2021年4月7日水曜日

新築マンションのリビングで8.0kwエアコン配管フルダクト美観仕上げ工事

工事の受付再開させていただきましたら、一斉に工事のご依頼とお問い合わせをいただきまして、4月の予定がほぼ埋まってしまいました(^_^;)
5月はまだ空いていますので、お早めにご予約をいただければありがたいです。

本日は、いつもお世話になってるお客様が新築マンションの一室をご購入されたので、エアコン新設工事にお伺いしてきました。

エアコンは三菱霧ヶ峰ZXVシリーズ8.0kwタイプで、お客様支給品です。


今回設置するのはリビングです。
基本仕様では、左側の窓の部分が別の部屋になっているのですが、建築中にお客様のご希望で壁を取っ払って広いリビングになっています。
そのため、エアコン専用コンセントや、配管穴、換気口が左側に残っています。
工具や材料は、昨日の夕方に先行搬入しておきました。
新築マンションの場合は一斉に引越しが始まるので、引越業者さんとエレベーターが被って、なかなか搬入できないという事態になります。
今回はお客様にご配慮いただきまして、エレベーターと駐車スペースが空いている時間帯に搬入できました。

なので、今朝はカラダ一つで現場へ。
鍵は、絶大の信頼をいただきまして、前日にお預かりしていました。


設置場所はこちらです。


梁、プラス、カーテンボックスの様な仕様になっています。
天井面から400mmあれば大体の機種は取付けできますが、今回は8.0kwなので配管が太く、取り回しが微妙です...


配管はすべて化粧カバーで美観仕上げにするので、レーザー墨出器で垂直ラインを出します。


MDダクトを取付けて、背面板を設置。


冷媒配管サイズが4分なので、ベンダを使って曲げ加工を行います。
4分配管は口径が太いため、ベンダを使わず手曲げにすると、簡単に折れてしまいます。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


外部配管も、ブラウン色のスリムダクトで化粧仕上げ。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


ドレンは塩ビ管を使って排水溝まで導きました。


室外機周りはこんな感じで完成です。


作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。

「やっぱり阿部さんの仕事はキレイねぇ。また親戚の家もお願いしますね。」と、大変お喜びいただきました(*^^*)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2021年4月1日木曜日

3階ロフト有りハシゴも使えず標準的な取替えができないエアコンの取替工事

いつもお世話になっているお客様のご依頼で、エアコン取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-AXV3620-W×1台・MSZ-GV2220-W×2台をお買い上げいただきました。


まずは1台目から。既存機はダイキン製。
3階です。ロフトがあるので、ある意味4階です(^_^;)

配管はどうなっているんだろう?と、外から見てみると...(・_・;)
左のカーポートは、お隣様の駐車場です。
もちろんハシゴなんて立てれません。立てれたとしても届かない。
高所作業車?道が狭いし角度的に無理です。
足場組む?たかがエアコン取替えで、そんな大掛かりなことします?

室外機は2階のベランダに置かれています。
ベランダというほど奥行きはありません。

これだけ奥行きがないと角度が付けれないので、ここにハシゴは立ちませんね。

そもそもですね、建物よりエアコンの方が寿命が短いんですから、取替えの時のことを何も考えずに取付けるからこんな事になるんです。
この取付けを行った業者は最悪ですね。最悪。

じゃぁどうしてたら良かったの?
あまりお奨めはしてませんが、「隠蔽配管」と言う手があります。
どうしても壁の中に配管を通したくなければ、「左後方出し」という配管の接続方法もあります。
左後方出しの場合は室内機の裏側で配管を接続できるので、部屋側で作業が可能です。(難しいですけど)
そうなんです、この既存機、「右後方出し」にしているので、外壁側のあのてっぺんのところで接続されているんです。
頭悪いですよね。
厳しい言葉ですが、こういう業者にエアコンを触ってほしくありません。
阿部が苦労するのはいいですが、お客様がお気の毒です。

はぃ。一通り怒ったところで、作業開始です。
え?やりますよ。
無理はしません。やれる様にやるだけです。

まずは室外機を撤去。
先週、腰を痛めてから、まだ腰痛が続いています。
ダイキンのこの室外機35kgあります。うるさらの42kgに比べたらもの凄い軽いですけど。
なかなか辛いですよ...

