2020年5月25日月曜日

賃貸マンションで25年使われたエアコン取替工事

いつもお世話になっているマンションオーナー様からのご依頼で、エアコン取替工事にお伺いしてきました。

三菱電機 MSZ-GV2519-W 霧ヶ峰標準タイプをお買い上げいただきました。


既存機は松下電器産業製で、1995年製造品でした。
入居されている方から「動く時と動かない時がある」という事で、さすがに修理ではなく取替となります。

このマンション、どの部屋もこの位置に室外機が置いてあるのですが、後ろの台のところに何か乗っていたのかも知れません。
取替えの際に後ろの台に乗せる様にしているので、今回もその様にします。

そしてなぜかどの部屋も、エアコンの配管穴とはまったく反対側に専用コンセントがあるため、こんな感じになっています。


では作業に掛かります。
まずは既存機を撤去。


このスライド金具も取替えたいんですけど、クロスを後から貼っていて隙間をコーキングで埋めているので、触るとクロスが剥げてしまいます。
もともとクロスを貼る前は塗り壁だったものに、そのままクロスを貼り付けてしまっているので、なお厄介です...

なので、これはそのまま流用します。
配管穴に合わせて、背面板の位置を決めます。


室内機を掛けて、配管類を接続していきます。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


室外機の位置はこんな感じ。
ベランダが広く使える様になりました。

専用コンセントは化粧モールを使って、室内機のところまで延長。


作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。
これでこの夏は、エアコンの具合を気にすることなく、快適にお過ごしいただけり様になりましたね(*^^*)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

2020年5月24日日曜日

築38年の賃貸マンション一室のリノベーションでエアコンと電気工事を

いつもお世話になっているマンションオーナー様のご依頼で、賃貸マンションの一室のリノベーション工事に参加していました。


マンションは築38年。

和室がメインで、昭和を感じさせる間取りでした。

窓開口が広いので、この状態でもかなり明るいです。

古いエアコンが付いていますが、この壁はなくなる予定なので、取外して新しいものに取替えます。

キッチンもかなり年季が入っています。
キッチンにはレンジ専用回路を増設します。

分電盤は単相3線式。主幹30Aで4回路分岐です。

分電盤も30年超えていますので、安全面からこの際に取替えます。

今回の工事は、オーナー様から直接の分離発注式です。
建築屋さんが一括請負ではなく、建築・水道・ガス・電気と、オーナー様のお気に入りの業者さんを集めての作業となります。

3月末頃から解体が始まっていた様で、「阿部さんそろそろ入ってもらえますか。」と、やんわり建築屋さんに連絡いただいて、まずはエアコン撤去から。
既に壁が半分なくなっています(^_^;)

キッチン周りも撤去されていたので、一気に配線工事にも取り掛かります。


「ここに専用コンセントを」「あそこのコンセントをこの辺に」「その照明のスイッチはこの辺りに」「水周りだからアースも必要ですね」・・・と、かなりのボリュームのあるお仕事です(´;ω;`)

天井は通りません。所々、大工さんが床を剥いでくれているので、アース線などは床下から壁内へ立ち上げ。
壁内の厚みもほとんどないので、一本ケーブル通すのに、ものすごい時間が掛かります...
一旦、全部ボード剥いでいただく方がやりやすいんですけど、まぁそうも行きません。

キッチン周りはタイル貼りなので、余計に大変でした...

リビングは壁がなくなったので、テレビユニットやネットの配管の位置も変えなければなりません。
こちらも床が開けれる様になっていますが、ケーブルを通すには一筋縄ではいきません。

壁内に立ち上げるために、根太に横穴を開けたり...


電話や光ケーブル用に、PF管を使って空配管も敷設。


玄関の照明の位置を通路側へ少し移動して、通路も明るくなる様に。


この照明のスイッチ回路がややこしくて、こんな感じで梁を避けながらケーブルを通していきます。


専用回路増設も大変な作業です。
もうどれもこれも大変すぎて、ヘトヘトです...

ケーブルの仕込みが終わると、クロス屋さんがクロスを貼り終えるまで時間が空きます。


工程より一日遅れでクロスが完了。


まずはエアコンを取付けていきます。
配線器具の取付けから行うのが普通ですが、ちょっと工程が押しているので、先にエアコンを。

いつもの様に室内機を掛けて、配管類を接続。


しっかりと真空引きを行って、配管内部を真空乾燥させます。


取付けが終わると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです。


トイレはOFFにすると換気扇が遅れて切れる、消し遅れスイッチに。


浴室は換気扇をタイマーで一定時間換気できるように、タイムスイッチを。


廊下の照明は、パナソニック製の優しく爽快なLEDダウンライトに。


このダウンライト、LEDユニットが取替え可能なので、メンテナンス性も向上。


キッチン周りの照明も、パナソニック製のLED照明をチョイス。


各部屋の配線器具はすべて取替えます。


水周りのコンセントにはアース端子付きタイプで。


位置を変えたテレビユニットは、レベルが適正かチェックしておきます。


打ち合わせ当初、換気扇は流用という話でしたが、途中でトイレと浴室の換気扇も取替えてしまおうという事になり、パナソニック製のダクト扇へ取替え。


あとは分電盤を取替えて、異常がない事を確認して電気工事完了。


元々はチャイムのみだったものを、オーナー様支給のカメラ付きドアホンへ取替えました。
大工さんが壁にニッチを作ってくれて、通路でも引っ掛けることなく利用できます。

最初の写真に比べて、見違えましたね(*´∀`*)


