しくなって雷が...
規定時間以上真空引いたので、急いで片付けました。

ドレンは、4階のベランダに落とします。
さすがに垂れ流しはあり得ないので、塩ビ管を使ってたち下げます。

もうこの時には土砂降りで、ズブ濡れ状態です...

作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。

脚立に上がったり降りたり。
階段を上がったり降りたり。
全配管長13m。
脚が棒です...
えぇ。一人でやり切りましたよ。
めちゃめちゃ疲れましたが、達成感は半端ないです(*´ω`*)

二日も掛かってお客様にはご迷惑をお掛けしましたが。
「おぉ。配管も思ったほど気にならないし、キレイにしてもらって。これで子供らがこの部屋で寝れますわ。ありがとうございました。またお願いしますから。」と、大変お喜びいただきました(^^)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。