室内機を外していきます。
先ほども書いた様に、右配管なので簡単には外れません。
外で繋いでいますから、外せる訳がありません。

壁キワでカットしました。
これしか外す方法はありませんね。

配管穴に配管が残ってるから、エアコン付けれないじゃない?
付けるんですよ、ここに。同じ場所に室内機を付けます。

お部屋の床面近くに配管穴を開けていきます。
鉄骨造なので、穴を開ける位置は非常に気を使って決めます。

気密性確保と小動物侵入防止のため、配管穴には貫通スリーブを挿入しておきます。
先ほど配管をカットした穴ですが、スリーブが入っていないし、外壁側にパテ埋めがされていませんでした。
酷い施工ですね。

元の場所に背面板を取付けます。
既存の穴は、アルミテープで塞いで気密性を確保。
外壁側はどうすることもできません。

配管どうするの?という話ですが、こんな感じに。
マンションで使うMDダクトを使って、先ほど開けた配管穴のところまで導きます。

室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


2階ベランダから穴のところまでは、6尺の脚立をハシゴ状態に立てて作業します。
手すりのところに脚を立てれば、なんとか角度的には作業ができます。
お隣のカーポートに工具を落とさない様に慎重に。

腰が痛いので、思うように作業が進みません...

既存のダクトと配管は、手の届くところまで撤去。
あとは残置とします。
将来、外壁塗装の際に、足場を組んだ時に取り外せば済みますね。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。

作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認。


ちょっとダクトカバーが主張気味ですけど、なんとか大きな出費もなく完了しました。
はぃ。時計の針は夕方5時を回ってしまいました...
7時間掛かって、これ1台...

二日目スタートです。
こちらのお部屋もダイキン製。
しかも3階です。


ここのお部屋はベランダに室外機があるので、標準的な取替えができると思いました?


どうなんですか、これ?
なぜそんなに難しい工法を選んだ?

お隣の敷地に三段ハシゴを立てさせていただければ、作業は可能かも知れませんが、取替えの度に、エアコン分解洗浄の度に、修理の度にハシゴを他人の敷地に立てますか?
信じられませんね。

「阿部さんならどうします?」といただきましたので、反対側のベランダ側へ新設をご提案させていただきまして、「おぉ、絶対それがいいです」との事で、作業開始。


位置決めをして配管穴を開けていきます。


スリーブを入れておきます。


背面板を設置。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


外部配管はスリムダクトで化粧仕上げ。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


室外機周りはこんな感じで完成。
ドレン排水は、奥の排水口まで塩ビ管で導きました。
どうですか?
この方がメンテナンスもしやすいでしょ?

エアコン専用コンセントは、既存の室内機脇からこんな感じで。


新しい室内機の脇まで延長しました。
天井隠蔽できれば良かったんですけど、こちらのお宅、点検口が無いのでモール仕上げとなりました。

作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認。


既存の室内機の撤去に掛かります。
これも右後方出し...


撤去完了。


配管穴はカバープレートで塞ぎました。
午前中いっぱい掛かって、2台目完了です。

午後からは1階和室。
1階なので簡単に終わるかなと思いきや...
これは建築の設定ミスですか?
コンセントのある壁は、エアコンが収まる幅ありません。カーテンレールもあるし。
柱に室内機が掛かっているのは、建物の設計ミスですね。

しかも急いでいたのか、やる気がないのか、右側の背面板に室内機が掛かっていなかったため、前に向いてお辞儀をしています。
もうちょっと傾くと水漏れの原因になりますね。

こちらの室外機も一筋縄ではいきませんね。


玄関脇なのと、目の前が駐車場なので、室外機はこんな位置に追いやられています。
エアコンの事をまったく考慮していない建築設計の悪い例です。

とは言ってもここしか置くところがないので、このまま作業開始。
配管カバーを外すとこの状態です。
パテ埋めされていません。
スリーブも入っていません。
3階の2箇所も同じ状態なのでしょうが、手が届かないのでどうすることもできませんね。

室内機も撤去しました。
珪藻土壁の様で、下地にコンパネが入っているのですが、これでもか!というくらいビスを打ちまくってしっかり取付けられていました。

配管穴に貫通スリーブを挿入しておきます。


柱との段差を解消するため、背面板の裏側にコンパネを当ててしっかりと取付けます。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


既存の配管ダクトは、既存のものを流用でご希望です。


ドレンはですね、立ち下げられていたんですけど、留めているサドルが劣化して割れてるし、この何とも言えない取り回しが気になってですね...


こんな感じで仕上げさせていただきました。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。
室外機の下には、プラロックとブロックを使って、少し上げておきました。

室外機周りはこんな感じで完成です。


作業が完了すると試運転を行い、異常がないことを確認してお引渡しです。

工事の難易度プラス腰痛もありで、丸二日間も掛かってしまいましたが、なんとか完工できました。

お客様にはお礼のメールまでいただきました(^^)

この夏は快適にお過ごしいただけそうですね。

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。