築38年とは思えないくらいの、広くて快適なお部屋の完成です!
あとは、美装屋さんがキレイにしてくれて、現場は完成となります。

アベ冷熱技研は登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。
この様な電気工事も、お気軽にご相談ください。

2020年5月23日土曜日

あの中に室内機を取付けるのはお奨めできません。というエアコン新設工事

アベ冷熱技研のWebサイトをご覧いただいた初めてのお客様のご依頼で、エアコン新設工事にお伺いしてきました。

建物は新築です。
現地調査にお伺いして、、、ため息が出ました...(´・ω・`)

三菱電機 MSZ-ZXV9020S-W×1台・MSZ-GV3619-W×1台・MSZ-GV2819-W×1台・MSZ-GV2219-W×2台をお買い上げいただきました<(_ _)>


当初、メールで細かく詳細をいただきましたが、どうにもリビングの状況が解らないので、現地調査にお伺い。
建物は平屋造りの大きなお宅です。
屋根は片流れになっていて、リビングは大きく吹き抜けになっています。
吹き抜けの壁の部分に、開閉式のグリルがあります。
ここにエアコンを・・・というお話ですが。

隣のお部屋に昇降階段があって、天井裏へアクセスできる様になっています。


先ほどのグリルの裏側はこんな感じになっています。
なんと、冷媒配管とドレンは先行配管されていました。

天井裏から直接外部へ出しているだけなので、隠蔽するメリットはどこにあるんでしょうか(^_^;)
逆に溶接接続する手間が増えているだけの様な気がします。

こちらは和室。
和室は建物の中心部にあって、外壁面に面していないので、これは隠蔽にするしかありませんね。

ふぅ...ここも、あの高さで溶接ですね...
どうせ隠蔽にするなら壁内も立ち下げればキレイに収まるんですけどね。

さて、リビングをどうしたものかと...

確かにアベ冷熱技研では、以前にもこの様なところに室内機を取付けました。
あれ以来、この様な案件はお引き受けしていません。

こちらの場合も、奥行き50cmで、室内機がすっぽり収まってしまいます。
ここに室内機を設置してしまうと、この中でサーキュレーションを起こして、「エアコンが効かない」と言う事態が発生します。

サーキュレーションとは、室内機が温風(暖房時)を吹出しても、この中で温風が渦巻いて、また自分で吸い込んでしまう現象を言います。
温かい空気を吸い込んだエアコンは、「部屋が温まった」と判断して、運転を抑えてしまいます。
こうなると、まったくリビングが温まらないと言う状況に陥る訳です。

そもそもこれ、誰が提案してこんな事になったんですか?
担当された建築家さんについては、大変残念に思います。
見た目重視で快適性を二の次にすると言うことは、そこに暮らす人の立場に立った考え方ではありません。
とお伝えしたところ、「実は、私が無理にお願いしました...」とお客様...え?(^_^;)

3月に最初のご相談をいただいてからどうするのがいいのか、何度かやり取りさせていただいて、お客様が出された答えがこちら。
すっきりなくなりました(*´∀`*)
他の業者さんなら何も言わずに、あの中へ取付けてくれていたかも知れません。
どちらが良かったと思いますか?

天井裏のボックスも撤去されています。


では工事に掛かります。
まずは位置決めをして、配管穴を開けていきます。


配管穴に合わせて背面板を取付けます。


19kgの室内機を、3.5mの高さのところへ掛けます...
実はこのために、背の高い脚立を新調しました(u_u*)

天井裏で配管を接続しようかと思ったら... あれ???


折れてるじゃないですか...
この配管を敷設した業者さんの失敗か、もしかすると大工さんが無理矢理曲げてしまったか...
4分サイズなので、急激に曲げると簡単に折れてしまいます。

天井裏で大汗かきながら、折れたところをカットして延長接続。
アベ冷熱技研は基本、建物内で裸火を使った溶接は行いません。
ユニオン継手で接続。

こんな感じで配管を取り回しました。
既存のドレン管の勾配が微妙だったので、結構ここで時間を取られています。

外部の配管延長は溶接で。


立ち下がりは、ブラック色のスリムダクトで化粧仕上げ。


配管接続完了後、電動式真空ポンプを使って配管内部を真空乾燥させます。


次に和室の隠蔽配管へ。
位置決めをして、背面板を設置。


室内機を掛けて配管類を接続していきます。


こちらも外部配管は溶接延長。
ハシゴの上で溶接するのは、結構大変な作業です。

こんな感じで完成。
左の室外機は他社施工品です。

外壁が鋼板製なので、穴を開ける際に切粉を取っていないとこんな感じに錆びてしまいます...
新築なのに残念ですね...

他の3台は配管穴を開けての施工になります。


外壁材はガルバリウム鋼板なので、専用のコアドリルで。


はぃ。これも今回新調しました(u_u*)


外部配管はすべて、ブラック色のスリムダクトで化粧仕上げです。


ゲストルームは3.6kw。


書斎は2.8kw。


洗面所は2.2kw。


和室は2.2kw。


作業が完了すると試運転を行い、異常がない事を確認してお引渡しです

一時はもうお断りさせていただこうかと紆余曲折ありながらも、なんとかご理解いただいて快適な空間をご提供できました(^^)
「いやぁ、いろいろ相談にのっていただいて、きれいに取付けていただいてありがとうございます。Blogで丁寧な仕事ぶりを拝見していましたんで、お願いして良かったです。」と、大変お喜びいただきました(*^^*)

アベ冷熱技研は「一級冷凍空気調和機器施工技能士」「第一種電気工事士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。